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2022年7月 4日 (月)

多数決の絶望

 人類の最も大きな弱点のひとつは「正しいことを決める方法を発明していない」ということなのではないでしょうか。多数決にしても全会一致にしても、そこで決められるのは多数の人の意見であって正しいとは限りません。

 多数決によって多数を得た方が、自分達が正しいと思って行動すると往々にしておかしな方向へことが進んでいくものです。単に多数を得たのみだと思って多数意見少数意見を全体的に検討する頭を持っていないといけないことでしょう。

 多数決によって物事を決めることには多かれ少なかれ諦めが必要ですが、多数決なりの正義を保つのであれば最低限意思決定において、選択する人々がランダムに自分の意思を決定できる仕組みが必須です。逆に言えば人々がランダムに意思を決定できない仕組みを導入すれば、多数決の結果を操作することは容易なものです。少数の人々が意思決定する場に参加できないようにするとか、集団で特定の意見へ意思決定するように誘導するとか、少数の意見へ意思表示することへのデメリットを生じるようにすれば多数の方へ集まるようになることでしょう。香港などで野党候補者が立候補できないような細工をする場合は露骨ですが、日本でもランダムな意思表示がしにくいような工夫がなされているものです。まあ皆さん分かっているとは思いますが。正しい方向へ近づこうという努力を人間がするのはほぼほぼ無理なのかなと思います。

 もうひとつ、多数決で物事を決める社会では、もちろん多数の意見が通ります。多数の人が動かす社会では従来通りを基本に物事が流れていきがちです。徐々に変革するという方法は多数意見の人が自分にダメ出しをしていかない限り成り立ちません。多数者が改革しますとか言ったところで自分を否定出来る人物などほとんどいないので変革を起こすことは難しいものです。通常は多数者の社会が限界を迎え、多数意見から離脱する人が潜在的に増えていきある時点で多数意見を上回った瞬間に瓦解するという急激な変化をすることの方が普通なのでしょう。そういう意味では、社会に変わる必要がある場合は多数者はその崖で急速に転落するまでは自分が安定した大地の上にいると錯覚しているしかないのでしょう。

 日本はこの多数決の絶望に最も鈍感な国の一つかもしれません。多数者に加わっていれば安心という意識が根強く、結局社会が変われないという状態に長く陥っているように思います。例えば少子高齢化の進む社会で多数決によりどうやって将来を切り開いていくのか。

 多数決に勝つことだけを目指しているようにしか見えない人々が競っているところを観ているとより一層疑問が沸いてきます。多数決では軌道修正できない社会を多数決で何とかしようとしている人々に何ができるのか。

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