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2016年5月23日 (月)

膝関節のレントゲンは基本立位で

 簡単に言うと膝の軟骨等がすり減ってくる疾患である変形性膝関節症の診断をする時、できるだけ立った位置でレントゲンを撮っていただいています。立っていることが不安定だったり痛くて無理だったりする場合は仕方がないのですが、なるべく立ってレントゲンを撮った方が荷重した時の膝の状態がわかります。
 病院と比べると診療所では、やはりいろいろと制約があります。整形外科で最も難しいのは立位でのレントゲン撮影とDEXA検査ではないかと思います。やはりスペースの問題があり特に都市部の整形外科診療所では立位でのレントゲンは行えない場合が少なくありません。当院では台を用いて、できる方にはなるべく立って撮影していただいています。DEXAも幸い当院のレントゲン室には設置可能でしたので数年前からDEXAで骨密度を測定しています。
 本当は腰椎のMRIも立位で行えると現在より診断能力はかなり上がるだろうなと思っています。腰痛や坐骨神経痛も寝ている位置ではあまり生じない方が多いのですが、立位や歩行時に生じることが多いからです。ひとつだけ立位でのMRIが行える機械があるのですが、やや強度が弱いかなと思っています。体幹と下肢に圧迫力をかけて仮想立位下でのMRIを行う機器も一部使われています。
 前医でレントゲンを撮っている方には、寝て撮ったか立って撮ったかをお聞きすることがあります。覚えていていただけますと幸いです。

2016年5月16日 (月)

局所多汗症について

答案用紙をかくときに手に汗を握り、答案がふにゃふにゃになることはありせんか。
いつもびしょびしょになり、答案用紙がやぶれることがあるようでしたら、局所多汗症かもしれません。
局所多汗症はテストの時や手をつなぐときなどに困ることがあり、QOLを損ねる原因になりやすい病気です。
思春期にかけて悪化し、また、夏の時期にも悪化します。
悩んでしまうようでしたら対処の方法がありますので、皮膚科を受診してください。
まずは塩化アルミニウム液(当院の紹介の薬局で製剤をつくってもらっています。400円です)を塗布する方法があります。汗の腺をふさいで、塗っていくうちに徐々に汗が出にくくなっていきます。ひどい場合はラップなどで密封します。
夜にぬって朝洗い流す方法で、副作用はかぶれる程度です。かぶれた場合はステロイド外用やかゆくなりやすいところにあらかじめワセリンを塗布して塗る方法もあり、対処可能です。
これでも良くならない場合は水道水のイオントフォレーシスです。水道水をいれたバットに手をいれ、その間を通電するという方法です。
週に1,2回20分通電して3回目から発汗の減少がおき、1,2ヶ月ぐらいで終了することが多いです。
しばらくしてまた発汗してくる場合は開始いたします。

脇の場合も塩化アルミニウム液でかなり効きます。重症の場合はボツリヌス毒素を注射ですこしずつ全体に打つという方法も最近では保険適応になりました。一度うつと半年間はもつようですが、痛いのと、治療が高額(注射の値段が高い)で保険がきいて3万以上します。当院ではまだ打てません。

もし結構悩んでいるようでしたら、ご相談ください。

2016年5月13日 (金)

高額な薬

 最近ひとつの薬がよい意味でも悪い意味でも医療業界で話題になっています。新しい機序の抗がん剤で、今まで有効な治療法のなかった癌種に対しても効果を発揮することがわかってきた薬です。しかもひとつの種類の癌だけではなく様々な癌に効く可能性を秘めています。日本で開発されたということも喜ばしい点です。
 一方、好ましくない点として1回の治療に100万円以上が必要です。それを継続して投与しないといけないので、一人当たりの治療費が年間で3000万円を越えることになります。もちろん高額療養費制度等があるので、自己負担としてはそこまで高額ではないのですが、この薬を広く一般的に使用したらそれだけで社会保障費が破綻するのではないかという声もあります。
 この薬に限らず、最近は非常に高額な薬が次々と登場しています。すべての疾患に対して最新の薬を使っていくことが財政的に可能なのかどうか。本当に最新の最もよく効く薬を第1選択にしなければならないのかどうか。私が医師になった頃から世の中を席巻してきたEBM(根拠に基づく医療)の中で、最も効果の高い薬を選択することが専門医の使命になっていますが、本当にそれがすべてなのか。
 例えば抗生物質は、次々と新しい抗生物質が開発され医師もより効果の高い薬を使い続けた結果、多剤耐性菌という問題を生じてしまいました。今ではなるべく旧来の薬を第一選択にしようという方向になっています。生活習慣病についても次々に新しい薬が開発されていますが、そもそも生活習慣を改善すれば薬がいらない人はかなり多いのではないかとも思います。
 高脂血症の治療が超高齢者に必要なのか。骨粗しょう症の治療は何歳くらいまで、どんな状態まで行うべきなのか。90歳を過ぎた方にも肺炎球菌ワクチンが必要なのか。
 なぜ医師が最新の薬へ傾く傾向にあるのか。投薬範囲や投薬中止の基準などが十分議論されないのか。専門医を維持するために、最新の薬がいかにすばらしいかを拝聴する講演会を何十回も聞いて刷り込まれないとならないのか。この辺りの話は日本の医療の大きな問題点だと思いますが、今の社会体制ではどうにもならないような気がします。どうにもならないという大人的考え方がダメなんだろうなと思います。今はどんな分野も時代が変わる変換期。次の時代へ飛び越えるための破壊工作が必要だという気がします。

2016年5月12日 (木)

手の怪我では指輪を外しましょう

 指から前腕を捻ったり転倒してぶつけたりしたら、一応指輪は外しておいた方がよいです。怪我をした当初はそれほど腫れていなくても、数日後から1週間目くらいまでは腫れが増悪してきます。手首で怪我をしても指まで腫れて青くなることは少なくありません。
 指輪をしていると指輪部分で絞まってしまい、最悪血流障害を生じることもあります。そういう恐れがある場合、申し訳ありませんが結婚指輪であってもリングカッターで指輪を切断して外します。大抵切断する前に石鹸をつけたり指輪を外す工夫をして外せますので、実際に指輪を切ることは稀ですが。
 指輪をした指を怪我した場合は外す人が多いですが、手首の怪我などで予防的に外す人はそれほど多くない印象です。怪我をした部位が指から遠いほど気がつきにくいと思いますが、上腕や肩の怪我で指輪が外せなくなった方もいましたので一応覚えておいていただけますと幸いです。

2016年5月 9日 (月)

擦過傷の処置はシンプルに

 先日久しぶりにイソジンを塗ってガーゼを貼った処置の後を見ました。休日に受傷して救急病院で処置してもらい、後日当院を受診された方だったのである程度仕方がないのかもしれません。十分湿らせたりしてからガーゼを剥がしましたがそれでも痛くて泣かれてしまいました。受傷した直後にイソジンを使うと余計にガーゼがくっついてしまうので、傷口には塗らない方が良いと思います。
 受傷直後にキズパワーパッドを使って、後日傷口が膿んできたと言って受診される方も少なくありません。受傷直後の浸出液が多い時期にキズパワーパッドを用いるとデロデロになってしまい、まるで化膿したように見えることも少なくありません。
 擦過傷や挫創のように削ったような傷の場合、最初はシンプルに水道水で洗ってくっつかないタイプのガーゼで覆うのが簡単で良いように思います。創傷被覆材を使うのであれば浸出液を吸ってくれるスポンジのようなタイプの物がオススメです。浸出液が少し落ち着いたらキズパワーパッドのようなコロイドタイプの物を使うようにすると良いかと思います。
 顔面の擦過傷では最初からハイドロコロイドタイプの物を使ったりします。すぐに浸出液を吸って機能しなくなってしまいますが、受傷日の夜まで貼ってお風呂では剥がして傷を流して再度貼り換えるなど早めに交換するようにすると最初から使えます。
 消毒液も抗生剤入り軟膏も傷の処置としてはもうほとんど過去の遺物と言っても過言ではありません。

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