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2019年9月 3日 (火)

リハビリのコツ

 リハビリテーションをしていると、順調に改善する方と、一向に改善傾向のない方とがいます。急性期か慢性期か、改善できる状況か現状維持が目標となる状態かなど様々な要因があり一概には言えませんが、リハビリを効果的に行うために一つ大切なことがあるような気がします。

 自分自身、病院勤務医の時にはもちろん骨折や脊損などの外傷後、脊椎や人工関節の術後などのリハビリを行い、障害者センターでは各種障害のリハビリも学び、診療所では慢性疾患のリハビリから介護、在宅のリハビリを診てきましたが、その上でリハビリのコツとして一つ確信に近いものがあります。

 昔、とある病院に勤務していた時、競馬のジョッキーが落馬して救急に運ばれてきたことがありました。指の骨を開放粉砕骨折しており緊急手術をしました。ちょっとマニアックな手術ですがワイヤーで創外固定をした上にゴムで牽引をかけるという方式をして術後には痛みの範囲で自動運動をしていただくようにしました。

 一般の方では最初は普通痛かったり不安だったりで怖々少し動かせるかどうかなのですが、術後しばらくして病室を訪れると、「先生、こんなもんでいいですか?」と言って深く患指を曲げて見せていただけました。プロスポーツ選手はすごいなと思いましたが、そこに一つ大きなヒントをいただきました。

 障害者センターに勤務していた時には、ほとんどの方が脊髄損傷後や切断後の方だったのですがやはりリハビリの進む方とそうでない方にはある傾向があるような気がしました。

 リハビリをしていると、なるべく頻回にリハビリをしたい、長い時間したい、マッサージも受けたいというように自分以外の誰かに良くしてもらいたいという意識の強い方と、リハビリで教えてもらったことを生かして自主的に進んでいこうとする方とがいます。それは明らかに自主的に進んでいこうとする方の方が圧倒的に効果が出ます。

 リハビリが効果を生むコツというのは、自主的な取り組みへのモチベーションを持つこと、リハビリ終了後をイメージすることだと思います。リハビリを早く卒業したい、家事やスポーツや趣味活動に積極的に取り組んでいこうという意識を持つなど、リハビリ終了後のイメージを持っていないと漫然とリハビリを行うことになり効果が乏しくなってしまうと思います。ずっとリハビリをしたい、なるべくたくさんリハビリをしたい、マッサージも受けたいという受け身のままでいると、どれだけリハビリを増やしても改善することは難しいです。逆に多少無理でもスポーツに復帰したり楽器をしたり趣味を再開したり、仕事をしたり、医師としてブレーキを踏みながら診療しないといけないような方は予想外に良くなったりします。

 介護リハビリが始まってから、とにかく単位の許す限り頻回に行い、ずっと継続することが大切なような風潮がありますが、医師としては財政的な面も含めて本当にそれでよいのでしょうかと疑問を感じる今日この頃です。リハビリとしてどこまで介入するのかも含めて、早急に議論が必要なのではないかとも思います。

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