運動不足と死亡率
死亡率などの話になると、癌や心筋梗塞、肺炎などが思い浮かぶと思います。整形外科的な疾患は死亡とはあまり関係がなさそうですが、実は密かに関係していることもあります。
たとえば大腿骨頸部骨折の予後は癌など重篤な疾患とそれほど変わらないということがわかっています。
関節リウマチも適切にコントロールしないと生命予後に関わってきます。
もっと一般的に、運動不足も密かに生命に関与しているという報告がありました。世界的に有名な医学誌に、運動不足が世界の年間死亡の1割近くの原因になっているというレポートがありました。運動不足で直接死亡する訳ではないのですが、運動不足が心疾患のリスクだったり糖尿病のリスクだったりある種の癌のリスクだったりということを計算したところ、適切な運動により死亡リスクを1割くらい減らすころができると試算されたということです。
高齢になってから運動を始めても、ある程度は筋力や運動能力を改善させることができます。あきらめずに適切な運動をすることは生命の点からも大切なことです。
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