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2013年4月11日 (木)

皮質枝梗塞

 先日は神経内科の先生の講演会に行って来ました。整形外科と神経内科は神経領域では重なっているのですが、整形外科では脊椎疾患と末梢神経疾患を主に診ています。神経内科では脳梗塞やパーキンソン病などが中心です。

 手がしびれるという場合、整形外科的には手根管症候群などの末梢神経疾患をまず考えがちです。先日のお話には皮質枝梗塞というタイプの脳梗塞のお話がありました。脳梗塞というと典型的には片側の手足が急に麻痺したりしびれたりします。脳梗塞の中でも、動脈の先端近くで詰まると、神経障害の生じる領域が非常に限られた部位になります。これを皮質枝梗塞といいます。もし手指のみがしびれる位の軽度の皮質枝梗塞ですと、最初に脳梗塞を疑うことはかなり難しいと思います。
 最近は30〜40歳台の脳梗塞も少なくないということで、注意深く検討する必要があります。手指が急にしびれて、しばらくして収まって、またしびれるというように繰り返す場合などは皮質枝梗塞も疑い脳MRIなどの検査をした方がよいかもしれません。
 しびれる範囲が末梢神経の領域や脊椎神経根領域と異なる場合も最初から脳MRIを検討する必要があります。ただ、MRI検査は病院に依頼して実際行えるのが数週後だったり、検査費用がかなり高額なので気軽にできる検査でもありません。その判断は難しいところです。
 コレステロールが高い、喫煙しているという場合はより注意が必要です。

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