50歳の原点
生まれてから半世紀が経ちました。いろいろ考えてしまってまとまらず、ブログを書けずにいました。結構生きたなと思います。もうそろそろ死んでも悔いはないかもしれません。そう思ったのは久しぶりに「20歳の原点」を読んだからかもしれません。なんと本屋さんで「20歳の原点」フェアが行われていました。まさか漫画版まで出るとは。確かに彼女が亡くなったのは私が生まれて1~2週間後。今年は没後50年ということですか。この本は人生で最も影響を受けた本の中の1冊です。中高の頃は哲学に傾倒しており彼女の内省的で自己矛盾に満ちた大学生活と最期は衝撃でした。共感してしまう自分と乗り越えなければと思う自分とが居て悩んだものです。結局自分の哲学や倫理観を実践するために医師を目指したのですが、今それとどれくらい向き合えているのか再考させられました。
区切りの歳になると毎回思うのですが、思い残すことのないように生きていきたいものです。これまでの半世紀、どうしても自分の周りに厚い殻を作り自制して生きてきたように思います。それはやはり中高の時に自分には自由は内包できないと諦め自律を目指したことが根本になっているからかと思います。自律するため、内省して自制しなるべく自分を外に出さないようにしてきたような気がします。
50になり、そろそろ自制の殻を破り外に出て行かないと終われないのかもしれない。内包してきた自由を解き放たないと後悔の残る人生になってしまうのではないかと。一方で自分の実存を具現化したらどうなってしまうのか。全てをぶっちゃけたらどうなるのだろうかと。もう遅すぎるのかもしれませんが、50歳を原点として再出発する意気込みでこれからもやっていかれればと思います。笛を湖底に沈ませることなく、大空に向かって奏でられるように。