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2021年4月13日 (火)

コロナ禍、深部静脈血栓症にもご注意を

 昨今のコロナ禍で、自宅でずっと座っている方も少なくないものと思います。最近、立て続けに深部静脈血栓症の方が来院されており、注意していただいた方がよいです。

 片足が浮腫んできたという場合、腫れているのか、浮腫んでいるのか等で診断が異なりますが、深部静脈血栓症の場合、片足の浮腫に近い状態で来院される方が多いです。赤く腫れたり痛みがひどかったりはせず、誘因なく腫れてきたとのことで来院されるような印象です。

 腫れと浮腫みの鑑別は、腫れている場合、押すと痛いとかあまり凹まないとかのことが多く、浮腫んでいる場合は押すと凹むとか、赤くはないとか熱くないとかです。炎症を伴っていると鑑別が難しいこともありますが。

 腫れが強い場合、蜂窩織炎など細菌感染などのこともあり血液検査などで診断することもあります。浮腫みが主で深部静脈血栓疑いの場合はまず超音波検査で膝窩や鼡径部の静脈を見てみます。そこで血栓で詰まっていると確定的です。一応採血でD dimerという項目を検査することもあります。当院ではエコーもD dimerもその場でできるようにしているので、疑わしいときには積極的に診断するようにしています。

 深部静脈血栓症では、静脈に詰まった血栓が肺に飛ぶと呼吸困難となり、場合によっては突然死などの可能性もありますので注意が必要です。呼吸苦の有無や血中の酸素濃度の測定などで類推しますが、肺への波及が否定出来ない場合には基本的にすぐに総合病院へ紹介して胸部CTなどの精密検査が必要です。

 下肢でも皮下脂肪層の静脈や下腿の筋肉内での静脈血栓等では危険性が低いため、診療所レベルで経過観察可能と思われます。

 治療としては、基本的にしばらく血を固まりにくくする薬を内服する必要があります。最近は内科等で梗塞を予防する薬をずっと飲んでいる方が少なくありませんが、系統が異なるため、内科からの薬は効果を期待できないことが多く、その場合内科からの薬をしばらく休薬して切り替える必要があるかもしれません。肺塞栓を生じているような症例では入院の上全身管理下に点滴などで治療することもあります。血栓除去術等を要することも稀にはあります。

 血栓が骨盤内より頭側に及んでいると両下肢が浮腫んできます。その場合、より重症の可能性が高く、診察した日に総合病院を受診していただくようにしています。

 深部静脈血栓症は決して稀な病気ではありません。まずは予防が大切です。

 コロナ禍で外出もままならない方が少なくないと思いますが、けっして動かないことを推奨されている訳ではありません。少なくてもずっと座っていることは避け、立ったり座ったり、屈伸したり、散歩をしたり運動をしたり、血流を保ち、体力筋力を維持するためにも動きましょう。

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