リウマチ月間
6月はリウマチ月間です。関節リウマチなどの炎症性疾患についての啓発を行う月ということになっています。関節リウマチはそれほど少なくない疾患です、関節が腫れたり手指のこわばりがあると心配される方が多いですが、リウマチを心配されて受診される方には本当のリウマチの方は少ないように思います。
診療所レベルでは本当に超早期に来院されることが多いため、昨日から関節が痛いという風に関節リウマチの診断基準を全く満たさない方が少なくありません。ご本人も関節リウマチのことは全く念頭にないことが多いです。
最近は関節リウマチの薬も非常に進歩していて、早期に診断して適切に治療を行うと関節が破壊されることは少なくなってきています。ただ、関節が破壊されてきてから治療を開始しても薬で改善することは難しいです。その場合、人工関節置換術などの手術も含めて検討する必要がありますが、人工関節などの手術も進展していますのであまり悲観的に考えないようにしていただけますと幸いです。
高齢になってから発症する関節リウマチの方も時々いらっしゃいます。その場合、全身状態や合併疾患、認知機能などを含めて治療方法を相談する必要があります。そうなると診察には関節の状態から胸部聴診、各種検査や認知機能検査など本当に全身的な診察となります。日々全身の診察ができるよう、聴診器を肩にかけた整形外科医であり続けたいと思います。
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