2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ

« 骨は硬いけれど折れやすい場合 | トップページ | 骨粗鬆症治療のキモ? »

2017年5月24日 (水)

ポジティブとネガティブ

 日頃人が齢を重ねて亡くなっていく姿を診ていますと、幸せな老後とは何だろうとよく考えます。もちろん、健康で社会的、金銭的にも恵まれ人間関係も良好であれば最高に幸せだと思いますが、人生そううまくはいかないものです。

 人は心身として20~30台がピークでしょう。以後は緩やかな下り坂を歩んでいくことになります。それは誰も逆らえない自然なことです。それを受け入れられるかどうか。最近その辺りにも少しヒントがあるような気がします。

 90歳を超えて通院している方も最近は少なくありませんが、中に非常にポジティブな方と非常にネガティブな方がいらっしゃいます。
 ネガティブに傾いていくと、歩けなくなって悲しい、体のあちこちが痛い。食欲も出ない、眠れない、おしっこが近いなどなど、様々なことを訴えます。そのそれぞれに治療をしようとすると多数の専門医から多数の薬が処方されたりすることになります。それでも、あの薬は効かない、副作用で飲めない、パッチ剤はかゆくなる、リハビリしたら逆に痛いなど何に対してもネガティブな面を話されます。介護にしても家族がよくしてくれない、ヘルパーさんは週に1時間しか使えない、配食はおいしくない、ポータブルトイレは嫌などなど。
 年齢的にやむを得ない症状や事象がほとんどかと思われ、どこまでどのように治療すべきか、どのように介護、対応していくべきなのか。そうこうしているうちに亡くなっていく過程を診ていると、あれほど日々のすべての事象に不満を感じていて長寿であったことが幸せだったんだろうかと不安になってしまいます。
 時に、非常にポジティブな方もいます。歩けないけどシニアカーで買い物に行けるから幸せ、あまり食べられないけどご飯がおいしくて幸せ、腰は痛いけど動けるから幸せ。家族は遠いけど時々電話してくれるから幸せ、ヘルパーさんは良くしてくれるから幸せ。本当に自分の限られた心身の状態の中に幸せを見つけていける方は診ていても幸せをもらえる感じがします。そういう方には治療も良く効きます。小児用くらいの鎮痛剤でも、「あの薬は頓服でも良く効くね」とか。1枚湿布すれば元気に過ごせるよ。とか。
 気の持ちようは大切です。メディアでは齢を重ねることがダメなような宣伝をしてアンチエージングで儲けるような宣伝ばかりですが、円熟して達観できるように心を誘導することが一番です。少しでもポジティブになれるようにお手伝いできればと思います。

« 骨は硬いけれど折れやすい場合 | トップページ | 骨粗鬆症治療のキモ? »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/3098/70660158

この記事へのトラックバック一覧です: ポジティブとネガティブ:

« 骨は硬いけれど折れやすい場合 | トップページ | 骨粗鬆症治療のキモ? »