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2019年3月12日 (火)

急性腰痛の自然経過(1症例)

 急性腰痛症というのは、典型的には急に腰痛のみを生じ、下肢痛やしびれ等の神経障害はなく、腹部疾患や帯状疱疹、悪性疾患や骨折など他の疾患の可能性が低い場合に診断します。厳密には他の疾患の除外にはMRIなども必要な場合がありますが、初診時に他の疾患の可能性が低い場合は対症療法をする程度で基本経過観察とします。しばらく経過観察し改善しない場合や増悪する場合は精密検査や治療の強化など対応が必要です。

 急性腰痛がどこから生じているかは諸説あり難しいところですが、様々な部位から生じている疾患の総称だと思います。

 そう言えば先日、うちの妻(皮膚科医)が急性腰痛になりました。スタッドレスタイヤを運んでいて腰痛という典型的なパターンです。多くの方が仕事を休むレベルの痛み方で椅子から立ち上がるのもままならないくらいでした。これを機にいろいろ試してみました。結果、鎮痛薬の内服は少しよい?程度。腰椎ベルトはやや楽。ブロック注射は、筋膜リリースは効かず。局所ブロックは第5腰椎傍脊柱レベルである程度効果あり。仙腸関節ブロックもある程度効いたようです。仙骨ブロックは効きませんでした。一番下の腰椎と腸骨をつなぐ靱帯から疼痛を生じていると言う医師もいますが、今回はその付近が一番考えやすい部位かもしれないと思います。

 ブロックで効果が出ても一時的で再燃したので、そのまま何もせず自然経過をみることにしました。すると最初の1週間はかなり厳しそうでしたが、徐々に改善し2週間程度で治まりました。幸い祖母が一緒に居たため家事などはあまりせずにいましたが、寝込むことなく仕事もまあまあできました。

 急性腰痛は通常1~2週間程度で改善することが多いですと話していますが、やはり1~2週間程度と考えればよさそうです。身内の急性腰痛を日々観察することはあまりなかったので今回はよい経験になりました。とか言ったら怒られそうですが。

 急性腰痛については、骨盤がズレているとか、こうすれば治る的な話が氾濫していますが、やはり一番大切なことは、「あまり不安を煽らないこと」なのではないかと思います。過度に安静にもせず必要な範囲で対症療法を要相談で行い経過をみるのでよいのかなと思います。

 周囲のサポートも大切です。家事や身の回りのことは周囲が手助けするようにしましょう。神経障害やred flags、増悪傾向などあるようでしたら精査や積極的な医療的関与の検討が必要です。繰り返す場合や慢性的に腰痛がある場合は話が別ですが。

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