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2014年3月28日 (金)

アキレス腱断裂に見る医師の頑固さ

 今日は小さな学会に参加してきました。アキレス腱断裂のセッションを拝聴しましたが、相変わらず噛み合ない議論が起きていました。

 アキレス腱断裂の治療は、絶対手術がよいという医師と手術しなくてよいという医師が真っ向から対立しています。欧米の論文でも最終的な差がないという論文もあり、いつも両者とも一歩も引かない議論が展開されます。
 手術のメリットは固定が短期間ですみ、リハビリを積極的に行えるということです。手術をしない場合はギプス固定にて治療します。ギプス固定のメリットは入院が必要ないこと、皮膚を切開する必要がなく手術に関連したリスクがないことなどです。
 逆に手術のデメリットは手術に関する創部感染や瘢痕がゼロではないこと、入院治療が必要で医療費がかかることなどでしょうか。ギプス治療のデメリットは長期ギプス固定が必要なこと、深部静脈塞栓症の発症がゼロではないこと、リハビリの開始までに時間がかかることでしょうか。最終的にスポーツなどへ復帰できる期間は、手術推進派の医師は手術の方が早いと主張しています。論文では差がないというものと早いというものとあるように思います。
 両者の主張に歩み寄りがないため、診療所から病院へ紹介する場合は病院で方針を決めてもらうのではなく、ギプスで治療する場合はそのまま診療所で行い手術をする方針となったら適切な医療機関を選択してから行っていただくことになります。
 私の印象では、スポーツを積極的に行っている方で早くリハビリをして復帰を目指したい方は手術をした方がよいと思います。体にメスを入れたくない場合や仕事などで入院が困難な場合はギプス治療でも大丈夫だと思います。ただ、足関節を底屈位に保っても断端がうまく寄らないような場合はギプスではなく手術がよいと思います。
 中高年以降で、スポーツなどあまりしない方はギプス治療がよいのではないかと思います。ただ、塞栓のリスクのある方などはギプス治療は向かないと思います。松葉杖をうまく使えるかどうかも判断の材料になりますが。
 結局のところそれぞれの患者さんの状態で手術の方が向いているかギプスの方が向いているかご本人の希望も含めて選択して行けばよいのではないかと思います。手術自体も専門家は非常に術式にこだわりますが、術式による違いより経験値で成績に差が出ている面が大きいのではないかと思います。
 他医を認めない医師の頑固さは自信の現れでもありますが偏ってしまう元凶でもあるような気がします。

2014年3月27日 (木)

痛風の雪崩

今日は痛風の講演会に参加してきました。痛風の治療で高名な先生のお話は大変わかりやすかったです。痛風発作は関節に蓄積した尿酸結晶が急に溶け出すことによって起こります。この様子を山に降り積もった雪が急に崩れだす雪崩に例えていました。その破壊力も合わせてうまい表現だなと思いました。

 痛風発作を起こさないようにするにはずっと尿酸値を6以下に抑えて蓄積した尿酸結晶をなくしていかないといけません。最近のお薬を使うと尿酸値を正常化させることはかなり容易になってきました。尿酸が正常化して痛みもなくなるとそのまま通院しなくなってしまう方が少なくありませんが、長期に尿酸値を正常値に保つにはやはりしっかり内服を続けないと難しいものがあります。
 本当は生活習慣を改善して薬に頼らないで尿酸値を正常化するのが正しいと思います。しかし一度尿酸値が高くなってしまった方が生活習慣改善だけで正常値を保つのは、恐らく仙人クラスの精神力を持っていないと難しいと思います。1960年代の日本には、痛風の方は2000人もいなかったという統計があるそうです。現在は何と95万人くらいいるそうです。戦前の日本には痛風はなかったという話もあるそうです。痛風は贅沢病と言われていますが、現代の日本は贅沢すぎるのかもしれませんね。

2014年3月26日 (水)

足底線維腫

 足の裏が痛むという症状の場合、どこが痛いかでかなり診断することができます。踵の裏の場合は足底筋膜炎のことが多いです。骨棘を伴うか、エコーで血流増加が見られる等炎症所見があるかどうかなど種類はありますが。足趾に近い位置では扁平足や開張足などの構造的な障害も少なくありません。母指の根元の場合は種子骨障害などもあります。

 土踏まずの周囲では、皮下の腫瘤を触れることがあります。この部位では足底線維腫という疾患が有名です。腫という漢字がありますが、悪い腫瘍ではありません。手のひらにデュプイトラン拘縮という疾患がありますが、これと同じで皮下の筋の所が腫瘤となってしまっている状態です。
 疼痛がある場合、まずはクッションなどの足底板を用いたり過度な負荷を減らすようにすることをお勧めします。根治的ではありませんが、消炎鎮痛剤の湿布や内服を用いることもあります。
 どうしても治まらない場合は手術的に腫瘤を切除する必要がありますが、手術まで至る方は多くはありません。
 足裏の疼痛がある場合には腫瘤がないかどうかよく触ってみるとよいかもしれません。

2014年3月25日 (火)

隠れ家レストラン

 細い路地の奥に看板も出さずに存在するレストランがあります。一方でテレビやネットで宣伝して大きな幹線道路に存在するレストランもあります。何故あえて目立たないようにしているのか、何故大々的な宣伝が必要なのか。
 最近病気や薬のコマーシャルが増えているように思います。医師が効果を実感する薬や医学的に重要な薬はもちろん全く宣伝などしなくても医師としてしっかり使用します。隠れ家レストランのように、医師が重視している薬にはまったく一般社会に対する宣伝は必要ありません。ではコマーシャルしている薬って何なのでしょうか…。
 医師は患者さんごとにもっとも合うと判断される薬を選択しているものです。もちろんそれぞれに合う合わないということがありますので、経過により相談しながら薬を変更したりしています。医師の側にはコマーシャルで宣伝しているからという選択肢はもちろんありません。

2014年3月24日 (月)

呼吸器疾患の骨粗鬆症

 喫煙率が非常に高かった団塊の世代の方々が高齢になってきていることもあり、COPDという呼吸器疾患が増えてきています。最初は運動時の息切れや軽い咳や痰とが続くといった症状ですが、徐々に呼吸困難が進行し、最終的には在宅酸素が必要となります。 

 呼吸器の疾患の方には骨粗鬆症になってくる方が少なくありません。これはCOPDに限らず、昔肺結核で肺の治療をしたりした方にも生じますし喘息の方でも骨粗鬆症になってくる方もいます。ただ、喘息の場合などではステロイド使用による骨粗鬆症も含まれています。
 呼吸機能が慢性的に低下してくると、胸部が樽の様に丸くなってきたりします。円背にもなってくるように思います。背部痛や腰痛の方で、息苦しそうな方や樽状の胸を見ると骨粗鬆症による圧迫骨折を疑います。最近は50〜60歳代の男性で時々骨粗鬆症による圧迫骨折の方が来院されます。呼吸器疾患の骨粗鬆症では骨密度が非常に低下していることが少なくありません。運動量が減少していたりカルシウムの取り込みがよくないこともあります。
 喘息等で吸入以外のステロイドを使用している方はもちろんですが、その他の原因でも呼吸機能の低下している方は骨密度を測定してみた方がよいと思います。逆に骨粗鬆症の方で喫煙していたことのある方は呼吸機能検査を受けた方がよいと思います。
 タバコ自体骨粗鬆症のリスクファクターでもあるのですが、タバコがリスクファクターとなっている疾患のいかに多いことか。短期的な危険性はあまりなく数十年かけて人を傷つけ死に至らしめる物質というのは怖いものです。
 

2014年3月22日 (土)

受験

 昨日は久しぶりにとある試験を受験してきました。特に結果がどうでも大勢に影響はないのですが、大きな試験会場で筆記試験するのはやはり緊張しますね。最近は少し試験勉強をしていてブログがおろそかになっていましたが、やっと解放されました。

 40も超えると記憶力の低下は否めないですが、身に染み付いた知識は忘れないものですね。日々少しずつ知識を再確認してより深く体に知識を染み込ませて行けばまだまだ何とかなるように思いました。
 たまには頭が錆び付かないように緊張感のあるテストを受けてみたいと思います。
 

2014年3月21日 (金)

皮膚の学校感染症:プールについて

プールに入ってもいいでしょうか?
結構きかれる質問です。皮膚の学校感染症についてまとめてお話いたします。

1)とびひ(伝染性膿痂疹)
浸出液、水疱内容などで次々にうつる、皮膚細菌感染症です。黄色ブドウ球菌、溶連菌などが原因です。プールの水ではうつりませんが、触れることで症状を悪化させたり、他の人に移す恐れがありますので、治るまで禁止です。湯船もだめです。

2)みずいぼ(伝染性軟属腫)
プールの水でうつりませんのでプールに入ってもかまいません、ただし、タオル、浮き輪、ビート板などを介してうつることがありますから共用はできるだけ避けてください。

3)あたまじらみ(頭虱)
アタマジラミに感染しても治療をはじめればプールに入ってかまいません。ただし、タオル、ヘアブラシ、水泳帽の貸し借りはやめましょう。

4)かいせん(疥癬)
肌と肌の接触でうつります。ごくまれに衣類、寝床、タオルを介してうつることがありますが、プールの水ではうつることはありませんので治療をはじめればぷーるに入ってもかまいません。ただし角化型疥癬の場合は通常の疥癬と比べて非常に感染力が強いので外出自体を控える必要があります。(しかし、健康な小児で通常の生活をしている場合、角化型疥癬になることはまずありません)

2014年3月13日 (木)

いぼ(尋常性いぼ)について

子どもの足に魚の目ができた・・・と受診される方は大勢いらっしゃいますが、ほぼ、ウィルス性のいぼです。乳頭腫ウィルスというウィルスが原因で、小さい傷(目に見えないくらい)から入ってなるようです。プールに通った後や裸足でやる競技など、裸足の機会があると伝染る機会が増えるようです。しかし、どこで伝染ったかはわからないことも多いのです(どこにでもいるため)。
足の裏に硬い魚の目ができたら、早く受診されることをおすすめいたします。早期である方が治癒までの期間が短いのです。
半年以上たってからだと大きくなり、多発します。たとえ一個で小さくてもなぜか治癒までの期間が長くなります。
痛くもかゆくもないため、放置する方が大勢いますが、治す気があるのならできるだけ早めに受診しましょう。

2014年3月11日 (火)

顔がかゆい

ここ1、2週間、花粉の量が増えてきたようです。鼻炎、目のかゆみを感じる方も多くなったようです。花粉だけではなく、PM2.5も飛んでいるようですが・・・
去年の4月もそうでしたが、PM2.5が飛ぶときは顔が痒い方が増えます。
花粉の飛ぶときではなく黄砂がとぶときが顔かゆい・・・と自覚している方もいらっしゃいます。
今年は首都圏は大雪でチェーン装着のためか、粉塵も多いのかもしれません。
顔がかゆいだけではなく、頭もかゆくなったりします。
洗濯物を外に干していると体も痒くなったりするようです。
この時期顔が痒い方は外から帰ったら水やぬるま湯で(せっけんを使わず)顔を洗ったり、洗濯物は部屋干ししたりしたほうがいいかもしれません。
ひどいようなら抗アレルギー剤を服用したり、塗り薬をぬったりすると楽だと思います。

2014年3月 5日 (水)

現代のハイヒールは中国の纏足(てんそく)?

いつも思うのですが、ハイヒールは嫌いです。あんなに痛いくつ、どうして世の中にあるのでしょうか。
外来では足の痛い方が山ほど受診されます。
遺伝もあるようですが、おそらくハイヒールなどのおしゃれ(こういう風に思わされているのも腹が立つのですが)なくつによる外反母趾の方などです。外反母趾のために。、足底のアーチがなくなり(つまり開張足)足底の骨が地面に当たるようになり、たこになります。また、外反母趾になった場合に母趾で地面を踏みしめることがなくなるため、巻き爪になって、肉に食い込んで痛くなります。
痛い足をかばうように歩くため、膝が痛くなります。さらに変な歩き方をつづけていると、腰まで痛くなるのです。
ハイヒールは中国の纏足と同じではないかと邪推してしまいます。女の人の自由を奪うためなのではと。
”自分の足が幅広で癖が悪いからこうなった”と自分を責める人さえいると、本当に腹が立ちます。靴は人間が造った物です。足に合わせなくてくつの意味をなしているのかと。
ローファーも足先が狭く、危険な靴と思います。巻き爪になってくる学生は少なくありません。
私はたいてい、そんな靴履いてはだめですと患者さんに言うのですが、仕事上必須ですとか、学校規則ですとかいわれてしまいます。
おかしなことです。病気をつくっているのですから。社員や学生を病気から守る必要は企業や学校にあるのではないでしょうか。
世の中全体が商業主義だとろくなことがありません。社会の認識から変える必要があると思う今日この頃です。
しかしなかなか変わらないのも事実。どうしても変えられないという方にはハイヒールに見えても足の痛くならないように作ってあるくつをおすすめしています。すこし高いようですが、将来の自分の健康には変えられません。
うちは整形外科もあるので、ハイヒールを昔履いていらっしゃった方が大勢腰が痛くなったり、膝が痛くなったりで通われています。この身体的苦痛、経済損失は計り知れないと思うのです。

ちなみに最近男性で見かけることのあるとがった先の革靴、男性版纏足か?と思うこともしばしば。選べるなら足の痛くない靴を選ぶべきです。足が痛くては仕事になりません。

2014年3月 2日 (日)

在宅医学会

今日は在宅医学会に参加してきました。先進的に取り組んでいる医療機関や介護施設の方の発表からいろいろ学んできました。医師だけではなく看護師さんやケアマネージャーなど多くの職種が参加しているのが整形外科学会とは大きく異なるところです。在宅専門の医療機関の他に、最近は総合病院も在宅医療に力を入れている様子がよくわかりました。一般の診療所も外来診療、小児診療などと高齢者の在宅医療をどう組み合わせて行くべきか、もっと研究して行かないといけないと思います。一番身近に存在して、介護などが必要となるはるか以前から患者さんにもご家族にも接することができるのが診療所の強みです。医師ひとりで診察できる人数はほとんど限界にきている面はあり、医師同士や他職種との恊働をもっと活用していかないといけないなと思いました。

 

2014年3月 1日 (土)

肘関節学会

 昨日は肘関節学会に参加してきました。外傷や神経障害、スポーツ障害などについていろいろな討議が行われていました。驚くような発表はあまりありませんでしたが勉強になりました。

 一昔前はとにかくリハビリテーションを軽視して手術最優先という風潮があったのですが、最近はリハビリテーションが見直されてきている雰囲気を感じます。今回の肘関節外科でも疾患によってはリハビリテーションを中心にもっとねばってみてもよいのではないかという発表がありました。適応を慎重に検討してしっかり定期的に通院できる例に限るのですが、全身的な柔軟性や体の使い方のチェックなどをしていけば疼痛なく競技に復帰できる確率が高いという話でした。
 少年野球での投球制限を知らない方も少なくないと思いますが、小学生については練習は週3日以内、1回2時間以内に制限されています。全力投球は1日50球以下、週200球以下に制限されています。中学生でも1日70球以下、週350球以下に制限されています。中学、高校生も週1日は休息日をとらないといけないことになっています。また投手と捕手は1チームで2人以上育成し、一人に過大な負荷をかけないようにしないといけません。
 日本では才能があって頑張る子供ほど肩や肘を壊しがちです。大人がしっかり見守って練習しすぎないようにしてあげることが大切です。
 
 

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