2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

« 痛風の雪崩 | トップページ | 新年度 »

2014年3月28日 (金)

アキレス腱断裂に見る医師の頑固さ

 今日は小さな学会に参加してきました。アキレス腱断裂のセッションを拝聴しましたが、相変わらず噛み合ない議論が起きていました。

 アキレス腱断裂の治療は、絶対手術がよいという医師と手術しなくてよいという医師が真っ向から対立しています。欧米の論文でも最終的な差がないという論文もあり、いつも両者とも一歩も引かない議論が展開されます。
 手術のメリットは固定が短期間ですみ、リハビリを積極的に行えるということです。手術をしない場合はギプス固定にて治療します。ギプス固定のメリットは入院が必要ないこと、皮膚を切開する必要がなく手術に関連したリスクがないことなどです。
 逆に手術のデメリットは手術に関する創部感染や瘢痕がゼロではないこと、入院治療が必要で医療費がかかることなどでしょうか。ギプス治療のデメリットは長期ギプス固定が必要なこと、深部静脈塞栓症の発症がゼロではないこと、リハビリの開始までに時間がかかることでしょうか。最終的にスポーツなどへ復帰できる期間は、手術推進派の医師は手術の方が早いと主張しています。論文では差がないというものと早いというものとあるように思います。
 両者の主張に歩み寄りがないため、診療所から病院へ紹介する場合は病院で方針を決めてもらうのではなく、ギプスで治療する場合はそのまま診療所で行い手術をする方針となったら適切な医療機関を選択してから行っていただくことになります。
 私の印象では、スポーツを積極的に行っている方で早くリハビリをして復帰を目指したい方は手術をした方がよいと思います。体にメスを入れたくない場合や仕事などで入院が困難な場合はギプス治療でも大丈夫だと思います。ただ、足関節を底屈位に保っても断端がうまく寄らないような場合はギプスではなく手術がよいと思います。
 中高年以降で、スポーツなどあまりしない方はギプス治療がよいのではないかと思います。ただ、塞栓のリスクのある方などはギプス治療は向かないと思います。松葉杖をうまく使えるかどうかも判断の材料になりますが。
 結局のところそれぞれの患者さんの状態で手術の方が向いているかギプスの方が向いているかご本人の希望も含めて選択して行けばよいのではないかと思います。手術自体も専門家は非常に術式にこだわりますが、術式による違いより経験値で成績に差が出ている面が大きいのではないかと思います。
 他医を認めない医師の頑固さは自信の現れでもありますが偏ってしまう元凶でもあるような気がします。

« 痛風の雪崩 | トップページ | 新年度 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/3098/55555792

この記事へのトラックバック一覧です: アキレス腱断裂に見る医師の頑固さ:

« 痛風の雪崩 | トップページ | 新年度 »