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2011年3月 3日 (木)

メトトレキサート

 関節リウマチの治療はこの10年くらいで急速に変わりました。関節リウマチはよくならずどうしようもない病気であった時代は去り、症状を完全になくしていくことを目標とする時代になりました。といっても病因が解明された訳ではないので治癒という訳にはいかず、緩解を目指すというのが正しいところですが。
 その中心的な役割を果たしているのがメトトレキサートと生物学的製剤の登場です。今年から関節リウマチと確定診断できたら、最初からメトトレキサートを投与できることになりました。今までは免疫調整剤レベルの薬で最初経過観察してそれが効果不十分の場合にメトトレキサートを投与することとされていたのですが、そうすると患者さんはややよくなったからこのままでいいということになり、関節破壊の進行を防止するタイミングを逸するということがわかってきました。そのため、総合病院では前からメトトレキサートを最初から投与し、可能であれば生物学的製剤も使用するというような非常にアグレッシブは治療が始まっていたのですが診療所では認められていませんでした。今回、診療所でも最初からの投与をしてよいこととなりました。
 またメトトレキサートの投与量も診療所では8mgまで、病院ではそれ以上可能と差があったのですが、とりあえず診療所でももう少し増量することが可能になりました。増量には細心の注意が必要ですが、治療の幅が広がったことは喜ばしいことです。
 中には免疫調整剤でも落ち着いている方もいます。また、早期診断は微妙なことも多くこの場合もやはり最初からメトトレキサートを投与するのも躊躇われます。症例毎によく検討し相談しながら治療を進めたいと思います。

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