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2012年10月31日 (水)

欧米風の鎮痛剤使用

 当院での鎮痛剤使用方法は他の病院の整形外科と少し違うかもしれません。病院に通院していた方が近医受診ということで当院へ逆紹介されてきたりよくするのですが、今でも消炎鎮痛剤を長期処方されているケースが非常に多いのは不思議です。
 欧米では関節炎には消炎鎮痛剤、関節症にはアセトアミノフェンが一般的のようです。アメリカでは強い疼痛や慢性疼痛には麻薬系鎮痛剤が一般化していますが、これは非常に慎重にと思っています。
 昔はアセトアミノフェンの使用できる量が欧米と比べると非常に少量だったので、処方しても効いている印象がなかったのですが、最近増量が可能となってから、確かに関節症や脊椎症など炎症とは異なる疾患には効果があり副作用も減らせるように思います。

 腰痛などでは筋弛緩剤、神経症状にビタミン剤をこれも長期処方されているケースもまだ少なくありませんが、その長期的な適応は少ないのではないかと思います。内科の薬なども含めると多数内服している方も少なくないので、そういう面からも投薬は少なくなるように配慮しています。
 昔の整形外科は消炎鎮痛剤一辺倒だったのですが、最近急速にさまざまな種類の鎮痛剤が登場して欧米の使用方法に近づいています。まだまだ国内の整形外科医でも使い方がさまざまなので転医すると変更されとまどうこともあると思います。よくご相談され各自に合う方法を一緒に探すようにするとよいと思います。

2012年10月29日 (月)

何科にいけばいいかわからなかった

たまにそういわれることがあります。
病気になってだいぶたってから受診される理由です。
他科に受診されてからいらっしゃる方もいます。
髪の毛、爪、陰部が多いのですが。
”皮膚科”というといわゆる皮膚しか連想できないからでしょうか。
しかし、おもてからみえる部分はすべて皮膚で覆われています。
爪、髪の毛も皮膚の角質のタンパクとおなじケラチンというものです。
陰部も泌尿器科、産婦人科と思われていますが、皮膚なので皮膚科です。
内臓ではなく、体表面か体表面に近いところでしたらとりあえず皮膚科へ。
違う場合は他科へ紹介いたします。
幸い当院は整形外科もあるので、整形外科(骨、筋肉、神経系)へ紹介することもあります。

2012年10月26日 (金)

開放骨折

 骨折部位が外界と交通してしまっている骨折のことを開放骨折と言います。交通事故などで皮膚や筋肉が欠損してしまっているような場合や、折れた骨の先端が皮膚を突き破ってしまった場合などがあります。
 大きな外傷の場合は救急搬送されることが多く診療所にはほとんど来院されません。診療所で関与する開放骨折の多くが、骨の先端が皮膚を突き破ってしまった場合です。手関節の骨折で、小指側にある尺骨の骨折端が皮膚を突き破ってしまったり、指の骨折で骨が露出している場合などがあります。
 骨という組織は感染に弱く、一度感染すると骨髄炎という状態になり治療が大変困難です。なので開放骨折の場合は受傷後すぐに手術的に内部を洗浄したり抗生剤を強力に使用したりする必要があります。骨が皮膚を突き破った場合、すぐに先端が戻って皮膚の損傷がごくわずかであったりします。そんな場合も麻酔して皮膚を広く切開して内部を洗浄したりすることになります。
 十分な処置をしても骨髄炎などの感染を完全に防ぐことはできません。糖尿病など感染の素地となる疾患は日頃からしっかりコントロールし、開放骨折の時だけは抗生剤の内服や処置通院等しっかり協力していただけるようよろしくお願いいたします。

2012年10月25日 (木)

やけど

寒い季節になってきました。やはり温かい飲み物が飲みたくなる季節です。
この時期になると増えてくるのがやけどです。
コーヒー、スープ、味噌汁などをこぼして受傷することが多くなります。
じかに皮膚に当たる場合は液体なのですぐに下に落ちてしまいますから接触時間が短く、わりと浅いやけどになるのですが、服の上からだとそうはいきません。
熱い布が脱ぐまでの時間当たったままになります。
もし、水道があるなら服の上からすぐに冷やすのがベスト。
そうでない場合特に太もものズボンの上からの場合は割と深くなってしまします。年配の方だと脱ぐのにも時間がかかってしまいますから・・・
服の上から水で濡らすのは意外とできるようでできません。慌てててすぐに脱ごうとしてしまいます。もたもたしているうちにやけどが深くなります。
とにかく早く冷やす。しかも30分以上。氷水などでです。
やけどの部分がただ赤いだけなら浅いやけどです。様子をみていいと思われます。
大きな水ぶくれなどができた場合は受診したほうがいいかもしれません。
また、広範囲の場合も受診した方がいいでしょう。

2012年10月23日 (火)

タイミング

 絶好のタイミングで物事を進めるというのは難しいものです。
 例えば人工関節の手術をいつ勧めていつ行うか。もちろん早期の変形性関節症では手術の適応はありません。関節軟骨はほとんどすり減り疼痛も強く歩行が困難となっても、御本人が手術は嫌ということは少なくありません。そうこうしているうちに80歳代後半、90歳になってしまうとやっぱり痛くて歩けなくなったので手術をしたいということになっても他疾患の具合で手術はもうできないということもあります。
 腰部脊柱管狭窄症の場合も、間欠は行で一気に歩ける距離が短くなってくると手術を検討するべきかと思います。しびれが持続して慢性化すると手術をしても症状が残存してしまうので手術に対する満足度が低く、タイミングとしては遅かったということになりかねません。
 高齢者の一人暮らしや高齢夫婦の場合、身体状況や日常生活動作レベル、認知機能などによって介護保険の申請をお勧めしています。まだ大丈夫という方も少なくないのですが、脳梗塞や肺炎などで急に具合が悪くなるとすぐに介護が受けられないので自宅での生活が困難になってしまうこともあります。逆に腰痛や膝関節痛などを生じると、掃除などを介護でしてほしいということでまだそれほど高齢でも重症でなくても介護保険の申請を希望する方もいます。実際介護制度を導入しても、週1度しか掃除してくれないので足りない。という方がいますが、一般家庭で自宅の掃除を外注するというのはかなりハイソは話です。早すぎる介護も財政の厳しい現況では今後問題になっていくのではないかと思います。
 いずれも最終的には御本人の意思を尊重しながら相談して決めていくしかないものと思います。早すぎてもよくないですし、遅いと後手後手に回ってしまいます。ちょうど良いタイミングというのは難しいものです。どれも重要な人生の選択です。ある程度の年齢になったら達観して物事を決められるようになりたいものです。

2012年10月22日 (月)

皮脂欠乏性湿疹(乾燥性湿疹)

朝夕が冷え、よく晴れる乾燥の季節がやってきました。
この時期になるとアトピー性皮膚炎のお子さんたちもそうですが、年配の方も皮膚が乾燥し、かゆくなる時期になります。
以前にも書いたことがありますが、このような季節は特にせっけんなどを使って体をごしごし洗わないようにしてください。
今日来院された方は典型的な下腿の皮脂欠乏性湿疹の方でした。よく聞くと、石けんで泡泡にして毎日洗っているようです。
早速止めて、体はお湯のみで手で洗うように指導いたしました。
実はアトピーや毎日保湿剤をぬっている方もそうです。せっけんをやめて、お湯のみで体を洗ってください。ついでにいえば、首や肩が乾燥してかゆい方、シャンプーをやめましょう。お湯だけで洗ってください。シャンプーかぶれの可能性があります。
長年の習慣はなかなか変えられませんが、地球環境にもやさしく、お財布にも優しく、皮膚にも優しく、手間もかからない一石四鳥の方法ですからぜひ試してみてください。
一部だけ石けんを使う(特に足や陰部)必要もありません。かゆくなりますから。
また、今はやりの化学繊維の保温機能性下着(ヒートテック等)もこういう方はかゆくなります。
肌に直接つけるものは綿にしましょう。

2012年10月18日 (木)

整形外科の往診

 整形外科として往診を依頼されることが時々あります。多くは腰が痛くて動けないという訴えです。そのほとんどは高齢者の圧迫骨折が原因と考えられます。何とか自宅で療養できそうな場合はそのまま自宅で経過をみていただき、しばらくの間往診をすることになります。
 しかし往診を依頼するほどの腰痛の場合、寝返りもできずトイレにも行かれないということが多く、入院加療でないと無理な場合が少なくありません。そんな時には入院治療の可能な病院を探し、救急搬送の依頼をします。
 最近は脊椎の圧迫骨折は入院しても安静にするしかないため、病院の方では自宅で安静にするようにというニュアンスの話になることも多いのですが、実際に自宅にお伺いして診察すると理想論ばかりでは難しいなと思います。
 病院と診療所と往診と。うまく連携して短期入院から往診、通院へとつなげられるように努力したいと思います。

口角炎

なぜか最近口角炎(口の端っこの炎症)でいらっしゃる方がちらほらいらっしゃいます。
乾燥もあるのでしょうか。感冒がはやっていて、体調を崩すからでしょうか。
あた、秋の花粉症で唾液のつきやすい口角が荒れるのでしょうか。(花粉がつくための接触皮膚炎)。
手と同じで口角は非常に刺激をうけやすいところです。絶えず、唾液や食事(醤油、塩、香辛料)、歯磨き粉などの刺激を受けます。
口角炎になったらこまめに口角にワセリンなどをぬるといいでしょう。刺激を受けにくくなります。
また、歯磨き粉などは口角につかないよう、水だけで3-5分ブラッシングするのがいいと思われます。
それでも治らないときはステロイド外用薬なども使います。
しかし、まれにカンジダというカビによる口角炎もあり、しばらくして治らない場合には早めに受診した方がいいことが多いです。

2012年10月15日 (月)

秋の花粉症

最近、鼻水、くしゃみ、目のかゆみありませんか。
しばらく前のワイドショーでもやっていたみたいですが、秋の花粉症かもしれません。
いまの時期ですと、ブタクサ、ヨモギ、セイタカアキノキリンソウなどでしょうか。
皮膚科的には顔のかゆみ(特に目の周り)や、顔の乾燥(乾燥の季節でもあることもあり)で結構ここ2週間ほど多くの患者さんがみえました。
春のみならず秋まで花粉症・・・・。いい季節がいやな季節になってしまうのは本当につらいことです。
もしお困りのようでしたら抗アレルギー剤などを服用すると楽になるかもしれません。顔のあかみは外用薬もつかう必要があることが多いですね。
去年より圧倒的に多い感じがします。
夏暑い時期が長かったせいで雑草が生い茂っているためでしょうか?

2012年10月14日 (日)

リハ室のレイアウト

 ウォーターベッド型マッサージ器とエルゴメーターを新調しました。機能向上とともに節電にもなっています。それに伴ってリハビリ室の配置を少し変更させていただきました。当院のリハビリ室は都内の診療所としては意外と広いスペースがあります。機能訓練を中心に、疼痛緩和のための物理療法機器、筋力訓練のための機器、超音波骨折治療器など各種医療機器も順次拡充しています。
 最近は高齢者のリハビリテーションというと介護施設でするものという認識が広がっています。医療機関のリハビリテーションと介護施設でのリハビリテーションとの一番の違いは医学的な診断が可能かどうかと腰痛や関節痛、神経症状や骨粗鬆症など医学的管理が必要な方に対して各個人に合ったリハビリテーションを行えるかどうかということだと思います。
 当院では医療での個別リハビリ、要介護の方への1~2時間通所リハビリに対応しています。要介護の方には送迎も可能です。

 

2012年10月 9日 (火)

ノーベル賞

 今年のノーベル賞に日本の山中教授が選ばれましたね。整形外科医からノーベル賞受賞者が出るとは。一応同じ整形外科医としてはうれしい限りです。整形外科医にも雲上の人はいるものですね。
 整形外科医というと医師の間では大工と思われている節があるのですが、確かに遠く外れているとも言えません。実際、手術ではノミとかハンマーとかドリルとかを使っています。
 最近は骨系統や神経系統などの基礎研究も進んできており、大学での研究の多くが基礎系になっているように思います。
 自分自身は最初から全くの臨床医となってしまった訳ですが、それは自分には合っていたと思っています。これからも地道に日々の診療に励むばかりです。

2012年10月 3日 (水)

乳がん

 近年日本の女性の乳がんは増加傾向にあるとのことです。悲しいことに整形外科では乳がんの骨転移で診察することが多いのですが、毎年の様に当院でも診断しています。乳がんは脊椎の他には肩関節や股関節など大きな関節周囲に転移することが多い印象です。治療中腰痛や肩関節痛、股関節痛などが続く場合は早めに医療機関を受診して確認することをお勧めします。
 手術後の肩関節から上肢機能障害やリンパ浮腫を主訴に当院を受診される方もいます。そういう場合はリハビリテーションが有効です。また、乳がんの治療中やその後に気分的に沈み抑うつ状態となる方もいて、肩こりなどを強く訴えることもあります。
 なるべく乳がんや子宮頚癌の検診は活用していただき、早期発見され軽い治療で回復されるよう願っています。また、乳がんに罹患されていてもひとりではないこと、前向きに今日を過ごすよう心がけて頂けますと幸いです。

2012年10月 1日 (月)

軽医療

 最近、軽医療を保険からはずして自費診療にしようという政策がよく聞かれます。医療費が膨張している現状では、これには一理あるなと思います。しかし、軽医療とはいったい何を指すのでしょうか。
 「熱があって咳も出て体がだるい。」という人と、「食べて飲んでコレステロールの数値が高い。」という人とでは、本来どちらが医療機関を受診するべきなのでしょうか。
 毎年のように、単に「最近だるい。」とか「咳が少し出る。」といった症状で肺炎に罹患している方の診断をして入院目的に紹介などしている身からすると、感冒様症状というのは侮れないなと思っています。町田市で毎年80人も新規結核患者さんが現れているという現状を聞いても、風邪くらいで医療機関にかかるべきではないという意見には簡単に同調できない気がします。
 なぜ風邪は軽くて生活習慣病は重いのか。それは医療の感覚ではないような気がします。風邪薬は市販されています。保険からはずすと、経済界的にはチャンス到来になることでしょう。一方生活習慣病は血液検査など医学的管理を必要とします。保険で処方し続けることが経済界的にはメリットになっているものと思います。
 世の中なんでも経済学的思考でよいのでしょうか。生活を見直して生活習慣病を予防し、体調が悪いときに医療機関を受診する。それが最も理にかなっているように思うのですが。何が軽くて何が重いのか。視点を変えると見え方が変わってくるように思います。

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