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2020年6月24日 (水)

皮膚がかゆくて下痢と頭痛がありませんか。もしそうなら小麦を多く摂取していませんか。

非セリアック・グルテン過敏症(NCGS)という概念があります。

グルテンを含む食品を食べることによって腸の内外にもたらされ、食べないことによって改善される、という疾患のうち、セリアック病と小麦アレルギーを除いたものと定義されるそうです。

発症過程はまだよくわかっていませんが、グルテン及び含グルテン穀物(小麦、ライ麦、大麦など)のたんぱく質が関与します。そのたんぱく質は複数類あり、特に、グルテンの主な細胞毒性高原であるグリアジンが指摘されているそうです。一般人の0.5パーセントから13パーセントが患っているそうです。NCGS自体を病として診断するための健康指標はなく、他のグルテン関連疾患セリアック病と小麦アレルギーを否定診断するところに残る可能性としてNCGSの名が浮かびとのことですが・・・・。

しかし、毎日皮膚疾患と向き合っている皮膚科医の私は、非セリアックグルテン過敏症ではないかと思う患者さんに多く出会います。そしてその方たちはわかりやすい共通点があることに気づいています。

私は以下の方がいらっしゃったらまず疑う疾患です。

  1. 慢性の蕁麻疹の方
  2. いろいろな植物に対する花粉症がありそのうえ食物アレルギー(果物が多い)を発症している方
  3. アトピー性皮膚炎(中等症から重症)の方

このような方がいらっしゃると小麦の食事を多くとっているか、小麦の食事が大好きかを聞いています。(ラーメン、パスタ、菓子パンなど)

もし多く摂取しているようでしたら、頭痛があるか、さらに下痢が頻繁か(便がゆるくないか)を聞きます。

  1. ~3.のいずれかもしくは重なっての疾患をもっており、さらに頭痛、下痢があるとグルテン過敏症の可能性を考えます。

さらにはいつも眠くないか、だるいか、頭がぼーっとしていないかも聞いています。

(グルテンはいろいろなものに含まれておりますが、じつは見逃してならないのがビールです。ビールを飲むと翌日下痢をしたり頭痛がする方。気を付けてください。)

小麦やグルテンの特異的IgEという一般的なアレルギー検査をしても陽性の方もいますが、陰性の方もいます。

自分が非セリアックグルテン過敏症か調べるには1週間主食もしくは間食で小麦をとらない(ビールも)しかありません。いろいろな食品に小麦が使われていますが、完全に抜かなくても大丈夫。いつも大量にたべているので、主食、間食でとらないだけでわかります。つまり3食米食にしておやつに小麦をとらなければいいのです。

小麦・ビールをとらないでいると、①~③の症状が軽くなり、頭痛、下痢が軽快します。

その後の1週間で小麦、ビールを取りまくってください。途端に調子がわるくなります。

自分がそうかもと思うならぜひ試してみるべきです。

もしそうなら小麦をとらない生活にしてください。きっと頭がすっきりとして下痢にも悩まされず、蕁麻疹などの疾患も軽くなるでしょう。

経験上、小麦をまったく抜かない方がよいようです。小麦を久しぶりに食べるとアレルギー反応が強くなる方がいます。

主食、間食で小麦をとらなければ例えばカレーやシチューぐらいの量ならいいと考えています。

2020年6月10日 (水)

新型コロナウィルス感染予防;皮膚科医の立場から

4,5,6月、コロナ予防対策のための手湿疹や、マスクによる皮膚炎、ニキビなどの受診者が急増しました。

基本的にアルコール消毒や、石鹸特に殺菌効果をうたうハンドソープは皮膚を荒らします。

以前から手が荒れる方には石鹸を使わないよう指示してきました。アルコール消毒など言語道断です。

しかしマスコミをはじめ政府機関などが石鹸手洗い、アルコール消毒を過剰に薦めるため、まじめな方ほど、ものすごく手を荒らすはめになったようです。

先週末日本皮膚科学会の総会があり、その中で新型コロナウィルスの話題がでました。その中で京都大学のウィルス研究所の宮沢孝幸先生が感染が成立しないためにウィルスを100分の1に減らすことで十分な可能性を示唆されていました。

皮膚科学会ですので、手荒れの方の問題もあることは認識されており、それに関しては15秒の流水の手洗いをこまめにすることで十分であるとのこともおっしゃっていました。

もともと流水でウィルスは90パーセント以上流れてしまうと以前から言われておりました。手荒れで皮膚の表面に凹凸ができるとウィルスをより手にトラップする可能性も考えられます。アルコール消毒、石鹸手洗いが手を荒らし、かえって感染のリスクを上げることも考えられます。

マスクもしかり。いつもつけている必要はなく、近距離で話さなくてはならない場合などに着用するべきです。外で歩くとき、近くに人がおらず、しゃべらないならマスクはつける必要はないと考えます。

大人でも触ってしまうのに、こどもがマスクを外でするのは顔に近い部位を手で触ってしまうため、かえって危険です。これからは熱中症の心配もでてきます。

どういう行動が自分や家族にとって最善か、周りの人やマスコミなどに惑わされず考える必要がありそうです。

2020年6月 8日 (月)

火事の見物人に放水

 

 湿布というのは、通常消炎鎮痛剤を皮膚から染みこませて患部の炎症を抑えるという目的で使われる物です。なので、使うとしたら損傷部位や炎症を起こしている部位の直上に貼るのがよいと思います。

 診察の時に湿布を貼っている部位を見ると、原因部位とは違う所に貼っている方が少なくありません。多いのは、五十肩など肩関節の疾患で上腕に湿布する方、腰椎から下肢への放散痛で下腿などに湿布している方をよく見ます。そういう使い方を見ると、消防士が火事現場に行って、燃えている家ではなくて顔を熱がる見物人に放水しているようだなと思います。まあ症状は緩和するかもしれませんが、そっちじゃない感が拭えません。五十肩の様でしたら、鎖骨の外側に肩甲骨の端があるのですが、その先端付近やや前を中心に貼ることをお勧めします。坐骨神経痛などでは根本原因は腰椎の事が多く、骨盤側のこともありますが少なくても下腿などは上から放散している痛みです。そういう場合、基本的に下肢に湿布はしないでよいのではないかと思います。末梢神経の終末を抑えるのかもしれませんが、基本的には神経痛に対する薬を使うか、薬以外の治療や精査をしてみるとよいかもしれません。

 湿布というのは消炎鎮痛剤を面で皮膚から浸透させているので、染みこむ薬剤の量は貼っている湿布の面積に比例するはずです。たくさん貼ればそれだけ消炎鎮痛剤が多く染みこむので、あまり一時にたくさん貼ると、血中濃度が上昇することが知られています。たくさん貼ると調子良い方は、もしかすると全身的に鎮痛剤が充分量拡散して内服と同じような効果を得ているのかもしれません。なので場合によっては消炎鎮痛剤を継続して内服した場合のように腎機能障害等を生じることもあり得ます。

 湿布は市販化が進んでいて、近い将来処方薬から外れるのではないかと思います。ドラッグストアでは今でも総合感冒薬や消毒薬をたくさん販売することに何の疑問もないようなので、湿布も使いすぎていると指摘してくれることはないでしょう。

 湿布ならかぶれるかどうかくらいでどこにどれだけ使っても大丈夫と思っている方がほとんどだと思いますが、もし使うならきちんとした部位に、必要最小限使用することをお勧めします。湿布の使い方は実は年代によって大きく違います。若い方は節約の面もあるのでしょうが、必要最小限使ってくれることが多いですが、中高年以降、特に高齢の方は異常にたくさん使う方も少なくありません。処方を制限すると怒る方もいますが、湿布といえども薬なので必要最小限にすべきです。

火事の現場で水をかけるなら顔を熱がっている見物人ではなく燃えている家にしましょう。

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