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2014年11月10日 (月)

cross finger

 骨折というのは今でも完全に治らないことが少なくない外傷です。治療して完全に元の状態に戻ることが理想ですが、現実的な目標は日常生活に支障のないレベルに回復することです。

 手指の骨折でも、骨の変形や関節の可動域制限が残ることはあります。もちろん多くの骨折では問題なく治るのですが、骨折が激しかったり部位がよくない場合は完璧な治癒ではなくその骨折に対して最善のゴールを目指すということになります。
 手指の骨折で残る変形では、多少背屈や掌屈の位置で変形が残っても支障が少ないことが多く、また癒合過程で修復される可能性もあります。もっとも注意が必要なのはcross fingerと呼ばれる変形です。英語でcross fingerというとよい意味ですが、手指の骨折では指の回旋変形のことを言います。手指の回旋変形が残ってしまうと骨の癒合過程では修正されず、指を曲げた(手を握った)時に隣の指と重なってしまい大きな障害となります。
 骨折の固定で指先から手関節までまっすぐに副木を当てて固定すると、指がまっすぐかどうかはよくわかりますが回旋しているかどうかがよくわかりません。なので、基本的に指の根元の関節(手指の先から数えて3番目の関節)は屈曲位で固定します。この状態ですと、もっとも回旋変形に注意が必要な中手骨と基節骨の回旋の有無がよくわかります。中節骨と末節骨は伸展位で固定するのが基本なので、ここは爪の向きなどでチェックします。
 もし骨が癒合した後に回旋変形がわかった時にはギプスや装具では治せず、日常生活動作に支障がある場合は一度骨を切って修正して固定する手術が必要となります。
指が重なってしまうcross fingerになってしまったらリハビリやマッサージなどでは無理ですので手の外科へ受診するかどうか重症度などで相談が必要です。

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