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2010年12月31日 (金)

今年も暮れてゆきます。

 今年も雪の中銭湯に行って紅白を見ながらこの1年を振り返っています。東京生まれの私には、第2の故郷での何とも日本的は年の暮れはうれしいものです。

 今年は日本経済も隣国関係も大変な一年でしたね。無縁社会の特集がありましたが、診療所でもそれを実感していました。長く通院していた一人暮らしの高齢な方の認知症を診断したり、一人暮らしの方が亡くなったと警察から連絡があったり。

 日本の医療をどうしていけばよいのか、日々考えています。もう根治的に治していかないと近い将来崩壊するかもしれません。団塊の世代を支えられるのかも危うい状態で、私達の世代、ましては子供たちの世代に、今の医療体制では成り立たないでしょう。

 一方で、日本人は自国に対してもう少し自信を持つべきなのではないかとも思っています。日本の医療制度はメディアの言うほど悪いものでもありません。北欧などと比べてもよいのではないかと思います。毎年、北欧・欧米在住の方が自国ではしっかりした診断を受けられないからと日本に帰国した際に相談に来られます。日本はむしろ自信を持ってガラパゴス化を貫く覚悟を持った方がよいのかもしれません。

 今年の煩悩は除夜の鐘で全て洗い流してもらいましょう。また来年、気持ちを入れ替えて前に一歩進むつもりで。

2010年12月30日 (木)

しもやけ

寒い季節になってきました。やはり、しもやけの方もポツポツいらっしゃるようになりました。

足指先の赤くてかゆい発疹、痛い発疹(足底もあります)、手の指の赤み、むくみはこの時期でしたらしもやけの可能性があります。

また、耳、頬部にもでることがあります。

やはり、予防策は冷やさないことです。手足に汗をかきやすい方は靴下が汗でしめったらすぐにとりかえるようにすることや、今はやりのヒートテックのような靴下、防寒仕様のブーツを履くことです。手は暖かい手袋をはめます。顔にでるかたは、毛糸の帽子や耳あてなどがいいでしょう。

ただし、就寝時湯たんぽを使うときは必ず、寝る前に布団に入れておき、寝るときはとるようにしましょう。湯たんぽでおきる低温やけどは非常にキズが深くなります。治るまでに数週間かかることが多く、あとになります。

防寒対策をしても、ひどい場合は血流をよくする塗り薬や、炎症をとめる塗り薬などがあります。また、冬中ひどい場合にはビタミンEや、血流をよくする薬の内服治療があります。

2010年12月29日 (水)

まぶたの皮膚炎

11月ぐらいから瞼の皮膚炎(乾燥、あかみ、かゆみ)の患者さんが増えるのは自覚していました。

以前大分で、10月から12月にスギ花粉が少数ですが飛散することが実測されたようです。秋の花粉かとも思っていたのですが、町田かいわいは杉も多く、もしかしてスギ花粉症による瞼の皮膚炎の方もいるかもしれないと思うようになりました。

今年は猛暑でスギ花粉量が多いと聞いています。最近の瞼の皮膚炎患者さんが多いのはこのためかとも思っています。

抗アレルギー剤を服用したり、軟膏で対処します。

瞼の皮膚炎はアイメイクのかぶれで起こることも多いので、この原因を否定してからですが。

2010年12月28日 (火)

アキレス腱断裂

 足関節の背側にある太い腱をアキレス腱と言います。スポーツ中に後ろから蹴られた、叩かれたという感覚で受傷されることが多いです。それほど激痛ではないようで受傷後も歩ける方が少なくないためアキレス腱の断裂とは思われないこともあります。
 診察としては、完全断裂では切れた部位に陥凹を触れることで比較的診断は容易です。最近は超音波検査にて断端の様子や足関節の底背屈で断端が動くところを観察することもできます。
 昔は基本的に手術を行うという方針でした。最近、手術を行わずギプスや装具による固定で治療する方法が見直されています。手術とギプスでは長所短所があります。手術の方がリハビリ、スポーツへの復帰が早いので、競技レベルの方では手術を勧められることが多いです。しかし手術創の術後感染や瘢痕化など合併症の問題などがあります。ギプスでは入院の必要がないこと、手術に関連した合併症が起きないことが利点です。ただし固定が長いのでスポーツへの復帰には時間がかかります。社会人の方で仕事を休めないという場合などではギプス法の方がよいでしょう。
 治療法の選択に際してはよく相談して決めるようにしています。
 
 

2010年12月26日 (日)

麻薬系鎮痛剤

 今年、日本でも慢性疼痛疾患に対して麻薬系鎮痛剤が処方できるようになりました。アメリカなどでは以前から広く使用されていましたが、今後は日本でも使用される頻度が増えるものと思われます。
 麻薬系鎮痛剤に対しては各科の医師で印象がかなり異なっているような気がします。腫瘍を専門にする医師や麻酔科の医師では、癌性疼痛に対してすでに広く使用しているので抵抗感が少ないものと思います。一般整形外科医にとっては、病院で当直していて麻薬系鎮痛剤の中毒になった方がその注射を希望しに来院され困ったことなどがあるのでかなり抵抗感があるのは事実です。
 私も病院では使用したことがありますが、本当に最終手段という印象です。今回、慢性疼痛疾患での使用が可能になったので再度当院でも処方できるようにしました。しかし、基本的には最終的な手段でない限りは処方しないことでしょう。主には手術など根治的な手段が専門病院で適応なしと診断されている方、慢性的に強い疼痛があり他のあらゆる薬剤や方法を実際に試みてそれでも強い疼痛を緩和することさえできない状態であることが確認できている方です。しかも長期的に当院に通院していて家庭環境や精神的な安定性を確認できている方でそれまでの処方間隔などがズレていない、つまり的確に内服できていることがしっかり推察される方に限定したいと思っています。今想定しているのは、85歳以上などの方でもう手術の適応はないと病院で言われ、痛くて日常生活動作もままならないという方は少なくありません。このような方ではもう少し中枢性の鎮痛を行っても許されるような気がしています。ただ、認知機能の面などで不安はありご家族の方などが非常にしっかりしていないと処方は難しいような気がしますが。
 上記の条件に適合する方で、その上で慢性疼痛で非常に困っている方は診察の時によく相談していただきたいと思います。

2010年12月20日 (月)

診察時の衣服

 昔まだ私が医師になって間もなかった頃、ある病院の整形外科部長は交通事故の患者さんに「パンツ一丁になって。」と言って全身の診察をしていました。症状として後頚部痛のみの若い女性にもです。確かに医学教育では全身所見をとって見逃しのないようにするように教えられます。当時も少し疑問には思いましたがその方がよいのかなという認識でした。
 最近はもうそんなことは許されない時代になりました。全身の診察はおろか、胸部聴診でもシャツの上からすることもあるくらいです。一方で昔は医療訴訟などほとんどなかったのですが最近は見逃しは許されない状況なのですから矛盾しています。
 正確性という面から言うと、やはり直接身体を診察した方がはるかに有利であるのは間違いありません。たとえば腰痛などで、たまに帯状疱疹ということもあるのですがこれは皮疹を見れば一目で診断がつきますが洋服を脱がないとわからないこともあります。
 昔はおおらかでよかったと思います。医師というのは診察の時は身体を解剖学的な視点で見ているものです。あまりはずかしがらずにいて頂けると幸いです。パンツ一丁とは言いませんので。

帯状疱疹

年末年始は忙しいですね。つい無理をしたり、ストレスや疲れがたまりやすい時期です。

こんな時期に帯状疱疹はよくでます。帯状疱疹は一生に1回(しかし最近では2,3回の方もすくなくありませんが)といわれています。出た時は初めての場合がほとんどです。そのため、診断されるまでに時間がかかることがあります。

痛みが先にでることが多く、その後1週間弱で発疹が痛みの範囲のどこかにでます。

水ぼうそうのウィルスが体の中にひそんでいて(神経節)、その神経支配の場所に痛みと発疹が出る病気です。頭部、顔面、体、手、足、どこでもでます。ただし、半身にでます。(どちらか片方のみです)

患者さんは行く先が最初はわかりません。痛みがさきですので、頭に出た場合は、脳外科にいったり、胸(とくに左胸)の場合は循環器にかかったりもしてしまいます。

または整形外科の場合もあります。その後発疹がでるのですが、湿布などや、ピップエレキバンなどをしていて、それでかぶれたと思いこみ様子を見てしまう方もいます。

帯状疱疹の特効薬の抗ウィルス剤は早めに服薬した方が効き目がいいといわれています。

変なしびれるような痛みが半身のどこかにでて、その後に発疹がでたらすぐに皮膚科を受診してください。

1か月は痛むことが普通ですが、最近では特効薬の抗ウィルス剤服薬終了後に帯状疱疹後神経痛によくきく飲み薬も発売されています。

急性期はとにかくなによりも安静にすることが最も重要ですが。

2010年12月19日 (日)

身体障害者診断書

 身体障害者手帳申請の時に必要な診断書のうち、肢体不自由に関してこの近隣では私以外書く医師があまりいないらしく診断書記載を依頼されることが時々あります。通院している医院では書いてもらえないとのことで、当院への通院歴のない方に初診で書いてほしいと依頼されることも少なくありません。本来は脳疾患、運動器疾患、神経疾患など身体機能について診察する医師であれば診断書を記載すべきではないかと思うのですが、そう思う医師は多くはないようです。経過や所見により初診の1回で書ける場合と、何回か診察して検査結果などを評価しないと難しい場合があります。
 日常生活の可否、筋力や知覚障害、関節可動域制限などさまざまなことを調べ、診断書を記載します。最終的には審査会で判定され、1級から7級までに区分されます。当院では診察時間内では時間的に無理なので、昼休みに来院していただき記載しています。
 最近高齢の方の身体障害者手帳申請の希望があると、介護保険との兼ね合いで微妙に思うことも少なくありません。原則的に同じようなサービスを受ける場合は介護保険が優先されます。なので1級2級という重度障害が適応される方以外では申請すべきかどうか、市役所でもよく相談されるとよいと思います。
 

2010年12月16日 (木)

シャンプーかぶれ

頭や、首のかゆみで悩まされたことはありませんか。

意外と首、上背部のかぶれはシャンプーによることが多いのです。

シャンプーに含まれる界面活性剤であるコカミドプロピルベタインが原因の接触皮膚炎は多いといわれています。美容師さんの手のかぶれの2番目に多いとも言われています。

無添加シャンプー、石鹸シャンプー、固形石鹸(牛乳石鹸みたいなもの)、低刺激性シャンプーにするだけでも改善することもあるかもしれません。

皮膚の弱い方は普通のシャンプーは使わないほうがよいかもしれませんね。

2010年12月14日 (火)

光の道構想

 日本中を光ファイバーで接続してブロードバンド化するという構想が検討されているそうです。S社のサイトでは電子カルテを無料で提供するとも書いてあります。
 全国の医療機関の電子カルテがネットで繋がれたらどれほどすばらしいでしょう。患者さんの情報を共有できれば、検査や処方が重複することもなく診断や治療を病診で連携して進めることができるでしょう。医療の質が劇的にアップすることは間違いないと思います。将来、そういう世の中になるといいなと思います。
 しかし、この構想をS社のSさんが言っていることには納得できません。他社製品を独占して莫大な収益を上げている、言ってみれば他人のふんどしで相撲を取っていばっている人に言われたくはありません。まずSIMロックを解除して他のキャリアでもipadが使えるようにしてから言ってほしいものです。今の状態でS社の電子カルテが配布されても、医療システムを独占してさらに儲けようとしているとしか思えません。
 さらに、尖閣諸島の動画流失やリークサイトの件でもわかるように、ネットで共有した情報は必ず流失するでしょう。いくらセキュリティーをかけても、情報を意図的に流失させる医療関係者が全国で一人もいないということは確率的にあり得ないでしょう。電子カルテの内容が流失したら、どんなVIPでも有名人でもその病名や病状がメディアに筒抜けになるのは避けられません。悪性腫瘍やSTDや精神疾患も全てをオープンにする勇気が全員にあるのか。その辺もよく考えないといけません。
 当院の電子カルテはネットと接続していません。ネット接続型の電子カルテの方が往診でも使える等メリットは大きいと思いますが、情報管理等今のIT技術では不安が拭えないからです。
 いつか企業の私利私欲に囚われない連携型の電子カルテにできる日がくることを夢見ています。
 
 

2010年12月13日 (月)

かゆいときの対処法

虫さされ、アトピー、乾燥性湿疹などなど、かゆいことはよくあります。

薬がなく、その場のかゆみをなんとかしたいというときにやる方法があります。

それは冷やすことです。ただし、氷などでの冷却はあまりよくありません。冷やしすぎると毛細血管の収縮の後に反応性の充血が起き、かえってかゆくなるのです。

濡れたタオルなどで20度前後に冷やすとよいといわれています。

ちなみに熱めのシャワーをあててかゆみを紛らわすという方もいます。確かに熱いうちはマヒしてかゆみがなくなるそうです。

しかし、その後はやはり毛細血管の拡張が起き、さらにかゆくなりますので、やめましょう。

2010年12月12日 (日)

急性塑性変形

 子供の骨折は大人と違って様々なタイプがあります。子供と大人の骨の違いは成長線があること、骨自体に柔軟性があること、靭帯より骨の方で痛んで剥離骨折を生じ易いことなどがあります。また、骨折後も骨癒合が早く角度変形などに修復力があることも特徴です。
 子供の前腕での骨折では、純粋な骨折や成長線の部分での骨折、若木骨折などがありますが、診断に困る骨折のひとつとして急性塑性変形というものがあります。英語ではplastic deformityと言いますが骨が折れるのではなく弓なりに曲がるという状態です。微妙に曲がっていてもレントゲンではわからず、痛がるので念のため副木固定をしていて後日仮骨(修復過程に骨の周囲に見られる仮の骨とでもいいましょうか)が写って診断できるという場合もあります。子供では骨折を疑った場合は左右両方でレントゲンを撮るのが基本なのですが、これは明らかな骨折がなくても角度が変わっていないかなどをチェックするためです。
 弓なりの角度が軽度であれば副木固定程度で治癒します。問題は角度がかなりついている場合で、子供の骨折なのですが、子供特有の修正力が十分働かないという点にあります。その結果肘での関節の適合性が不良になってしまったり変形が残存してしまうという後遺症が残ることがあります。
 左右差をみて弓なりになっている角度がついている場合はすぐに整復する必要がありますが、その場で徒手整復しても整復困難と言われています。この場合は全身麻酔をしての整復となりますので総合病院へ紹介して緊急手術を依頼しなくてはなりません。ご両親はレントゲンで明らかな骨折もないのにそこまで必要か?というような顔をされるのが一般的ですが、後遺症を防止する点ではそれ以外にはないので納得していただくしかありません。全身麻酔をしても骨折直後でないと整復できないので、受け入れていただける病院を探すのにも大変苦労をすることもあります。
 万が一弓なりの変形が後に見つかって関節障害や変形を生じている場合は矯正骨切り術が必要になることもあります。
 こんな場合もあるので、子供が転倒したり落っこちたり強く捻ったりしてかなり手を痛がっている場合は基本的にすぐに受診していただいた方が対策を立てやすいものと思います。

2010年12月 4日 (土)

カトリックと日本

先日ローマ法王が限定的ながらコンドームの使用を認める発言をしたそうです。カトリックでは避妊や中絶が禁止されているのですから、HIVの拡大に対して難しい判断をされたのだと思います。
日本の社会から見るとどうなのでしょう。少子化が急速に進み、HIVの感染も増加している日本はカトリックの考え方から学ぶこともあるのかもしれません。最近HPVのワクチンが普及しつつありますが、現在の日本のようにHIV感染拡大に対する対策が全く不十分な状態では、HPVの感染は防げたけれどHIVには感染してしまったということになりかねません。
全く日本的な宗教観を持った私が言うのも何ですが、カトリックの考え方は少子化にもHIVの感染防止にも究極の方法であることは間違いありません。日本社会では現実的でないのでしょうが。

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