専門医バイアス
最近、テレビや新聞を見て「自分はこの疾患だと思う。」「この薬を処方してほしい。」とおっしゃる方が多いような気がします。こういった言い切り型の情報提供は説得力がありよいのですが、机上の世界では通用するのですが現実の臨床現場ではあまり有効でないものと思います。
どうしてメディアに登場する専門医がここまで言い切るのか。実際に臨床の場で仕事をしていたらそこまで単純に説明できないのではないかと疑問に思うことがあります。
有名な専門医に紹介しようとすると初診の予約が取れるのが数ヶ月後ということが少なくありません。すでに予約する段階で、その先生の得意な疾患の患者さんが集中するために話が単純化していくのではないかと思うこともあります。
メディアからの情報は、そういう疾患もあるとかそういう治療も選択肢のひとつだという風に理解していただけるとよいと思います。
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