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2009年6月29日 (月)

デメロールという薬は

 世界的なポップスシンガーが亡くなってしまったというニュースには大変驚き、悲しく思います。また一人才能のある方が天国に召されてしまいましたね。個人的にはジャクソンファイブの時の歌が一番心に響くような気がします。
 真相はまだわかりませんが、デメロールという麻薬性の鎮痛剤の使用の有無が取りざたされています。この薬自体は正しく使用すれば効果のあるよい薬だと思いますが日本では癌性疼痛のときくらいしか使用できません。
 麻薬系の鎮痛剤の使用には日本とアメリカでは大きな差があります。アメリカでは入院治療が政策と保険会社の方針により極限まで制限されているため、手術をしても術後病院療養するということがほとんどできません。人工関節手術でさえ外来で行うということになりつつあります。当然術後は痛いので、そのままでは家に帰せません。そこで、手術後に麻薬系の鎮痛剤が普通に処方され使用されています。その結果、鎮痛剤に依存してしまうようになることがあり、社会問題になっています。
 日本では通常、術後は消炎鎮痛剤を使用しています。激しく痛い手術の後は入院中に麻薬系の鎮痛剤を用いることはありますが、麻薬系の鎮痛剤を処方してなかば無理やりに退院させるということはしません。
 日本の入院期間が諸外国と比べて長すぎると言う人もいますが、麻薬系の鎮痛剤を多用して外来手術をするのと、術後少し入院して療養するのとどちらがよいのでしょうか。
 麻薬系の鎮痛剤も適切に使用されればすごくよい薬であることも理解したいところです。

2009年6月25日 (木)

AEDビジネス

 AED(自動体外式除細動器)とは、突然心臓が停止してしまった場合に緊急に電気刺激を与えて心臓を再起動するというような器械です。近年、急速に普及していますのでどこかで見たことはあると思います。今では公的機関をはじめ人の集まるところには設置しておかないと、いざという時になかったら責任を問われかねない雰囲気となってきています。
 当院でも4年前くらいに導入しました。幸い1回も使用することなく経過しています。最近、バッテリーの充電量が25%くらいに低下してきたのでバッテリーを交換してくださいと販売会社から連絡がありました。バッテリーの交換は7万円だそうです。バッテリーだけで7万?
 最新のコンピューターが新品で買える値段ではないですか。そもそもなんでコンセントから充電できないバッテリーを搭載しているのか。因にアメリカではバッテリーは100〜200ドル程度で手に入るそうです。本体の値段も、日本ではアメリカの数倍程度するようです。こういうのを内外価格差といいます。
 これだけ普及したAEDで数年ごとにパットとバッテリー交換を繰り返すことになります。こんなにおいしい商売があるのでしょうか。企業倫理としてどうなのかと思ってしまうのはおかしいことでしょうか。

2009年6月20日 (土)

足の外科学会に参加してきました。

 今日、両国で開催されていた足の外科学会に参加してきました。両国駅で降りると巨大な江戸東京博物館が目に飛び込んできました。近くで見ると激しくコストフルな建物ですね。さすが東京都。
 それはよいとして、学会では主に外反母趾、外傷、骨癒合症などについて聞いてきました。外反母趾の方は当院にもたくさん来院されますが、手術を勧めても希望される方はほとんどいません。しかし、やはり重症例では根治的に治すには手術が最も有効な治療法です。手術方法が様々報告されていましたが基本的には第1中足骨という骨を切って角度や回旋度を変え、関節周囲のバランスを整えるという方法です。外来での日帰り手術も開発されていますので、歩行困難など症状が重い方は考えてみた方がよいかもしれません。軽症の方はやはり装具などが中心です。
 外傷の報告ではほとんどの症例で3DCTやMRIなどの画像診断が使われているのが印象的でした。確かに詳細な診断が可能となりますが、医療費のことも考えるとどこまで精密検査を行うべきなのか。考えされられました。治療では、関節面の損傷に対する骨軟骨片の移植術の技術がかなり洗練されてきており成績も良好となっていました。
 今後もたまに学会に参加させていただくことがあると思います。申し訳ありませんが必要なことですのでご容赦ください。

2009年6月19日 (金)

明日は学会に参加させていただきます。

 明日の整形外科診察は父(大先生)に変更させていただきました。私は日本足の外科学会に参加してきます。今年は整形外科学会もリウマチ学会も行かず診察に専念してきましたが、たまには学会に参加して最新の報告を見聞してこないといけません。整形外科は関節毎に学会があるような状態になっています。足の外科学会は初めて行きますが、かなりマニアックな感じがして楽しみです。やはり専門の先生の経験は文献ではわからない裏話が聞けて大変参考になるものです。

 ご迷惑をおかけしますが、明日受診される方は診察の変更についてご承知おきいただいた上でお願いいたします。

2009年6月17日 (水)

強直性脊椎炎

 若者の繰り返す腰痛を診察するとき、注意している疾患のひとつに強直性脊椎炎があります。運動時より安静にしていた方が痛いとか、痛い場所が左右で移動するとか、腰椎よりやや骨盤よりが痛い(仙腸関節痛)とかいう場合はこの疾患を疑ってみる必要があります。
 字のごとく進行すると脊椎や関節が骨的に固まってきます。レントゲンで見ると脊椎が竹のようにつながって見えるようになりますが、これは高齢になってからのことが多いです。早期にはレントゲンでははっきりしないことが多く、腰椎の方形化や仙腸関節の不整を注意して見る必要がありますが、なかなか早期では判断が難しいのが実際のところです。
 強直性脊椎炎は関節リウマチなどの仲間とも考えれられる炎症性の疾患で、血液検査をすると疼痛時にCRPや血沈という炎症反応が上昇しています。常に上昇しているわけではなく、検診などではひっかからない場合が少なくありません。HLA-B27という遺伝的な要素との関連が強く、家族性に起こることが多い疾患です。ただ、HLA検査は保険が効かないので自費での検査となってしまいます。基本的に総合病院でないとHLA検査は難しいです。
 腰痛のほかにも、関節や腱周囲に疼痛を生じることもあります。手やアキレス腱周囲ですと、関節リウマチなどとの鑑別診断も必要になります。
 治療としては、最初は疼痛時に消炎鎮痛剤を投与します。最近になり生物学的製剤が有効であることがわかり使用が開始されました。ただ、どの程度の重症度で用いるべきかは難しいところだと思います。というのは、当院にも高齢で竹様脊椎の方が何人も通院していますが、高齢になり脊椎が固まっても激しく困っている方は少ないからです。積極的な治療の適否は今後の課題ではないかと思いますが、進行を確実に抑えられるかもしれない薬剤の登場は非常に喜ばしいことではないかと思います。
 あと、忘れてはならないことは強直性脊椎炎は都単独指定難病医療費等助成対象疾病です。確定診断がされると、基準を満たせば治療費が都から援助されます。
 診断されていない強直性脊椎炎の若者~中年の方は少なくないのではないかと思います。通常の治療で軽快しない慢性的な腰痛の方は一度疑ってみるべきだと思います。

2009年6月16日 (火)

ジェネリック医薬品

 政府は医療費削減のために後発薬の使用を推進しています。当院でも初診時に患者さんのご希望をアンケートで伺い、なるべく希望に添うようにしています。
 しかし政府の思うように後発薬の使用が増えないようで、あの手この手で使用促進しています。実際の現場からみて後発薬はどうなのでしょうか。当院では先発薬の処方箋を記載しても、ほぼ全てを後発薬への変更可としています。しかし実際に薬局で変更されることはほとんどありません。逆に後発薬で処方箋を書いても、在庫が無いということで先発薬に変更されることの方が多いです。薬局も同じ成分の薬を先発と後発の両方揃えておかなくてはならず、かなり大変なことでしょう。
 先発薬と後発薬で実際に効果が同じかどうかは微妙な問題です。効果を実際に調べた医師もいるようで、薬によっては違うものもあるようです。また、副作用の出方にも差があります。一方では大丈夫だったのに、他方に変更したら副作用が出た方もありました。実際に使用してみて安定性や効果を確認しながら信頼感のあるものを採用するようにしています。
 しかし最も問題なのは、患者さんのお薬手帳を見たときに何の薬を飲んでいるか後発薬だとすぐにわからないことだと思います。先発薬だと大抵の薬は知っているので何の病気で何を飲んでいるのか把握できます。しかし、後発薬だと名前を知らないので持病が何でどの系統の薬を飲んでいるのかが調べないとわからない場合があります。一般の診察ではまだしも、これが救急だったら治療の開始が遅れることになりかねません。本気で後発薬を普及させたいなら、名称をわかりやすくしないといけないような気がします。それと後発薬メーカーはほとんど副作用などの情報を医療機関に伝達してきませんが、コストを抑えるためとはいえ本当にそれでいいのかというのも気になります。
 

2009年6月14日 (日)

麦茶love

 日中晴れるとかなり暑くなってきましたね。暑い日の飲み物といえば麦茶が最高だと思います。昔から氷入りの麦茶が夏の定番でした。最近の夜の飲み物は食事時のビール少々とあとはひたすら麦茶です。

 もう少し牛乳を飲めばもっと背が高くなったのではないかと後悔することもありますが、そのおかげでメタボにならなかったのかもしれません。

 外出時は麦茶を水筒に入れて持っていく。ペットボトルも使わずエコにもメタボにも一番です。

2009年6月13日 (土)

不惑の歳

 ついに私も不惑の歳に到達してしまいました。といっても不惑の心境に達した訳ではありませんが。成人式の2倍も生きたのかと思うと少し感慨深いですね。気持ち的には若い頃とそれほど変わった感じはしませんが、両親がいて子供たちがいてその真ん中にいる存在であることを考えるとしっかりしないといけないなと思います。
 この日までには迷いを捨てて自律した大人になろうと思っていましたが、どれだけ自分の目標に近づけたのか。自問自答してしまいます。それでも自分の目指す医療の輪郭は見えてきた気がします。医療制度や社会情勢など自分ではどうすることもできない波に翻弄される面も少なくありませんが、どんなに的外れな改革というものが進められても結局人間の生き方の基本は昔から変わっていないように思えてきました。衣食住があり人のつながりがあり、助け合う社会がある。
 人生80年時代です。これからは緩やかな下り坂なのでしょうが、1日の中で一番暑いのは昼過ぎです。きれいな夕焼けもこれからです。いつまでも前向きな人生でありたいものです。

2009年6月10日 (水)

6月はリウマチ月間です。

 6月はリウマチ月間です。関節リウマチについての認識を高めていただくために様々なイベントが行われます。関節リウマチは一定期間で治まる軽症型も含めればそれ程まれな疾患ではありません。両手の指や手首が腫れて採血でリウマチ反応が確認されれば診断は比較的容易ですが、一つの関節だけ腫れが続いたり、膝や足首など手指の関節以外だけに生じた場合は診断が困難です。リウマチ反応も、全員に陽性という訳でもなく、逆に正常な人でも陽性と出ることもあります。
 一方で最近の研究ではなるべく早期からしっかりした関節リウマチの薬を使用した方が経過、予後がよいということが分かっています。早期の関節リウマチを診断するために、抗シトルリン抗体という血液検査や手指関節のMRI検査などが有効ということもわかってきましたが特にMRI検査では自己負担もそれほど安くはないので全員にする訳にもいかないものです。
 早期の関節リウマチの方の特徴として、関節破壊や腫れがあるのにあまり痛がらない方が多いような気がします。大したことはないと話されても、レントゲンを撮ってみるともう関節の間がなくなるくらい進行していたりします。逆に痛風のような激痛で発症する方もいるようです。通常の鎮痛剤を処方しても治まらず関節注射などが必要となることもあります。
 なかなかとれない関節の痛みでは一応関節リウマチも考えてみるとよいでしょう。

2009年6月 6日 (土)

最近の鎮痛剤事情

 痛みをとる方法にはいろいろありますが、鎮痛剤を用いることが少なくありません。しかし鎮痛剤は胃を壊すなど副作用が有名で印象が悪い薬剤です。しかし鎮痛剤の種類も方法もだいぶ進歩してきました。現在の一般的な鎮痛剤に対する社会的な認識はかなり間違っているような気がします。
 胃にやさしい頭痛薬というのが市販されていますが、この表現は不正確なものだと思います。最近の研究では頭痛薬として一般的な成分でも、整形外科で用いる鎮痛剤とあまり変わらない程度に胃潰瘍を形成する可能性があることがわかってきました。脳梗塞や心筋梗塞後に小児用の解熱鎮痛剤を継続的に用いることがありますが、この薬剤でも胃などを痛める可能性があるのです。整形外科からの鎮痛剤は嫌という患者さんも循環器内科からの処方は全く気にしない方が多いですがやはり心理的な要因も少なくないような気がします。
 一方最近開発されてきた選択的な消炎鎮痛剤は以前から用いられているものと比べるとかなり胃への負担は減っています。胃薬と併用しなくてもよいという報告もあるくらいです。市販されている薬より最新の医療用薬の方が体にはやさしいかもしれません。もちろん長期に内服しない方がよいに決まっていますが、飲んだり飲まなかったりするより短期間きちんと飲んだ方がよい場合も少なくありません。
 疼痛にもいろいろあります。外傷等で痛んだところに生じる痛み、障害部位周辺での神経への刺激で神経痛を生じてしまうもの、疼痛の感覚が脳へ到達して脳で疼痛回路といったものが形成されて痛みを感覚として記憶されてしまっているような状態などがあります。最近は脳での疼痛回路を緩和するような薬剤投与も積極的に活用されるようになってきています。癌性疼痛に対する麻薬の使用もその一つです。
 むち打ち症で疼痛が軽快しない症例や、複合性局所疼痛症候群、線維筋痛症という特殊な疾患では、脳の活動を調節する薬剤が有効である場合があることが分かっています。薬剤としては抗うつ剤に分類されるので処方する際に患者さんには抵抗感があると思いますが研究上有効性が示されており、経過により使用してみるべき薬剤ではないかと思います。
 痛みというのは眠れなくなったり体を動かしづらくなったりして日常生活に大きな支障を生じるつらい症状です。なんとか軽快するようにさまざまな手を検討するべきではないでしょうか。鎮痛剤は怖いという先入観は必要ですが過大であってはいけないと思います。
 といっても使わないに越したことはないのですが。

2009年6月 5日 (金)

肩関節脱臼

 肩関節は人体の中で一番動く範囲が大きな関節です。前後左右、回旋と大きく動きます。日常生活やスポーツで肩関節の動きは大変重要な役割をしています。スポーツや転倒転落などで一度脱臼すると、不安定化して何回も脱臼してしまうようになることもあります。当院へ来院される肩関節脱臼の方も、2回目以上の方が多いと思います。
 肩関節が脱臼するということは、関節を包む袋(関節包といいます)などが破れそこから上腕骨頭が外に出るということです。多くは前下方へ外れます。このときに骨の一部に骨折を生じることがあります。
初回脱臼で関節包などに損傷を生じますので初回が一番痛く、また整復しにくいような気がします。アメフト選手など肩関節の周囲の筋肉が強いと、麻酔をかけないと整復できないこともあります。整復した後は三角巾などで約3週間安静としていただくことが一般的です。
 初回脱臼後関節が緩くなり何回も脱臼してしまうようになるのは高齢者より若者で多く起こります。若者の方が関節周囲が柔軟なので不安定性が生じやすいものと思います。中には、つり革に掴まろうとして脱臼してしまったり、くしゃみをしたら外れたということもあります。日常生活で困るくらいはずれやすい場合は手術で肩関節を安定させるという方法が必要です。最近は関節鏡という内視鏡で行える場合もあり昔に比べるとかなり手術後の経過はスムーズになっています。
 高齢な方が脱臼した場合は逆に安静後にしばらく肩が動きにくくなってしまうことがあります。この場合はリハビリテーションが有効です。

2009年6月 4日 (木)

最近の日本語は難しい。

 「代表代行」というのはどんな人なんでしょうか。代表が病欠でもないのに、なぜ代行が活動するのか。最近の日本語は難しいと思いませんか。
 「介護予防訪問介護」というものもあります。要介護には至らない要支援の方を介護するというものです。分かるでしょうか。この4月から、訪問看護とは別に「看護士による相談、支援」というものが始まりました。両者でどう違うのか。訪問看護の時には相談や支援はしないのでしょうか。聞いてみても違いがよくわかりません。
 「漫然とリハビリテーションをしてはいけない」としてリハビリテーションに日数制限をしてきた人たちが「リハビリテーションを継続することが効果的だ。」と言っています。
 ものは言いようですね。

2009年6月 2日 (火)

縫った傷も自宅で消毒できますか?

 治療方法は日々研究が行われ日進月歩で変化しています。この10年で整形外科領域で一番変化したのは何かと考えると、消毒方法ではないかと思います。私が医師になった頃はとにかく徹底的に殺菌するように教えられました。手術の前の手洗いは新人は10分。泡立て方から爪の間のブラシでの洗い方など毎回特訓させられ、手洗い後の指の細菌培養で陽性だとまだダメだと言われたものです。傷の消毒もきちんと毎回消毒薬で行い、細菌がいない環境を保つように指導されていました。

 しかし、だんだん消毒剤による皮膚炎や傷の治癒過程が遅れるなど徹底した消毒が実はあまりよくないことがわかってきました。最近はきれいな水道水で流せばよい、感染兆候などがない場合は毎日消毒しなくてよいなど、大幅に消毒方法が変更されてきています。

 当院でも、縫合した傷でも問題がなければ途中の処置は自宅で水道水で流して自己処置をしていただくよう指導しています。その方が通院も少なくて済み治療費の節約にもなります。ひとつ注意が必要なのは集合住宅などで屋上のタンクに貯水してから各家庭に分配されている場合は塩素が抜けている可能性があり、消毒薬や滅菌の生理食塩水などを用いた方がよりよいかもしれません。もちろん心配な方は通院で当院で処置をしても構いません。ご希望をお話しください。

 昔は学校の砂利の校庭で転倒したりするとすぐに水道で洗ったものです。自分で砂利を洗い流すのが痛くて嫌だったのを覚えています。今のように市販の殺菌剤や消毒剤入りの石鹸が乱用されるより昔の方が正しかったのですね。昔の知恵と最新の知識を組み合わせていくことが大切なのです。

2009年6月 1日 (月)

高齢者の運転免許

 75歳以上の方が運転免許を更新するときに簡単な認知機能検査を受けることになるそうです。確かに65歳以上の方の1割が認知症ではないかという推計もあるので、必要なことだと思います。視野狭窄や運動機能低下など、事故の可能性が高くなるであろう状態についても配慮してゆく必要があるでしょう。一方で現在の社会で運転できなくなるとかなり不便になるものと思います。特に商店街が消滅してしまったような、車社会化した地域では生活が立ち行かなくなってしまうのではないでしょうか。医療でも、元気だったときは総合病院に通院していた方も80歳を超えてくると通院自体がつらくなり徐々に診療所へ以後の治療を希望して来院されるようになります。何か矛盾した感じもしますが、後期高齢者の生活圏は非常に狭い範囲で行われるようになっていきます。ショッピングモールやインターネットショッピングとは別の、昔ながらのご近所ネットワークというものも今後より重要になっていくような気がします。

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