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2012年2月27日 (月)

胸痛

 胸が痛いということで整形外科を受診される方も時々いらっしゃいます。胸痛ですとまず、外傷性かそうではないかを考えます。ぶつけたりしていて明らかに外傷性の場合は肋骨骨折などを考えます。高齢者の方ですと胸椎の骨折も少なくありません。外傷性でない場合、考え方としては心臓などの病気ではないかが最優先されます。狭心症、大動脈瘤解離など緊急性の高い疾患ではないかどうか。次に胃潰瘍など消化器疾患、気胸や胸膜炎などの呼吸器疾患も考えます。帯状ほう疹の皮疹が出る前の時点であることも少なくありません。女性の場合乳腺炎や乳がんなどの可能性も否定できません。
 胸痛の場合は、以前から運動すると胸が苦しくなかったかとか息切れが最近ひどくないかとか、食欲がないとか胃の具合がよくないとか体重が急に減ってきたとか、咳が長いこと止まらないとか、痛みの他に症状がないかどうかも重要な情報です。
 それら他科的な疾患の可能性が低い場合は胸椎など脊椎疾患も考える必要があります。背骨に疾患があるのに背中の痛みは訴えず、胸部への放散痛のみの場合もあります。この場合肋骨や脊椎の腫瘍も含めて検討が必要です。
 胸痛の場合、可能性のある疾患が多いのでどこまで検査するか、悩ましい場合が少なくありません。総合病院でなら胸椎、胸部レントゲンから採血、心電図や胸部CT、胸椎MRIといった具合に一式検査されることになるかもしれません。
 整形外科では診察で検査範囲を最小限にするように努力していますが、診察により採血をしたり心電図を行ったりする場合もあります。検査が多いと思われる方もいるかもしれませんが、診断が遅れるよりは早めに検査した方がよいものと思われる場合は積極的に検査をお勧めさせていただきたいと思います。さらに内科も併診するなど胸痛はやはり慎重に経過を診るべき症状です。

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