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2013年12月31日 (火)

2013年末

 今年もあと数時間で終わります。紅白を見ながら今年1年を振りかえっています。綾瀬さんの涙にはもらい泣きしてしまいました。今年は最後に子供が水路に落ちて救急でホチキス固定してもらうというハプニングがありました。急患センターにはインフルエンザか急性腸炎っぽい方があふれていて、子供の怪我よりウイルスを貰わないかの方が心配でした。処置する時には創部の洗浄などはしているのですが、頭部の傷の場合は処置の時に一緒に髪の毛も洗ってあげた方が帰ってからよいなと思いました。来年はドライヤーなども導入してもっと帰宅後のことも考えたいと思います。

 今年は介護リハビリが増えたり、介護施設のみなさんとネット上での情報共有を開始したり、少しずつ地域全体での活動を進めることができました。まだまだ問題も多いですが、方向性としては間違っていないと思っています。来年は地域の医療と介護をつなぐ努力をもっとしていきたいと思います。
 整形外科としては、超音波の使用はもう必須になっていると実感した1年でした。パーキンソン病やALSなどの神経内科疾患、膠原病内科的疾患などで整形外科と関係する筋骨格、神経系の疾患についてもさらに対応できるようにしていかないといけないという印象を持ちました。来年、整形外科としての守備範囲を広げる別の方法も画策しています。
 診療所としてはプライマリケアとしての機能も深めていかないといけないと思います。今年は在宅専門医療機関に見学にも行って研修してみましたが、よりよい方向へと進んでいけるものと思います。
 来年は診療所に帰ってきて10年になります。これから除夜の鐘で煩悩を祓って、来年を迎えたいと思います。

2013年12月26日 (木)

間質性肺炎

 肺炎というと多くは細菌などが肺に侵入して感染症を起こし、咳や痰•発熱などを生じる疾患を思い浮かべると思います。

 呼吸器は口から気道、気管支、肺と空気が送られ、肺は小さな風船のような構造になっていてそこで酸素等を血管に送り込んでいます。この風船の中で起こっているのが感染症で、膜の裏側で血管の通っている部分に障害を生じる疾患の一つに間質性肺炎があります。この部分に障害が起きると空気から血管への酸素などの移動が困難になり呼吸困難などを生じます。
 整形外科的には関節リウマチに対してメトトレキサートなどの薬剤を投与した場合の薬剤性間質性肺炎に最も注意をしています。ただし、特別な薬で起こるだけではなく漢方などでも起こることが知られています。薬を飲んでいて痰の少ない咳が続いたり運動時の息切れ等がありましたらすぐに医療機関を受診することをお勧めします。
 薬剤性の他にも様々な原因で間質性肺炎が起こります。咳が長引く場合や、通常の気管支炎や喘息の治療でよくならない場合には間質性肺炎を含めて特殊な呼吸器疾患も鑑別診断しなければなりません。胸部CTや呼吸機能検査、採血での診断が必要で、呼吸器内科専門医への依頼が必要となることが多いです。

2013年12月19日 (木)

カバノキ科の花粉症

ハンノキ(カバノキ科)という木をご存知でしょうか。このハンノキの花粉の飛散時期は1~4月頃で、日本全域に分布しています。北海道と、本州では北陸地方に多いといわれています。実は、この木は鶴川のこの地域もあるようです。ちなみに北海道では、本州のスギ花粉と同じ頃に飛散がはじまるため、スギ花粉症と勘違いされることもありますが、北海道にスギはほとんど生えていないため、2~3月の花粉症はハンノキによるものです。
11月下旬になり寒くなってから顔が痒くなる人が増えています。また、目や鼻水といった花粉症の症状がひどいひうともちらほら・・・。乾燥もあるかもしれませんが、実はこのハンノキの花粉症ではないかと思うようになりました。
この時期、セイタカアワダチソウ(キリンソウ)はもう枯れていますし、なんの花粉だろうと疑問に思っていたのです。
もともとカバノキ科の花粉症の人が果物を食べた時に、口の中がかゆくなったり腫れたり、といったアレルギー症状が起こることがあります。その 原因は、果物のタンパク質と、カバノキ科の花粉のタンパク質がよく似ており、花粉に反応する人はこれらの果物にも反応してしまうことがあるからです。生で 食べた時だけ症状が起こり、ジュースや調理した果物では起こりにくいと言われていますが、個人差があるので油断禁物です。
(花粉症の人がアレルギーを起こしやすい果物:リンゴ、モモ、さくらんぼ、カキ、キウイなど。)
最近のトピックではカバノキ科の花粉症がある方が豆乳を飲んだとき(はじめてでも)アナフィラキシーを起こすことがあるとのことです。豆腐や大豆の煮物、醤油などの加工食品はタンパク質が変性しているため起こらないようです。

当院を訪れる患者さんで時にモモやさくらんぼで口がかゆくなる方がいらっしゃいますが、カバノキ科の検査をするとよいかもしれません。もし陽性なら豆乳は避けておくほうがいいかもしれません。

 

 

 

2013年12月18日 (水)

炎症性の足底筋膜炎

 歩く時に踵を付くと痛いという症状の方は少なくありません。一度痛くなると数週から時には数ヶ月痛みがとれないということもよくあります。安静時痛がなく、荷重時に踵の足底側が痛くなり、同部位に圧痛があると通常足底筋膜炎と診断することが多いと思います。時に踵骨に骨棘が生じていることもあります。

 一般的には、アーチサポートなど荷重を分散させたり負担を減らす中敷を用いたり、足底筋膜のストレッチを行ったり、炎症を抑える湿布や内服を用いて治療します。一度起こるとすぐに完治させることは難しく、経過を見ながら改善しにくい場合は注射をしたりすることもあります。稀に手術を行うことや、体外式衝撃波療法などの有効性も言われていますがなかなかそこまですることはありません。
 時々、関節リウマチなどの炎症性疾患に伴って足底筋膜周囲に炎症を起こすこともあります。症状や診察所見からだけですと通常の足底筋膜炎との鑑別は難しいものです。採血してもそれほど炎症反応が上昇していないことが多いです。こんな時も超音波検査で見てみると血流増加の様子がよくわかります。炎症性の足底筋膜炎の場合な通常のものと比べると中敷やNSAIDSという通常の炎症止めはほとんど効きません。
一方、ステロイドの内服や直接注射が著効することもあります。場合によっては抗リウマチ薬などの継続が必要な場合もあります。
 踵の足底側の痛みが続き、通常の治療では治まってこない場合は超音波検査で確認してみた方がよいかもしれません。

2013年12月16日 (月)

リハビリ用電気刺激装置IVES

 脳梗塞後や末梢神経障害後の不全麻痺などに対して、電気刺激を加えて筋収縮を補助する装置を導入しました。動きの鈍い筋肉の上の皮膚に電極を貼って弱い筋力に直接電気刺激を加える方法と、健康な側の手足に誘導電極を貼り、患側の筋肉上に刺激電極を貼って強制的に患側の筋肉を動かす方法との2つの方法が行えます。試験的に使用してみたところ、リハビリテーションに有効だと判断しました。

 理学療法士の指導の下に行う必要があるので、予約制の個別リハビリを行う方のみが対象ですが興味のある方はご相談ください。

2013年12月12日 (木)

遠くの専門医は

 パーキンソン病は現在、根本的治療が難しい疾患のひとつです。お薬のコントロール、適応があれば脳の電気刺激療法などで治療されていますが、残念ながら完全にはコントロールできません。

 当院でも歩行訓練など機能維持のリハビリテーションを行っています。なるべく日常生活を自立できるように介護サービスを利用したり手すりや歩行器を使用したり様々な対応が必要です。
 専門的な診察、治療を受けるために多くの方が都心の大学病院などへ通院しています。早期診断や高度な治療を受けるためには大変よいと思います。しかし、病状が進行してくると通院することが困難になります。通院途中で転倒骨折し、遠方への通院を断念する方が少なくありません。中にはそのまま自宅での生活も困難になる方もいます。本当はそうなる前に遠方の専門医から近隣へ逆紹介されるとよいのですが、大学病院などから自宅近くへ前もって逆紹介されることはほとんどありません。
 大きな病院の専門医をしていると病気に対する専門的な対応が中心で、患者さん個人の生活環境などにまで配慮することは難しいものです。長く歩けなくなったり、バランスを保つのが難しくなってきたら患者さんの方から遠方への通院が辛くなってきたことを訴えた方がよいように思います。

2013年12月 1日 (日)

SAPHO症候群

 今日はリウマチ系の学会に参加してきました。リウマチ性多発筋痛症やSAPHO症候群など診断の難しい疾患のシンポジウムを拝聴しましたが、やはり基幹病院の膠原病内科専門の先生も悩みながら診療しているということがわかりました。

 これらの疾患は診断基準もしっかりしておらず、初診時に診断することはかなり難しいものです。経過を見て行くと典型的な所見や検査結果が揃ってくることが多く、複数の医療機関を転々として最終的に診断を得ることも少なくありません。
 治療にしても、これだという決定的な治療法についてのコンセンサスも得られていません。リウマチ性多発筋痛症についてはステロイドが著効する訳ですが、現状ステロイドを長期に使用せざるを得ずよりよい治療法をみんなで探している状態です。
 SAPHO症候群というのは痤瘡や掌蹠膿疱症といった皮膚症状と骨炎、胸鎖関節周囲の硬化などを生じる疾患ですが、これも診断、治療ともに悩ましいところです。喫煙者が多く、なるべく禁煙していただき、消炎鎮痛剤やステロイド、抗リウマチ薬を組み合わせて症状を抑えていくという状態です。
 関節リウマチの治療でも、少し変化が出て来ています。最近は生物学的製剤一辺倒だった学会が、従来の抗リウマチ薬の併用療法を見直す動きが出て来ています。生物学的製剤は効果はすばらしいのですが、さすがに高額であることと感染症の合併に細心の注意が必要です。意外かもしれませんが、労働している世代の治療費の自己負担が3割もある国は欧米の主要な国ではないということでした。生物学的製剤を使用する前に従来の抗リウマチ薬3剤併用療法を試してみる価値がありそうです。

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