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2021年5月28日 (金)

体中のかゆい発疹。ダニでしょうか?

夏の時期に限らず、体中に赤い発疹がたくさん出て、非常にかゆいと訴えてくる患者さんがいます。

聞いてみると、ご本人もそうですが、ご家族にもあると。

だいたい1センチまでの赤いすこし膨らんだ皮疹があり、かゆみが強いのです。服に覆われている部分特に柔らかい場所に多いのです。

ご本人はダニではないかと疑っています。それで、掃除もダニ燻製剤も布団干しもやってきて、ややノイローゼぎみなのです。

これは皮疹をみてみないとわかりませんが、ダニであることが多いです。

この患者さんたちは鶴川地区、金井地区、大蔵、能ケ谷、真光寺この界隈に多いと思います。しかも最近周辺で再開発され、森や林がなくなってきたところが多いのです。

なぜダニが増えたのでしょうか。じつは森や林にいたネズミなどが居場所を失って家屋に浸入してきていることがあるのです。またハクビシンなどの野生動物もです。

ネズミなどに寄生するサシダニが発生し、ついでに人を刺すのです。また、戸袋などにムクドリなどが巣をつくっていると、トリサシダニが発生している場合もあります。

ダニ燻製剤は全く効きません。やはりネズミの駆除が必要だと思われます。でも変な業者に頼まないようにしてください。町田市のホームページに案内がありますのでご参考に(https://www.city.machida.tokyo.jp/iryo/hokenjo/kankyou/gaityu/nezumi.html)

皮疹に関しては割とひどい皮膚炎にあたりますので、一番強いステロイド外用剤でないとおさまらないことが多いです。皮膚科受診をお勧めします。

刺さないダニを含めてダニは大量に生活の場にいます。ある程度対処したら、ノイローゼにならずにうまく付き合うといいと思います。

 

2021年5月17日 (月)

小麦について

以前グルテン過敏症の話をしたことがありますが、気になることが見つかりました。

輸入小麦の中のグリホサートという農薬の残留です。

いわゆる菓子パン、食パンには輸入小麦が使われいますが、このなかにグリホサートの残留があるとのことでした。

グリホサートは除草剤で日本でも最近コマーシャルでも目にする除草剤ラウンドアップにも入っているものです。

ラウンドアップは、2018年8月に米国カリフォルニア州裁判所が、「非ホジキンリンパ腫になった」として2億9000万ドルの賠償をモンサント社に命ずる判決が下されたものです。

日本ではなぜかこの規制が世界に逆行して緩くなってきているようですが。2018年12月農薬メーカーの求めに応じてグリホサートの残留農薬基準の大幅緩和をしたようです。これにより残留農薬基準は大幅に緩和されたようです。小麦やライムギ、トウモロコシ、そば、ゴマの残留基準が0.2~1ppmだったのが、5から40ppmまで緩和!だそうです。

国産小麦には今のところグリホサートは入っていないようです。

アレルギーの方が増えてきていますが、残留農薬などいろいろな要素があるかもしれません。なるべく無農薬を選ぶなどの気を付け方をした方がいいかもしれません。(国産の野菜の農薬基準も緩和の方向ですので、国産が大丈夫ともいえないのがつらいところです)

2021年5月13日 (木)

大人度が試されています

 新型コロナワクチン接種は町田市では5月中旬から高齢者の集団接種が始まり、6月初めから医療機関での個別接種と市民センターなどでの集団接種を並行して本格的に行うようになります。

 「予約が取れない」と怒っている報道を最近よく目にしますが、これにはかなり違和感があります。

 変異株では若年層でも重症化しているようで、現場に出て働かなければならないエッセンシャルワーカーや幼い子供を育てている年齢層などから行おうという手もあるのかもしれませんが、まず死亡率の高い高齢者から行うこととなっています。決して高齢者が上級国民だから先にワクチン接種を受けられる訳ではありません。

 コロナワクチンを高齢者から優先的に行うということは、「一杯のかけそば」に例えると、最初はまず体力のないおじいさん、おばあさんから食べて貰おうということになったようなものです。その時、おじいさん、おばあさんが店員さんに「早くかけそば出さんかい。」と言って怒ったらどうでしょう。それは違うんではないかと思わないでしょうか。

 日本はイギリスのように一般市民が家庭医に登録している訳でもなく、アメリカのように国民総背番号が機能している訳でもなく、スムーズにワクチン接種を進められるアプリを開発する天才もいないようで、予約は一部アプリで、他は市役所や医療機関が手入力で行っていきます。どうやっても予約作業を速くこなすことはできないでしょう。というかそもそもほぼ全住民に接種を行おうという事業に予約制を採用すること自体がもう混乱しか生まないのは火を見るより明らかな訳ですが。本来は、住所や年齢で順番を決めて粛々とワクチン接種を進めていくべきだったと思います。

 震災の時に、給水車の所で整然と並んで自分の番を待っていたように、我先にと群がらずに自分の番は少し後でもいいかくらいの心の余裕が必要なのではないでしょうか。65歳以上の方々の大人度が試されているのかもしれません。

 当院は一般診療でもかなり混雑しており、毎日多くの人数に接種することは困難です。もし予約ができないとのことで苦情が来るようでしたら診療所での個別接種は即刻中止しようと思います。非難囂々になってまで身を削るのもおかしな話だと思います。その代わり市民センターなどでの集団接種の手伝いへ行くことにします。

 ワクチン接種の済んだ方々が大手を振って街に繰り出したり旅行に行く様子が想像できてしまいますが、ワクチン接種が早くにできたとしても後回しになった方々のことを思いやることができるのかどうかも、試されているかもしれません。

 電話での対応はすぐにパンクするものと思われますので電話対応は基本行いません。質問は町田市ワクチンセンターへお願いいたします。予約は原則町田市ワクチン予約サイトをご利用ください。すぐには取れないと思いますが、どうか殺気だって予約に殺到しないよう。よろしくお願いいたします。

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