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2021年4月28日 (水)

いままで見たことのない皮疹がでたら早く受診してください。

すねのところに一か所の黒いかさぶたと、周囲のあかみを主訴に受診された方がいました。よくきくと、皮疹は2,3週間前からあったそうです。

当人は当初は虫刺されだと思い、その後化膿しただけと思っていらっしゃったようですが、周囲には紫調の淡い皮疹もあり、気になる外見でした。

2,3週間よくならず、痛みがあるようです。

見た目には血管の障害(例えば血管炎)などででるような皮膚の潰瘍(皮膚が崩れる状態)によるかさぶたのように見えました。

聞くと検診は数年以上受けておらず、血圧が高いと以前に指摘されていたにもかかわらず、まったく測っていらっしゃらなかったようです。

果たして血圧は異常高値で、尿検査にも異常がありました。さらに検査が必要と考えられます。

もし検診をうけていらっしゃったら異常がずいぶん以前につかまっていたかもしれません。

いままでみたことのない皮疹をみたら、皮膚科医なら見ただけでかなり診断できます。また、治療も早い方がよいと思われます。

ぜひ早く受診し、検診は受けるようにしてください。

 

2021年4月14日 (水)

いうことを聞く人、聞かない人

毎日いろいろな患者さんがいらっしゃいます。

私たちはできるだけ早く治り、なるべく治癒か寛解状態(病気がおこらず、日常生活に支障のない程度にいい状態を維持する)にして、診療所へ再び来ることのないように治療を決定します。

なかなか治らない慢性の疾患でも、良い状態がなるべく続くようにアドバイスします。

でも、治り方には非常に差があります。

アドバイスを素直に聞いて几帳面な方はあっという間になおり、来院しないか、再発して来院するまでの期間が長いのです。

例えば、湿疹に対して軟膏を塗る量は決まっており、その量をしっかり塗る必要があります。また、頻度も(12回のことがほとんどですが)決まっています。また、期間もその皮疹の状態、病悩期間(いつからの皮疹か)によってちがい、基本的には長めにぬる必要があります。

これをきちんと守ってもらうと、慢性的になる原因がない場合には基本的に治ります。

でも、意外とこれが難しいのです。

疲れていても、忙しくても朝晩しっかり決められた量をちゃんとぬるのは大変です。

実は自分はいい加減なので、できない方です。

でも、これを素直にしっかりきいて、実行する方がいらっしゃるのです。

再診時にしっかり治っていると、「おかげさまで治りました」と喜ばれるのですが・・・

でも違うのです。ご自身が私のいうことをしっかり守り、続けたからなのです。

私もうれしくなって、患者さんに「ご自身のおかげです」と伝えています。

単純な作業とこつこつとやることは誰しも非常に困難ですが、(自分もできませんので)早く一発でなおりたいならカレンダーにチェックしてでも守って続けてもらいたいです。

治療はご自身の努力なしには成立しないのです。

2021年4月13日 (火)

コロナ禍、深部静脈血栓症にもご注意を

 昨今のコロナ禍で、自宅でずっと座っている方も少なくないものと思います。最近、立て続けに深部静脈血栓症の方が来院されており、注意していただいた方がよいです。

 片足が浮腫んできたという場合、腫れているのか、浮腫んでいるのか等で診断が異なりますが、深部静脈血栓症の場合、片足の浮腫に近い状態で来院される方が多いです。赤く腫れたり痛みがひどかったりはせず、誘因なく腫れてきたとのことで来院されるような印象です。

 腫れと浮腫みの鑑別は、腫れている場合、押すと痛いとかあまり凹まないとかのことが多く、浮腫んでいる場合は押すと凹むとか、赤くはないとか熱くないとかです。炎症を伴っていると鑑別が難しいこともありますが。

 腫れが強い場合、蜂窩織炎など細菌感染などのこともあり血液検査などで診断することもあります。浮腫みが主で深部静脈血栓疑いの場合はまず超音波検査で膝窩や鼡径部の静脈を見てみます。そこで血栓で詰まっていると確定的です。一応採血でD dimerという項目を検査することもあります。当院ではエコーもD dimerもその場でできるようにしているので、疑わしいときには積極的に診断するようにしています。

 深部静脈血栓症では、静脈に詰まった血栓が肺に飛ぶと呼吸困難となり、場合によっては突然死などの可能性もありますので注意が必要です。呼吸苦の有無や血中の酸素濃度の測定などで類推しますが、肺への波及が否定出来ない場合には基本的にすぐに総合病院へ紹介して胸部CTなどの精密検査が必要です。

 下肢でも皮下脂肪層の静脈や下腿の筋肉内での静脈血栓等では危険性が低いため、診療所レベルで経過観察可能と思われます。

 治療としては、基本的にしばらく血を固まりにくくする薬を内服する必要があります。最近は内科等で梗塞を予防する薬をずっと飲んでいる方が少なくありませんが、系統が異なるため、内科からの薬は効果を期待できないことが多く、その場合内科からの薬をしばらく休薬して切り替える必要があるかもしれません。肺塞栓を生じているような症例では入院の上全身管理下に点滴などで治療することもあります。血栓除去術等を要することも稀にはあります。

 血栓が骨盤内より頭側に及んでいると両下肢が浮腫んできます。その場合、より重症の可能性が高く、診察した日に総合病院を受診していただくようにしています。

 深部静脈血栓症は決して稀な病気ではありません。まずは予防が大切です。

 コロナ禍で外出もままならない方が少なくないと思いますが、けっして動かないことを推奨されている訳ではありません。少なくてもずっと座っていることは避け、立ったり座ったり、屈伸したり、散歩をしたり運動をしたり、血流を保ち、体力筋力を維持するためにも動きましょう。

2021年4月 7日 (水)

保湿剤について

一般的に体のケアとしては泡立てた泡で体のヨゴレを落として、保湿剤をぬる。

そういうふうに言われています。テレビのコマーシャルでも何度も見させられます。

しかし、これは害ではないかと思うようになってきました。

皮膚のヨゴレはほとんどお湯洗いでとれます。皮膚の保湿に寄与している皮脂、また皮膚の表面にいて、皮膚をいい状態にしようとしている常在菌を流したりしにくいと思います。

それを洗浄料で落としていいのでしょうか。

さらに保湿剤をぬるのは果たして長期的にどうなのでしょうか。

新型コロナウィルスワクチンにアナフィラキシーを起こした方が女性が多かったという事実があります。ワクチンに含まれるポリエチレングリコールに反応した可能性が示唆されています。

ポリエチレングリコールはいわゆる保湿剤と言われるクリームに入っています。女性のほうが顔、体に毎日ケアしてたという可能性があり、この物質に感作されている確率があがったのではないかと言われています。もちろん可能性はごくごく低いものですが。

また、クリームは雑菌が入らないため防腐剤がはいっています。これは皮膚の常在菌の状態を変化させる(悪い方向へ)可能性があります。

お湯だけであらい(できれば塩素もなしで)(シャンプーもなしで)何もぬらない選択肢はありだと思います。

もし保湿する必要がどうしてもあるなら、ワセリンなど何もはいってないものを薄くぬるのみでいいかもしれません。

せっけん、シャンプーを使わなければ経済的にも、皮膚にも、地球にも(汚染物質ながさないので)よいことばかりだと思いますけど。

2021年4月 1日 (木)

甘いものは麻薬で毒かも?

疲れた時には甘いものが食べたくなりますね。また、頭を使うと糖がほしくなり、甘いものをついつい食べたり、飲んだりしたくなりますね。

皮膚科疾患には甘いものははっきりいって毒です。でも知ってもなかなかやめられない。麻薬のようです。

甘いものを食べた時は幸せな気分になると思います。でも、急激に血糖値があがるので、体的には危険とみなし、すい臓からインスリンを放出し、血糖値をグンと下げます。すると、イライラしてきてすぐまた甘いものがほしくなる・・・そんなループにとらわれてしまいます。

”甘いものは毒ですので、食べないでください”というと、甘いものが好きな方はいろいろなことを言って反抗します。唯一の楽しみだとか、お酒やたばことらないのにこれぐらい・・だとか。

でもでも、明らかなのです。甘いものを食べると、翌日か翌々日にかゆくなります。食べている最中はかゆくないので本人は気が付きません。第一毎日食べているからなおさらわかりません。

ずっとひっかいていて、赤くてかゆいぶつぶつが多い方、よくよく聞くと甘いものを多く取っている方が結構いらっしゃいます。

甘いものをやめてくださいというと素直に聞き入れた方はかゆみがなくなったとのこと。でも、イベントがあって甘いものを大量にたべたら、翌々日に非常にかゆくなってきたとおっしゃいます。

アトピー性皮膚炎でもそうです。どうにもコントロールできたなかったかゆみが、骨折をしてお菓子を買いに行けなくなったら非常甘いものがかゆみに作用すると思ったのかやっと甘いものをやめてくれて、今では年に1,2回来るか来ないかになりました。

ちなみに鼻の周りや口の周りのニキビも甘いものが多いとできやすいです。(おでこ、ほっぺはホルモンの作用が大きいです)

ずっと治らないからだのかゆみや、口まわりのニキビでお悩みがあるようでしたら、自分の食生活を見直してください。甘いものは全然食べないようにすると意外と食べなくても平気になります。少しだけと毎日とるのはかえってツライです。

 

 

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