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2016年12月20日 (火)

連携の温度差

 もう何回、連携の会というものに参加したでしょうか。顔の見える関係を作るということは大切なことではありますが、最近は参加するメンバーも固定されてきてマンネリ化してきているように思います。特に医師の参加は限られていて、数回参加されてもそれ以後、参加されなくなる医師も少なくありません。

 連携ということ自体に対して、それぞれの方の取り組む意識に温度差があるような気がしてきました。
 地域医療や在宅医療に取り組む医師として連携が何かということを例えると、軍艦に乗っていて、遠くから敵の砲弾が何発も飛んできて敵機が多数襲来し爆弾や魚雷を浴びせられている状況で、見張り員や測距担当と艦橋の指揮官や操舵士と砲塔の砲撃手との間でどのように敵の位置や航行の情報をどう連携するか、というイメージです。いかに即時的に具体的に的確にどうやって情報をやり取りするか。そんな緊迫感を持って連携をどうするかを具体的に進めたいと思っています。
 それに対して、市役所や介護施設の方々の感覚は、戦地から離れた内地で、職場に行った夫の弁当にふりかけをかけたかどうかという情報を自宅にいる妻が職場の夫と共有したいという印象を受けます。実際、その日の昼休み中に情報を共有しなくても、帰ってきてから教えてもらえば何とかなる。そんな風な感覚ではないのかなと思います。
 それによってどうなるかはあまり緊迫感が感じられません。役所の方にとっては、自分が担当部署にいる間に連携の会を実施したかどうかが問題であって、連携が具体的にどれくらい進んだかには興味がないのでしょう。介護施設の方も、同じように連携の会をしたかどうかが一番の課題なのではないでしょうか。
 今日も、在宅診療も訪問看護 もケアマネも入っている方が、何の情報も持たずに来院されました。お薬手帳もなく、受診前にどういう状態だったのかも全くわからず、この状態で一人暮らしの家に帰して良いのかどうかもわかりません。それは珍しいことでも何でもなく、在宅診療や介護サービスが入っていてもほとんどの場合がこういう状態です。
 一ついい案を思い付いたのですが、本当に連携を進めようと思うのであれば、とりあえず各施設や各自が毎月何回他施設の専門職に電話やメールで実際連絡を取ったかをグラフ化してみたらどうかと思います。ケアマネや訪問看護師、支援センターの方であれば、主治医やその他の医療機関には毎月何回か連絡する必要性に駆られるでしょう。それを見える化してみれば、連携が進んでいるのかどうか一目で分かるようになるでしょう。
 まあ、連携システムを具体的に考えましょうという提案と同じように黙殺されてしまうと思いますが…。

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