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2011年4月11日 (月)

石灰沈着性頚長筋腱炎

 首が回らないといってもお金に困っている訳ではなく、症状として実際に急に首が痛くて動かせなくなる方がいます。外傷性のものとしては俗に言うむち打ちのように頚椎捻挫を呈する方、小児で斜頚を呈する疾患などはよく診ます。
 それ以外の病的な急性発症の運動障害を伴う頚部痛では、高齢者では頚椎の転移性腫瘍なども稀に発見されます。炎症性疾患としてはリウマチ性多発筋痛症は気をつけて診察しているとそれほど稀ではなく診断されます。
 ごく稀に、後咽頭腔の疾患のことがあります。後咽頭腔とは頚椎の前方、咽頭喉頭の背側にある部分で、頚椎からの病気と咽頭喉頭からの病気のどちらもあり得る部位です。レントゲンで頚椎の前方の軟部組織の厚さが増えていないかはいつもチェックするようにしていますが、この部分が腫れているとかなり慎重な検討が必要です。熱発があったり、コントロールの悪い糖尿病の方では膿瘍を形成していることがあります。この部分の膿瘍は重篤となることがあり、すぐに総合病院紹介受診しないといけません。
 頚椎前方の後咽頭腔が厚くなっている場合で、第1〜2頚椎の前方に石灰が沈着していると、石灰沈着性頚長筋腱炎という疾患です。と言っても注意深く観察しても石灰があるのがわかることは多くありません。確定診断にはCT検査が有用です。しかし、重篤感もなく熱発もなく内科的・耳鼻科的な症状もない場合は消炎鎮痛剤がよく効くので内服していただき翌日〜数日経過観察するとかなり良くなっていることが多いです。
 私自身がこの疾患を初診で診断したのは10年以上の整形外科医生活で2〜3例ですので一般的には知っておく必要はない疾患かと思われますが、頚部痛の中で後咽頭腔という耳鼻科との境界領域の疾患があるという点は知っていると便利かもしれません。

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