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2017年6月 1日 (木)

骨粗鬆症治療のキモ?

 一般の方はあまり意識しないかもしれませんが、日本人と欧米人とでは体質や薬の効き方は意外と異なることが多いです。なので欧米の臨床試験や投薬基準が日本人には合わないことも少なくありません。
 骨粗鬆症の治療について、最近日本人と欧米人では対応が異なるのではないかなと思うことがあります。臨床試験では、欧米でも日本でも骨粗鬆症の治療薬は大変よく効きます。年々数%ずつ骨密度が上昇するというデータが揃っており、骨折率も大幅に低下することになっています。しかし実際の臨床ではなかなか骨密度がどんどん上昇するという結果にはなりません。
 どこに違いがあるのかなと考えると、臨床試験ではカルシウムとビタミンDが大量に併用されていることが実臨床との違いかなと思います。カルシウムを毎日800mgとか1000mg投与し、ビタミンDもかなりの量を併用する臨床試験が一般的です。この量を実際に日本の高齢者に処方した場合、高カルシウム血症や高カルシウム尿症、腎機能障害が多発してしまうと思います。
 日本食では一般的にカルシウムが足りていないと言いますが、昔から少なめのカルシウムを摂取してきた日本人は、欧米人と比べてカルシウムやビタミンDに対する耐性が低いのではないかと思います。なので、実臨床ではカルシウムやビタミンDは臨床試験より少なめに処方することがほとんどです。それでも時々カルシウム濃度や腎機能を測定しながら治療しており、濃度が正常値から外れたり腎機能の値がやや上昇して内服を休止していただいたりすることは稀ではありません。最近はありませんが、腎機能障害を生じて腎臓内科へ依頼せざるを得ないこともありました。なのでカルシウムやビタミンDとは言っても慎重に経過をみていかないといけません。
 骨粗鬆症の治療のキモは、患者さんの耐用範囲でカルシウムとビタミンDをどれだけ多く摂取していただけるかどうかなのかもしれないなと思います。なるべく食事等で摂取するようにお話ししていますが、なかなか食事療法だけでは足りません。カルシウムとビタミンDでも、処方薬が増えてしまうと嫌がる方も多く、難しいところです。 

 

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