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2018年12月 2日 (日)

珍しい日

 先日整形外科の診療所としては珍しい日がありました。1日のうちに副甲状腺機能亢進症の方と副甲状腺機能低下症の方が来院されて院内検査で高カルシウム血症と低カルシウム血症を確認しました。どれくらい珍しいかは一般の方にはよく分からないと思いますが、20年以上整形外科の外来をしていて今までにあったかどうかというレベルです。

 副甲状腺というのは首の前方、甲状腺のあたりに通常左右2つずつあって、骨の代謝や血液中のカルシウム濃度等を調整しています。副甲状腺の病気は市の健診ではほぼ発見できず、一般の内科の先生もほとんど認識がないかもしれません。症状としては体調が悪いとかだるいとかふらつくとか、お腹の具合が思わしくないとか医師からすると不定愁訴としか思えないような現れ方をします。骨粗しょう症と診断されてる方の中には、副甲状腺疾患の方が含まれていることがあるので注意が必要です。積極的に副甲状腺疾患を疑ってカルシウム濃度や副甲状腺ホルモンの値を測定しないとなかなか診断にはつながらないと思います。腎結石や脳のCTでの石灰化などにより診断されることもあります。

 最近は骨粗しょう症の診断、治療を行うときにカルシウム濃度を測定するので、たまに偶然発見することがあります。副甲状腺疾患には、原発性と続発性、偽性のものなど幾つか種類があり詳しい診断と治療方針は内分泌内科の専門医へ依頼することになります。

 原発性の副甲状腺機能亢進症の場合、根治的な治療としては亢進している副甲状腺を切除したりします。年齢やカルシウム濃度などにより、手術はせずに経過観察となることもあります。副甲状腺機能低下症の場合はビタミンDを投与したりします。当院で経過観察する方は、内分泌内科へ紹介受診し、手術適応はないと言われてカルシウム濃度も許容範囲の方が主となります。主には骨折の予防やカルシウム濃度のチェックで、骨粗しょう症の経過観察と似た状態になりますが、使用する薬剤には注意が必要です。

 日々外来診療をしていると思考がワンパターンに陥りがちですが、珍しい疾患も常に念頭に置いて診療に当たらないといけないなと再認識させられた1日でした。

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