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2012年1月10日 (火)

肩関節の水

 関節に水が溜まるというと膝関節を思い浮かべる方が多いと思います。確かに膝関節にはよく水が溜まります。変形性関節症で関節内に損傷などがある場合、関節リウマチや痛風などの関節炎の場合によく溜まります。関節の水は注射器で抜いてもまた溜まってくることが多く、頻回の穿刺はお勧めしていません。ただ、多量の水が溜まり痛い場合や関節液の性状を確認する場合には穿刺することは有効です。
 40肩で肩関節に水が溜まる場合があるというと意外に思う方が多いと思います。肩関節の場合、多量に水が溜まっていないと外見からはわからず、自覚していない方がほとんどです。触診でもわかりにくいものです。超音波検査で観察するようになって肩関節にも水が溜まっている方が少なくないことがわかりました。上腕二頭筋腱の周囲に最もよく溜まり、そのほかにも腱板の上、関節の内部などいろいろな場所に溜まっています。
 上腕二頭筋腱周囲の水は正常の方でも存在することのあることがわかっています。ただ滑膜の増殖を伴っている場合や、腱板損傷の有無などを勘案して病的な水か判断しています。
また水が溜まっていると、関節リウマチや反応性関節炎など炎症性疾患の可能性が水がない場合と比べると高くなります。場合により血液検査などの評価も検討が必要です。

 

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