予防接種に見る物事の決まり方
新型インフルエンザの予防接種が始まりました。といってもまだまだワクチンが非常に少なく、誠に申し訳ありませんがご希望通りに接種することは不可能です。慌てずに情報収集をしてください。
しかしこの予防接種の仕方には多々疑問がありますね。最初にスケジュールが発表されたときには驚きました。小中高校生がほとんど最後になっていてしかも輸入ワクチンという予定でした。つまり国の方針として未来ある子供達を後回しにした訳です。実際の現場で診療に当たっている人が立案段階に入っていれば爆発的に流行しているのが子供達であることは火を見るより明らかで、しかも重症化して亡くなったり後遺症が残ったりしているのも子供達が中心であり、まず子供達にしてあげようと思ったのではないでしょうか。
現在、内科や小児科はインフルエンザの患者さんで大変混雑しています。診療がスムーズに行えなくなってきている問題も取りざたされています。インフルエンザ予防の最大の対策は罹患した方に接しないことです。インフルエンザの患者さんが多数いるところに、予防接種を受ける人を集めるということは客観的に考えてどうなのかと思います。なのになぜ医療機関で予防接種するのでしょうね。時間や空間で分けるように指導されていますが、それなら公民館や体育館で行った方がよいのではないでしょうか。
何かいろいろな所で政治的な決定回路が働いているような気がしてなりません。
いずれにしろ、早く希望者全員にワクチンが行える体制になってほしいものです。当院でもワクチン接種予定はホームページにて発表いたします。診療中の電話でのお問い合わせは受付業務に支障を来しますのでご遠慮ください。
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