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2019年4月24日 (水)

研修医の地域医療研修について(修正)

 この記事を書いた当初、今年度に研修医が来ると書きましたが、その後今回申請して実際の受け入れは2年後ということが判明しました。修正させていただきます。

 当院も初めて研修医の地域医療研修を受け入れることにしました。研修医の研修は大学病院や基幹病院で行われていますが、在宅医療の推進などもあり診療所でも行うようになってきており、今年度申請分からは外来と在宅診療と両方を行っている診療所が要件となったため当院へも研修依頼がありました。

 診療所での仕事が長くなっており若手医師と働く機会がなかったので、研修は楽しみにしています。そろそろ自分の臨床経験を若手にフィードバックすべき時期かなと思っていたところなのでいろいろ伝えたいと思います。

 臨床医は、特に整形外科は基本技術者であり、データや文献では分からない部分がたくさんあります。当院では内科、整形外科、皮膚科、在宅診療と、リハビリも少し見学してもらえればと思っています。短い期間ではありますが、病院ではなく診療所での医療を病院の医師にも理解してもらう機会にできればと思います。

 再来年の6月頃に数週間研修予定です。実際の診療を見学し、危険のない部分では診察も行うことになっています。研修医の見学や診察にご理解いただきご協力を願えますと幸いですが、必須ではありませんので患者さん毎にご希望を伺って対応させていただきたいと思います。

2019年4月17日 (水)

鎖骨近位端骨折

 鎖骨は肩の前方で横に出っ張って見える骨なことはご存じの方が多いと思います。転倒したりスポーツでの衝突などでよく骨折しますが、中央で骨折する場合が多いです。また、手をついて受傷する場合など、鎖骨の肩側の端で骨折することも少なくありません。中央での骨折や肩側の骨折の場合、ズレ具合や安定性により鎖骨バンドで固定するか、手術的に固定するかを検討します。

 まれに、鎖骨の胸部中央側の端で骨折されることがあります。どちらかというと脱臼する場合の方が多いように思いますが、脱臼せずに骨折する場合もあります。脱臼でも骨折でもたいてい外側の骨片が前方に移行するので左右で比べると受傷側が前方に出っ張る形になります。もし後方に脱臼した場合、気道や縦隔を圧迫することになるので急いで総合病院へ紹介受診する必要がありますが、これはかなり稀です。この部位は不安定性があまりないためか、痛みとしてはそれほど激痛ではなく骨折とは思わない患者さんも少なくありません。レントゲンでははっきり見えず、CT検査で判明する場合もあります。

 この部分を整復位に戻して固定するには手術でないと無理な場合が多いのですが、実際にはあまり手術は行われません。そうすると出っ張りが残るのですが、機能的には大きな問題になることは少ないです。鎖骨の両端で障害があるとそちら側の肩が上げづらくなることがあり、肩の挙上が大丈夫か、痛みがないかなどにより治療方針を決定します。

 高齢者では膨隆していることが問題となり上胸部の腫瘍疑いで内科から紹介されてくることもありますが、診断をしっかり付けられればあまり心配なく経過観察のみとすることも少なくありません。

2019年4月 8日 (月)

理学療法士が一人増えました。

 この4月より、当院の理学療法士が一人増えて4人になりました。都市部近郊の診療所ではあまりない人数かもしれません。ありがたいことにしっかりした方に希望で入職していただきました。

 当院のリハビリは理念として、必要な方にしっかりした個別リハビリを必要最小限で行うことを基本としたいと思っています。骨折や捻挫後でも、自分でストレッチや運動を出来る方にはあえてリハビリを導入しません。高齢者にも、できるだけ日頃の体操や運動をお勧めし、誰彼となくリハビリを行うことのないようにしたいと思っています。というのも介護リハビリが始まってから、リハビリを行う基準というものが完全に崩壊しているように思います。「動きづらくなったからリハビリ」という風にしていると、高齢者はほとんどみなさんがリハビリの対象となってしまいリハビリだけで社会保障費が破綻してしまうのではないかなと危惧します。

 科学的ではないですが、高齢になった時に運動機能を維持するのに一番よいのは仕事や家事(趣味でも)を頑張ることだと思います。農家の方は、どんなに関節がすり減っても背骨が曲がっても畑に行きます。どこかへ出かける趣味のある方は、痛くてもそこまで頑張って通います。そういう方々は大きな怪我や重い疾患にならなければ本当に老衰するまで身の回りのことは自分でできることが多いです。どれだけ筋トレしても体操しても、日頃のルーチンワークには敵わないんだろうなというのがあくまで個人的ですが印象です。

 一方で、どこかが痛んだり、機能が低下した時に、しっかりしたリハビリを行うことはむやみに投薬したり注射したりするより効果的な場合も少なくありません。なので、リハビリを行うべきかどうか、疾患や合併症、家庭環境なども含めてよく相談して決めたいと思います。

2019年4月 6日 (土)

珍しい日2

 今日は下肢の動脈が閉塞した方と静脈が閉塞した方がそれぞれ来院されました。下肢の血流障害の方は時々来院されますが、動脈閉塞と静脈閉塞を同じ日に診断することはかなり稀なことです。

 動脈は心臓から四肢末梢へ血液を送る血管で、動脈が閉塞するとそれより遠い領域が血流障害に陥り最悪の場合壊死してしまいます。静脈は四肢末梢から心臓へ帰る血液を送る血管で、下肢の太い静脈が閉塞すると、下肢が膨張するように緊満状に腫れて、塞栓している物が血流に乗って流れてしまうと肺塞栓症などを起こし命に関わることもあります。

 動脈閉塞では皮膚は蒼白になり、冷たい感じです。静脈閉塞では赤く腫れたりしてやや熱っぽくなったりします。

 どちらにしても緊急での対応が必要なため、総合病院へ紹介して精密検査や治療が必要となります。

 動脈閉塞は、基礎疾患として動脈硬化を生じる疾患のあることが多く、間欠跛行などが以前からある場合は閉塞しそうな部位がないかどうか時々チェックしておくとよいと思います。

 静脈閉塞は、ずっと同じ姿勢で座っていたり寝込んで動かないなど血流が悪くなる要因がないかどうか確認し日頃から予防するとよいです。足が浮腫むという場合、左右の足で差がないかどうかがチェックポイントです。。内科的な疾患で足が浮腫む場合は両足同程度に浮腫みます。左右差がある場合、血流障害やリンパ系の疾患の可能性が否定できません。何となく息が切れるとか息苦しいという場合はさらに緊急です。

 血管系の疾患は時々しか診断しないので、日頃から念頭に置いておかないと見逃してしまいそうです。やはり診察では検査より見たり触れたりといったことの方が勘が働くことを再認識させられます。

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