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2019年5月15日 (水)

歩行困難の種類

 「歩きづらさ」を主訴に整形外科を受診する方は少なくありません。歩きづらさにも様々な原因があり、鑑別診断が必要です。

 脳の疾患を中心とした中枢性の歩行困難、末梢神経疾患の場合、腰などが原因の脊椎疾患、関節などが原因の場合、血流障害などの問題の場合、内科的な原因の場合、年齢的な変化などなど。それらが単独で歩行困難を生じている場合と、いくつかの要因が組み合わさって歩行困難となっている場合とがあります。

 診断を進めるには、整形外科以外にも脳外科や神経内科、血管外科など複数の科での協力が必要になることも少なくありません。

 町で歩いていて歩行困難の方を見ると無意識に原因疾患を想起してしまいます。歩行困難の診察の第一歩は歩く様子を観察することなので、診察室に入ってくる様子でどの辺に問題がありそうか類推が始まっています。整形外科が混雑していても2つの診察室を併行して使用しないのは、入ってくる様子がかなり重要だからです。隣の診察室に先に入って待っていただいた方が効率的だとは思うのですが、入ってきた時の様子でどこが悪そうか、認知症等なさそうか、他科的な問題はなさそうかなどいろいろ類推しています。

 急速な麻痺などの場合は急いで基幹病院への紹介が必要です。徐々に歩行困難になってきている場合は、リハビリテーション等を行いながら経過をみて診断を深めていく場合もあります。

 神経は障害が続くと回復が困難になっていきます。あまり進行してからではなく、早めに医療機関を受診していただいた方がよいと思います(診断がすぐにつかないことも少なくないのですが)。

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