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2017年10月13日 (金)

ALSの早期

 ALS(筋萎縮性側索硬化症)という病気のことを聞いたことがあるかもしれません。この病気では運動神経ニューロンというところが障害され、基本的に体を動かす筋肉が動かなくなってしまいます。感覚の神経は保たれるのが特徴と言われています。
 進行すると全身の運動神経が障害されますが、徐々に進行するため早期には体の一部が動かしづらいという症状から始まります。
 大きく分けると、手足の一部が動かしづらかったり痙るような症状だったりする場合と、飲み込みづらいとか話しづらいなど喉周囲の症状から始まる場合があります。
 手足の一部が動かしづらい症状から始まった場合、最初に受診するのが整形外科である場合も少なくありません。中高年の方が手足の運動障害で来院された場合、どうしても頻度的に脊椎疾患と診断されやすいと思います。感覚障害がないことはヒントになりますが、脊柱管狭窄症でも感覚障害がほとんどない方もいますので超早期からALSと診断することは非常に困難です。特に脊椎のレントゲンやMRI検査で実際に狭窄が強い方の場合は狭窄症とALS早期の合併かALS単独の症状だったのかははっきりせず、狭窄症の手術を受けて改善しないことからALSの診断に至ることもあります。
 もしALSの早期であったとしたら、動かしづらさや筋力低下が徐々に進行します。筋肉が痩せてきたら早めに医師にも伝えるようにしていただけますと幸いです。特に、肩甲骨や肩関節周囲の筋肉の痩せは、洋服を脱いでみないと分かりませんので通常の頚椎の診察ですと気づかない恐れがあります。脊椎疾患でも筋肉が痩せる場合もあるため、それだけで診断できる訳でもありません。
 昔、交通事故の患者さんの初診時診察で男性でも女性でもパンツ1枚にして全身に外傷がないか確認していた上司がいました。本当にしっかり全身を診察しようとするとそれが一番確実なのでしょうが、今は胸部の聴診でも肌着の上からする時代なので、どの患者さんも裸で診察するというのは現実的ではありません。
 ALSの疑いがある場合は、神経内科の専門医への紹介が必要です。筋電図検査などを行い確定診断を得ることになります。
 最近高齢化のためか、神経疾患を診断する機会も増えてきたような印象があります。神経疾患はまず疑いを持つことが大切です。さらに詳細な深い診察をして早期診断ができるかどうかです。神経内科へ紹介しても早期ですと意見が分かれる場合もあります。早期診断が難しいことは理解していただき、心配や気づいた症状・所見があれば積極的に話していただくとよいなと思います。

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