擦過傷の処置はシンプルに
先日久しぶりにイソジンを塗ってガーゼを貼った処置の後を見ました。休日に受傷して救急病院で処置してもらい、後日当院を受診された方だったのである程度仕方がないのかもしれません。十分湿らせたりしてからガーゼを剥がしましたがそれでも痛くて泣かれてしまいました。受傷した直後にイソジンを使うと余計にガーゼがくっついてしまうので、傷口には塗らない方が良いと思います。
受傷直後にキズパワーパッドを使って、後日傷口が膿んできたと言って受診される方も少なくありません。受傷直後の浸出液が多い時期にキズパワーパッドを用いるとデロデロになってしまい、まるで化膿したように見えることも少なくありません。
擦過傷や挫創のように削ったような傷の場合、最初はシンプルに水道水で洗ってくっつかないタイプのガーゼで覆うのが簡単で良いように思います。創傷被覆材を使うのであれば浸出液を吸ってくれるスポンジのようなタイプの物がオススメです。浸出液が少し落ち着いたらキズパワーパッドのようなコロイドタイプの物を使うようにすると良いかと思います。
顔面の擦過傷では最初からハイドロコロイドタイプの物を使ったりします。すぐに浸出液を吸って機能しなくなってしまいますが、受傷日の夜まで貼ってお風呂では剥がして傷を流して再度貼り換えるなど早めに交換するようにすると最初から使えます。
消毒液も抗生剤入り軟膏も傷の処置としてはもうほとんど過去の遺物と言っても過言ではありません。
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