リンゴ病
今、鶴川界隈で非常にはやっています。
正式名称は伝染性紅斑といいます。ヒトパルボウイルスB19というウィルスによる感染症です。
多くは10歳ぐらいまでの子にかかり、大人になるまでに50-60%程度が抗体をもちます。
典型的には1週間程度の潜伏期間のあとに軽い発熱、寒気、倦怠感の症状がでて、その後両方の頬に平手打ちされたようなべたっとした紅斑がでます。同時に前腕に網目状のような淡い紅斑がみられることが多いのです。
割とすぐによくなるのですが、2,3週間ぐらい日光にあたると顔の赤みがまたでることがあります。
紅斑が出る時期にはほとんど感染性はなくなっており、登園、登校は問題ないことになっています。発熱、寒気の感冒様症状のときに強い感染力があるのですが、通常の風邪症状と変わらず、わからないことが多いのです。
結果、その地域で蔓延することになります。
子どもの場合は放っておけばよいのですが、大人の初感染の場合はすこし問題があります。
顔の紅斑がみられることはまれで両手足に瀰漫性の紅斑、手、足のむくみ、関節痛,関節の腫脹などまるで膠原病のような症状をおこし、1週間つらい状態がつづきます。
しかしこれもひどくなければ自然治癒するのをまつしかありません。ひどい場合は対症療法を行います。
ただ、注意したいのは妊娠中のお母さんが初感染した場合です。流産や胎児水腫を引き起こします。
リンゴ病にかかったことのない妊娠中の方ははやっている時期は人ゴミに近づかない、リンゴ病のはやっている保育園,幼稚園をなるべく避けるなどかからないよう気をつけましょう。
« 動脈硬化性疾患予防のガイドラインから | トップページ | 中足骨の脆弱性骨折 »
コメント