スポーツトップチームの治療
昨日は日本代表やトップチームのチームドクターをされているご高名な先生の講演会に参加してきました。
主に下肢の損傷や傷害に対する対応、治療についてのお話でした。感想としては、トップチームと言えども診断や治療の方針は一般の整形外科とそれほど変わらないなという印象でした。ただ、診断には初診時からすぐにMRIを行い、頻回にMRIでチェックするなど一般の方では保険が利かないほど詳細にされており、リハビリも専門性が高く、その辺りがやはり高度な内容でした。
もう一つの感想としては、トップチームでは最初から医学的な管理をしっかりされているということと、休むべき期間はしっかり休んでいるということでした。肉離れなどはトップチームではどうやって早期復帰しているのかなと思いましたが、やはり肉離れでも重度になると復帰には数ヶ月かかることも少なくないようで、特別な治療はあまりなくMRIによる数週ごとの確認と再受傷しないように細心の注意をしながらのリハビリテーションということでした。
また、治療としては積極的に手術が選択されている様子も伺えました。一般の方では外傷や傷害が起こってもしばらくはマッサージなどで様子をみてしまい、医療を受診する時にはもう完治が難しい状態になってしまっている方もいますが、後遺傷害などを防止するためには早期の診断が最も大切です。早期に診断して、必要であれば手術も検討するという対応が必要とのことでした。特に膝の前十字靭帯損傷などはそのままでは機能が低下してしまうためスポーツ選手では手術が必須です。
スポーツ選手は休みたくはない一方しっかり治さないとパフォーマンスが落ちてしまうので、そのバランスを見計らうのが難しいところです。