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2022年4月26日 (火)

脊椎脊髄病学会

 先週は久しぶりにリアル開催の学会に参加してきました。脊椎脊髄疾患に関する学会でしたが、最近の脊椎手術はより内視鏡を使用した体への影響の少ない術式になってきています。傷も小さく入院期間も短くなっており、手術が最終手段というイメージはもう古いかもしれません。痛みや神経障害の具合にもよりますが、早めに手術を選択するというケースも増えてきています。

 ロボットを使ったリハビリテーションの講演会も拝聴しました。まだ神経難病にしか適応がありませんが諸外国では適応が広がっており、脳血管疾患や脊髄疾患なども効果はありそうです。まだまだコストやセッティングに問題がありますが将来的にはリハビリテーションのみならず運動障害を支援してくれるロボットも様々な形で登場してくることでしょう。

 人間が動く根幹として背骨は重要な器官であることは間違いありません。なかなか内科疾患に比べると予防的な対応が広がらず継続もされませんが、高齢になった時に背骨が伸びていてしっかり歩けるというのは理想なのではないでしょうか。そのためには骨粗鬆症を含め脊椎脊髄疾患にしっかり対応することは重要なことかと思います。

2022年4月17日 (日)

災害時警戒レベル情報とコロナ

 台風や線状降雨帯による災害時に出される防災気象情報での災害レベルというものが整理され警戒レベル5に指定されると「直ちに命を守る行動をしてください。」という報道が流れるようになりました。

 以前のレベル分けに比べると分かりやすく整理され、行動を起こしやすくなったように思います。

ただ、実際の運用として警戒レベル5がどの程度適応されるのかといったことには注意が必要なのだろうと思います。あまり強くない台風などでも警戒レベル5が出されるようだと一般市民は慣れてしまって気が緩んでしまうかもしれません。例えば、雨の予報が出ると全て警戒レベル5が出されて、「今回の雨では一応警戒レベル5が発令されていますが小雨程度なので河原でキャンプしても大丈夫でしょう。」などという天気予報がされていたら、一般市民の間に緊迫感はなくなってしまうことでしょう。

 さて、新型コロナウイルスは今どうなっているのでしょうか。今でもまだ2類感染症指定は継続しています。つまり、「致死性の高いウイルスと同等なので絶対に蔓延させてはいけない感染症です。」という指定が続いている訳です。その一方で行動制限は緩和され、街には人々が戻ってきている印象です。対応する医療関係者には非常に危険なウイルスであるから最大限の警戒をして慎重に対応するよう指示している一方、一般市民にはそれほど危険なウイルスではなさそうなのでだんだん通常の生活に戻りましょう。という対応を国はしています。

 災害対策としてはもっともしてはいけない対応をしているのではないでしょうか。対応する医療関係者の緊張感も弛み、一般市民としてもどこまで感染対策をして過ごせばよいのか分からなくなるような対策になっています。医療機関としては、みんなが河原でキャンプしている傍らで土嚢を積み続けているような感覚になることがあります。もちろん2類感染症流行下で職員との食事会などできる訳がありません。

 発熱者や軽い感冒様症状の方にはコロナの検査をしないで感冒薬などを処方するだけにしている医療機関がだんだん増えており、そういう方が検査希望で当院へ後から受診したりしています。一方で重症になり入院する方は非常に少なくなっています。やはり感染力は強いので家庭内感染は防ぐことは難しく、高熱などを生じる確率は高く、インフルエンザと違って通年性で流行しているのでやっかいなウイルスであることは事実かと思いますが。

 コロナに対してどういう感染症レベルにするのか。発症前後の初療医療機関では感覚としては2類でもなく5類でもないように思います。本当に最後まで「こういう感染症だからこういう感染対策下でこういう活動をしましょう」というきちんとレベルの合った対応は行わないのでしょうか。

 世界的には規制を撤廃する方向に着実に進んでいる国が増えています。日本はこのまま何となくあやふやに緩和していき諸外国が大丈夫になったから日本も規制を撤廃しましょうという諸外国頼りの方策を取るようにしか思えません。自国ながら自力で決めていけないふがいなさに涙が出ますね。

2022年4月 4日 (月)

痛風も進化している?

 痛風というと、典型的には母趾の根元のMP関節というところが急に赤く腫れて激痛を生じ、眠れない一晩を過ごし翌日の朝足をひきづって整形外科へ来院される、というイメージです。

 気のせいかもしれませんが、そういう痛風のイメージが最近やや違ってきているように思います。もちろん典型的な症状で来院する方は今でも少なくありません。典型的な場合は、まずは炎症止めを処方して痛みや腫脹が治まってきたら尿酸値を下げる薬を開始して食生活や生活習慣を見直して再発しないよう心がけていただくというのが一般的なコースです。消炎鎮痛剤を内服すると数日から1週間程度で痛みも腫れも治まり、以後は尿酸を下げる薬だけを継続すれば発作はあまり起きないという印象でした。

 最近は、なかなか発作が完全に治まらない、治まって尿酸値を下げ続けても数週とか数ヶ月ごとに発作を繰り返す、母趾MP関節ではなく、足首の周囲や肘、手、肩など非典型的な部分に炎症を起こす、など痛風なのかどうかから迷うような方も少なくありません。足以外の関節や腱の骨に近い部分、膝の前側などの滑液包という部分、腱鞘などに痛風が起こることは知られており、それほど不思議ではありませんが非典型的な場合はレントゲンや血液検査、超音波検査などを組み合わせて診断を進めます。その結果、やはり高尿酸血症が原因でよいだろうということになる場合がちらほらあります。

 痛風以外の関節炎が考えにくい状態でもなかなか炎症が治まらない場合は、炎症止めの薬等を継続して経過観察します。尿酸値を下げる薬と炎症止めを併用して再燃しないことを確認するまで比較的長期に内服を続けることもあります。尿酸値は通常7.0程度以下が正常範囲となっていますが、尿酸結晶を減らしていくためには尿酸値を6.0未満にしないといけないと言われており、正常範囲でもまだ下げる必要のある場合もあります。

 痛風発作を起こしたことがない方は、尿酸値を下げる必要があるかどうか等主治医の先生とよく相談されるとよいかと思います。高尿酸血症では、体質的に生活習慣病等がなくても尿酸値が上昇している方もいますが、多くの場合は生活習慣を改めるのが基本です。摂取カロリーを減らすのが第一かと思いますがやはり飲酒はやめてみるか機会飲酒程度にするとよいとは思います(無理な人が多いですが依存症でなければご一考を)。

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