ことばとは
ことばは人間にとってどんな意味を持っているのでしょうか。昔哲学をかじっていた頃から少し疑問を持っています。最初は孔子や孟子などの言葉に引きつけられ、次第にもっと客観的な真理を追求したくなり、それが難解になってくると実存的な、さらには自由な思想が魅力的になって行きます。それぞれの時代の哲学はみな納得させられるような魅力がありました。ひょっとするとことばを巧みに用いて語られたら如何様な思想でも真実に見えてきてしまうのではないか。そんな疑問を感じるのです。ことばは真理を探究するための最高の道具なのではなく、ライオンの牙や蛇の毒のように敵を攻撃し自らを守るための道具に過ぎないのではないかと。
今、少し前まで正しいと信じられてきた価値観が急速に転換されつつあります。さまざまな人が我田引水の議論を繰り広げているような気がしてなりません。自分の考えが将来にわたって本当に正しいかを確認することはできません。本当の理想に向かう為にはことば以上の方法が必要なのではないかと思っています。その方法を獲得するためにはどうしたらよいのか。そんな疑問がまたことばとなって頭の中を駆け巡ったりしています。
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