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2012年2月 8日 (水)

中高校生の腰痛

 現在、高校の学校医を仰せつかっていてたまに整形外科領域の健康相談に行っています。スポーツ科の生徒では腰痛が最も頻度が高いように思います。
 もう数ヶ月腰痛が治らないという具合で相談を受けることが多いのですが、成長期である中学、高校生で数ヶ月も腰痛を放置しておくのはもう手遅れの感があります。成長期の腰痛で最も心配なのは分離症ではないかどうかです。腰椎分離症は腰椎の一部の疲労骨折であることがわかってきています。そのままスポーツを続けて分離が進行してしまうと、大人になってからも腰痛の原因となります。さらに悪化すると分離すべり症となり固定術や神経の除圧術など手術を要することもあります。
 分離症の進展を防ぐためには発症早期にしっかり診断をし、しっかりした休養を取らせることが最も大事です。本人は無理しても競技したいのは子供故に仕方がないと思いますが、指導者や民間療法の方がきちんと勉強して休養を取らせないのは現代社会にあってはほとんど犯罪的なのではないかとさえ思います。
 発症早期ですとレントゲンを撮っても分離症を診断できないことがあります。圧痛部位や所見から分離症の可能性が否定できないときには休養をとること、場合によりMRI検査をしたりコルセットを装用したりすると安全です。早期介入することにより、ほとんどの場合腰痛は治まります。
 無理して競技を続けて数ヶ月以上パフォーマンスが上がらない上に大学以降のスポーツをあきらめるか、早期に運動を我慢してしっかり腰痛を治してまた活躍するか。周囲の大人がしっかり指導してあげることが最も大切であるものと思います。

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