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2012年5月 1日 (火)

骨挫傷

 ほとんどの人は骨は折れていなければ大丈夫と思っているようです。しかし実際は受傷日のレントゲンでは何ともなくてもしばらく経ってから再度レントゲンを撮ると修復過程が写ることがあります。
 こういう場合のひとつに、骨の内部が損傷している状態で「骨挫傷」と言う疾患があります。転倒や打撲で受傷部の痛みや腫れが強い場合、診察所見から骨挫傷を疑います。小児の鎖骨や高齢者の膝、中手骨や中足骨などによく起こります。MRIを行うとよくわかるのですが、MRIの予約が入るのが通常数週間後でその頃にはレントゲンでも反応が生じることが多いためあまりMRIを行うメリットはありません。
 「レントゲンでは大丈夫ですが固定しましょう。」という説明はなかなか理解してもらえませんが、疼痛や所見により初期固定を行っています。骨が安定してくるまでは無理をすると変形したり陥没してしまう恐れもあり、レントゲンで大丈夫だからといって無理をするのは禁物です。通常の打撲などより痛みが強いことが多いのでそこまで無理をする方も多くはないのが実情ですが。

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