痛風発作
整形外科を受診される場合、痛みが主訴であることが多いですが痛みにも様々な程度、種類があります。当然骨折や脱臼は痛みますが、誘因がはっきりしない場合もさまざまあります。痛みの様子だけでも疾患がほぼわかる場合もあります。
一番痛そうなのはやはり痛風でしょうか。高尿酸血症に伴う関節炎ですが典型的なのは足の親指の根元(MTP関節)に生じる急性関節炎です。典型的は症例では夜眠れない程痛み次の日受診されます。大人の男が脂汗をにじませながら受診する場合も少なくありません。関節の腫れ具合と経過からほぼ痛風と特定できます。
痛風は足だけとは限りません。手や膝、肩関節などさまざまな関節に起こります。アキレス腱周囲炎など関節以外の部位が腫れることもあります。高尿酸血症が持続すると関節などに尿酸の結晶が沈着し関節破壊を生じることもあります。この結晶は砂糖のようにザラザラした結晶で、手術的に除去するのも大変です。また、動脈硬化が進行して心筋梗塞などの原因になることもわかっています。
痛風の急性期には尿酸を抑える薬ではなく炎症を止める薬をしばらく内服します。炎症が治まったら尿酸値を下げる薬を継続して内服します。尿酸値を下げ始めるときに結晶が溶出し、再発作を起こすこともあるので注意が必要です。以後は肝機能などにも注意しつつ尿酸をコントロールしていきます。
検診で高尿酸血症を指摘される方も少なくないと思います。痛風は痛いですよ〜。なるべくならないように食生活、運動など予防的に見直してみることをおすすめします。
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