カバノキ科の花粉症
ハンノキ(カバノキ科)という木をご存知でしょうか。このハンノキの花粉の飛散時期は1~4月頃で、日本全域に分布しています。北海道と、本州では北陸地方に多いといわれています。実は、この木は鶴川のこの地域もあるようです。ちなみに北海道では、本州のスギ花粉と同じ頃に飛散がはじまるため、スギ花粉症と勘違いされることもありますが、北海道にスギはほとんど生えていないため、2~3月の花粉症はハンノキによるものです。
11月下旬になり寒くなってから顔が痒くなる人が増えています。また、目や鼻水といった花粉症の症状がひどいひうともちらほら・・・。乾燥もあるかもしれませんが、実はこのハンノキの花粉症ではないかと思うようになりました。
この時期、セイタカアワダチソウ(キリンソウ)はもう枯れていますし、なんの花粉だろうと疑問に思っていたのです。
もともとカバノキ科の花粉症の人が果物を食べた時に、口の中がかゆくなったり腫れたり、といったアレルギー症状が起こることがあります。その
原因は、果物のタンパク質と、カバノキ科の花粉のタンパク質がよく似ており、花粉に反応する人はこれらの果物にも反応してしまうことがあるからです。生で
食べた時だけ症状が起こり、ジュースや調理した果物では起こりにくいと言われていますが、個人差があるので油断禁物です。
(花粉症の人がアレルギーを起こしやすい果物:リンゴ、モモ、さくらんぼ、カキ、キウイなど。)
最近のトピックではカバノキ科の花粉症がある方が豆乳を飲んだとき(はじめてでも)アナフィラキシーを起こすことがあるとのことです。豆腐や大豆の煮物、醤油などの加工食品はタンパク質が変性しているため起こらないようです。
当院を訪れる患者さんで時にモモやさくらんぼで口がかゆくなる方がいらっしゃいますが、カバノキ科の検査をするとよいかもしれません。もし陽性なら豆乳は避けておくほうがいいかもしれません。
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