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心と体

2018年8月 6日 (月)

忘れた頃に

 腰痛の方は整形外科外来に毎日たくさん来院されます。どれくらいの人数を診察してきたか分かりません。1日5人としても年1000人以上、1日10人くらいとしたら年2000人以上でしょうか。もっと多そうな気もしますが、どうでしょうか。

 腰痛も、明らかに運動不足の方から変形等が強くて根治的には治らない方、心因性の腰痛の方など様々です。一概に腰痛に対してはこうすれば良いと言うのはなかなか難しいものです。

 数多くの腰痛の方の診察をしていると、どうしても毎年必ず、悪性疾患による腰痛の方に出会います。癌の転移や血液疾患による腰痛等の方です。毎年、忘れかけた頃に悪性疾患を診断し、きちんと診断する必要性を再認識させられます。

 悪性疾患による腰痛も、初診時には普通の腰痛と区別することは困難なことが多いです。かなり長い間腰痛があり、改善することなく徐々に悪化し、安静時痛や夜間痛なども生じてきたという様ですと典型的な悪性疾患による腰痛の経過で、最初から癌の転移などを疑います。ただ、それほど典型的な場合は比較的少ない印象です。

 先週から腰痛を生じ、足がしびれてきたとのことで、ヘルニア等かな?と思いつつ腰椎X-Pを行ったところ悪性腫瘍による骨破壊と神経圧迫所見という場合もあったりします。転倒してから腰痛を生じ、レントゲンで圧迫骨折と診断し治療を開始して、なかなか良くならずMRIを行ってみると悪性腫瘍のある部位での圧迫骨折だったということもあります。

 急性腰痛でレッドフラッグがなければ最初はレントゲン検査は必要ない、という指針が出ていますが、脊椎の悪性腫瘍患者の64%にはレッドフラッグがなかったという報告もあります。そのまま経過を見るべきか。精査を行うべきか。なかなか難しいところです。

 千人に一人かもしれません。万人に一人かもしれません。腰痛の場合、悪性疾患の可能性について常に頭の片隅に置いて診療に当たっています。なるべく早くに診断と治療に繋げるために。それでも早期診断は難しいのですが。

2018年7月10日 (火)

自分のテニス肘

 先日剥離骨折した左小指は何とか完治しました。今度はどうやら自分がテニス肘になったようです。まあ、この年でボルダリング頑張ればなっても仕方がないかもしれませんね。最初は少し痛いかなくらいだったので用心していたのですが、だんだん痛みが増えてきました。といってもまだひどくはないのですが、シーネを大きな鋏で切る時などに肘の外側が痛いです。

 自分でなってみて実感するのですが、やはりテニス肘というのは指と手関節を伸展させる筋肉の肘側の起始部である腱部分の微細損傷が始まりのようですね。始まり頃からエコーで観察していますが、当初は軟骨側に不整な像?かと思っていましたが、最近は腱起始部に低信号領域がわずかに出現してきました。まだ病的な血流増加は見られませんが。

 さてどうしようかという話です。テニス肘に対しては、すぐに完治させるような治療法は現状ありません。最初は負荷を減らして、湿布をしたりして炎症を抑えるか、ストレッチやテニス肘用バンドなどをしてみるか。最近欧米ではPRP療法といって、患者さんから採血した血液の血小板を濃縮した成分を患部に注射するという治療が行われたりしています。

 PRP療法は日本では保険適応になっておらず、行うとしたら自費診療になりかなり高額なのですが、テニス肘に対するPRP療法は文献では劇的に効果が高いという印象はありません。費用的にそこまでする人が日本でどれくらいいるかな、という印象です。

 炎症が起こっていて痛みが強ければステロイド注射は短期的にはかなり有効です。ただ、ステロイド注射も長期的には根治的な治療ではないため、頻回に注射したりは避けた方がよいと思います。

 その他には体外衝撃波療法などもあり、最終的には手術療法もあります。さすがに手術は最終手段ではありますが、保存的な治療でどうしても改善しない場合は成績としては優位です。

 テニス肘もそうですが、腱の付着部障害というのは、肩の腱板損傷やアキレス腱障害、足底筋膜炎などもそうですがやはり年齢的な腱の変性が根本にあるものと思います。要は劣化ですね。微細損傷を生じると、その修復が順調に行われずに治るのに時間がかかるという面が強いようです。

なのでPRP療法も体外衝撃波も、修復過程を賦活化する治療が優勢になっています。

 エコーで見ながら患部に注射針を刺して出血を誘導するという治療(tendon fenestration)も実際に行われています。PRP療法のように濃縮はできませんが、出血とともに免疫細胞やサイトカイン等も患部に誘導されるため、治癒過程を活性化させようという治療です。鍼治療と同じようですが、鍼治療は出血等は狙っておらず、コンセプトが異なります。日本で行う医師はあまりいないかもしれませんが、試みて悪くないかもしれません。

 自分に対して、まずはテーピングとテニス肘用バンドはしてみました。やはり気持ち楽になるかなと思います。ボルダリングをする時にはテーピングとバンドを欠かさずしています。今の所それほどでもないので運動を休止する気にはなりませんが、さすがにレベルアップは目指さずしばらく現状維持を目標にしようかと思います。

 診療所で超音波治療器は当ててみています。最初は何にも感じないのですが当てているうちに痛いくらいの刺激ですね。しばらく試してみようと思います。それで改善傾向に乏しければ注射針を刺す治療(fenestration)を自分でしてみようかと思います。

 ここでやや疑問に思うのは、PRP療法も体外衝撃波も注射針刺入も炎症を敢えて起こす方向に誘導している訳で、それなら湿布や炎症止めは逆によくないのではないかということです。テニス肘にも微細損傷が主な病態と炎症を起こしている病態が混在しており、炎症を起こしている状態には対症療法として理にかなっているとは思いますが、どちらを優位に考えるかはその時の患部の状態で考えるべきかと思います。

2018年6月27日 (水)

むしさされ

以前も書きましたが、この季節はむしさされで腫れ上がったり、水疱ができたりする方が少なからず来院されます。
この状態になる方は市販のステロイドではランクが弱く、なかなか効きません。
また、しばらくして腫れがおさまったとしても、さされたところがしこりになり、掻いていると半年間かゆい皮疹がつづくことも結構あります。
むしさされで腫れ上がった場合は皮膚科を受診され、一番強いステロイドなどを1-2週間全くおさまるまで塗る必要があります。
最初が肝腎で、最初におちついてしまえばぶり返すことなく治癒します。
しかし、1ヶ月以上かゆみがつづいて来院された場合は一番強いステロイドを使っても治すのが困難な場合がしばしばあります。
むしさされで腫れ上がった場合は1週間以内に来院してください。

2018年6月25日 (月)

肘内障は何歳まで?

 肘内障というのは、幼少期に手を引っ張ったりして肘の部分で橈骨頭が外れてしまう疾患のことです。前腕には橈骨と尺骨の2本の骨が並んでおり、肘部分では主に尺骨が上腕骨と大きな関節を形成してます。橈骨頭は尺骨に輪状靱帯という靱帯で固定されていますが、幼少期にはこの構造が弱い(柔らかい)ので手を引っ張ったり、中には寝返りしたりした際に亜脱臼したり脱臼したりしてしまうことがあります。肘内障の注意点としては、転んだ後とかに痛みが出ていると骨折の可能性もあり、きちんと骨折や捻挫を除外診断することが大切です。

 この肘内障ですが、通常は2~4歳くらいの子供に多く、一部何回か再発する子もいますが小学校に上がる頃には靱帯等がしっかりしてきて外れることはなくなります。

 稀に小学生以上の子供に起こることもあります。小学校以上ですと整形外科医としても肘内障は念頭になく、捻挫や骨折を中心に考えがちです。「肘を痛めて救急病院を受診し、レントゲンを撮って特に大きな外傷はないと言われたけれどまだ肘が痛くて動かせない」という場合、肘に腫脹も皮下出血もなく純粋に屈曲などができない状態では肘内障も鑑別に入れる必要があります。

 論文では2000例以上の肘内障の症例を振り返ったところ最高齢で9歳だったという報告がありました。自分の経験では最高齢は12歳中学1年男子でした。バスケで手をついた時に右肘が痛くなり来院されました。腫脹なく、X-Pで骨傷なく、何かよく分からずいたのですが肘伸展軽度回内位でいたため診察として屈曲させてみたところコキッとクリックを生じて以後痛みも取れて動かせるようになりました。当時は超音波検査はなく、画像的に確認はできませんでしたがほぼ肘内障で間違いないと思います。10歳の子でやはり肘を痛めて救急病院を受診し、骨折はないと言われて来院された子の場合、伸展位で動かせず、肘外側に圧痛がありましたので最初から疑いました。今は超音波検査ができますので、肘内障の所見と周囲の損傷が確認できました。小学校以降の子供では純粋な肘内障ではなく、周辺の損傷を伴って亜脱臼位になっている可能性が低くないため、より慎重な評価が必要と思います。この子の場合は整復操作でクリックがあり超音波検査上輪状靱帯の位置は正常化しましたが周囲の腫脹と損傷がありましたのでシーネ固定にて経過観察とし、しばらくしてから軽快しました。なので診断としては肘内障状態を含む肘関節挫傷とするのが正しいでしょうか。

 肘内障は小学校以前と決めてかかると見落とすことがあります。稀ではありますが、腫れていない、動かさなければそれほど痛くない、などの場合小学生でも肘内障もあり得ます。肘内障は最初に整復すればすぐに治まりますが、整復されずに伸展位を長期に続けていると輪状靱帯が痛んできたりして整復も困難になってきますので注意が必要です。

2018年6月11日 (月)

COX1とCOX2

 従来鎮痛剤として最も使用されてきた消炎鎮痛剤(NSAIDS)は炎症反応を抑制することにより炎症を抑えて痛みを緩和します。炎症反応を抑制する経路のシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害するのが主な作用ですが、このCOXにはCOX1COX2の2種類が存在します。

 COX1は消化器、腎臓、血小板などに常に発現しており、臓器の恒常性維持に必要です。COX2は炎症などで誘導され、炎症を促進する物質などを合成します。

 なので、炎症止めの薬としてはCOX2のみを抑える薬が理想と考えられ各種COX2阻害薬が開発されましたが、COX2は血管拡張作用や血が固まるのを抑える作用があり、これを抑制してしまうと心血管系の副作用を生じる可能性があるため開発が中止されたものもあります。現在使用できるCOX2阻害薬ではセレコックスが有名です。

 COX1は消化器や腎臓の機能維持に必要なため、COX1を阻害してしまうと胃潰瘍や腎機能障害を生じます。なのでCOX1を抑制する作用は少ない方がよいと考えられています。COX1は血小板機能にも必要なため、COX1を阻害すると血が固まることが抑制されます。この作用を使って、いわゆる「血をサラサラにする薬」として使用されています。COX1選択性の強い薬としてはバファリン、バイアスピリンが有名です。

 腎臓に関してはCOX2も阻害する作用があるため一概にはCOX2が良いとは言えませんが、消化器障害に関してはCOX2選択性の強い薬剤の方が障害が少ないことが分かっています。

 COX1COX2の選択性は薬剤により様々で、どちらも抑制する物と抑制する比率が異なる物があります。医師としては胃の具合や心血管疾患の有無、腎機能等を鑑みて薬剤を選択しています。

 ここで「あれ?」と思っていただきたいのですが、現状整形外科で処方される痛み止めよりも内科や脳外科から「血をサラサラにする薬」として処方されている薬の方が胃に悪いというケースもあり得ます。

 実際バイアスピリンでもバファリンでも胃潰瘍等を生じることは分かっており、鎮痛剤とそれほど差はないはずなのですが、内科や脳外科から処方された薬で胃が痛いという方はあまりいない印象です。「整形外科からの薬は胃が痛くなるけれど、内科からの薬では胃は痛くならない」と思っている方も少なくないのではないかなと思います。「胃が弱いから痛み止めは飲めない。」という方は多いですが、お薬手帳を見るとバイアスピリンが長期で処方されている…ということもよくあります。

 消炎鎮痛剤は基本的に炎症を抑える作用なので、神経痛には効果は期待できません。あくまで炎症を伴った病態に使用するようになってきています。最近は神経痛用の薬など様々な鎮痛剤があり、整形外科からの鎮痛剤がすべて胃に悪い訳でもありませんが、なかなか風評というのは変えられないものです。

2018年5月30日 (水)

HMGCR抗体関連筋症

 脊椎疾患の中で診断・治療ともに難渋する疾患の一つに「頚下がり症候群」があります。文字通り首が前屈してきて、前を見られない程になってしまい日常生活動作が著しく障害されます。
 原因としては、整形外科的には高度の変形性脊椎症や頚椎のすべり症、頚椎の圧迫骨折で前屈することもあります。しかし、高度の頚下がり症候群の方はどうも整形外科的には説明困難な場合が多いように思います。
 脊椎疾患以外には、パーキンソン病やALSなどの神経疾患の一症状として頚椎が高度に前屈してしまうこともあります。そこで神経内科へ精査をお願いすることも少なくありませんが、四肢や嚥下など他の領域に障害がないと大抵はっきりした診断は付きません。
 脊椎疾患でも神経疾患でもない原因として、薬剤性の頚下がり症候群の例も報告されています。その一つにコレステロールを下げる薬やDPP-4阻害薬という糖尿病の薬などによる副作用があります。コレステロールを下げる薬では横紋筋融解症という筋疾患が有名です。この疾患では筋肉痛を生じたり力が入らない、だるいなどの症状を生じ、悪化すると壊れた筋肉の成分のために腎臓が障害されることもあるため注意が必要です。
 コレステロールを下げる薬による筋障害として、この薬剤に対する免疫反応が筋肉にも反応してしまうようになり免疫的に筋障害を生じるという疾患もあります。これがHMGCR抗体関連筋症です。この疾患でも体幹に近い筋肉が障害されることが多く筋痛や歩行障害を生じることもありますが、時に頚下がり症候群として発症する場合もあるようです。
 コレステロールを下げる薬による筋痛は内服している方の5%程度に生じるようです。コレステロールを下げる薬やDPP-4阻害薬という糖尿病の薬を飲んでいる方はため息が出るほど多いので、当院に通院している方の肩こりや腰痛でも年間何人かは薬の副作用による疼痛のはずです。大変申し訳ありませんが、現状薬剤性の肩こりや腰痛はなかなか診断できていないのが現実です。というのは肩こりや腰痛の方に片っ端から採血してCKという項目を検査する訳にもいかず、肩こりや腰痛の方に内科の薬を一時休止してみてくださいとも言いづらく、なかなか診断に至ることが難しいためです(といったら言い訳かもしれません)。
 HMGCR抗体関連筋症の注意すべきところは、現在はコレステロールを下げる薬を内服していなくても過去に内服していれば発症する可能性があるという点と、さらにもし薬剤性であっても、薬剤を止めても軽快しない可能性もあり、ステロイドや免疫抑制剤をその後長期に使用しないといけないかもしれない点です。ただし、この疾患でコレステロール内服歴のある方は6割程度で内服歴のない方も4割程度いるとのことですので完全に薬剤のせいとも言えない訳ですが、コレステロールの薬を内服していて筋肉痛や肩こりや腰痛に悩んでいる方は、CKという項目を採血してみる必要があるかと思います。または一応薬を休止することも考慮した方がよいかもしれません。
 HMGCR抗体関連筋症は整形外科では多くの方が見逃されていると思います。それはやはり筋痛や筋疾患で採血することの敷居が高いのが一番の原因だと思います。画像的には障害されている筋肉がMRIで高輝度になるため、エコーで観察すれば分かるかもしれません。実際エコーで横紋筋融解症を見つけたこともあるので、最近は筋痛の方も積極的に観察するようにしています。
 診療の時には内服中の薬剤も、これまで飲んだ薬剤も、本当は全て把握できるようにすべきかと思います。お薬手帳は必ず持参していただけるようお願いいたします。生活習慣病の薬は特に害はないと思っている方が多いと思います。必ずしもそうとも言えないのですが赤信号もみんなで渡れば怖くない的にみんな飲んでいるので不安感は少ないですよね。
 

2018年4月25日 (水)

はしかの流行について

3月下旬に外国人観光客により持ち込まれた麻疹(はしか)が沖縄で流行しています。さらには日本各地に流行が拡大しており、現在大流行への発展が心配されています。
 麻疹は非常に感染力の強いウイルスで、空気感染するため咳をしていない方からも感染してしまいます。インフルエンザより感染を防ぐことが難しく細心の注意が必要です。
 麻疹は潜伏期を経てまず発熱します。その後いったん熱が下がって再度発熱しその後特有の発疹が現れます。なので、最初に熱が出た時点では麻疹と診断することは困難です。
 麻疹は予防接種によって予防可能です。子供の時に予防接種を受けていればそれほど心配することはありません。また、高齢者は子供の頃に自然に罹患していることがほとんどのため、やはりそれほど心配することはありません。現在の感染も20前頃から40歳くらいまでの予防接種を受けていない方や1回接種の方が多く感染しています。
 このゴールデンウィークに沖縄へ旅行に行かれる方は、潜伏期が10~12日ですので、帰宅後発熱しないかどうか注意していただき、もし発熱したら人混みには出ないようにしましょう。
町田からも修学旅行に行くらしいので
 当院では予備診察室へ直接外から入ることができるようにしています。発熱のある方は、待合室に入ることなく事前に診療所に電話していただき、予備診察室にて診察から会計までさせていただけますと幸いです。

2018年3月 1日 (木)

花粉皮膚炎

とうとう花粉の季節がやってきました。
ふつうは鼻水、くしゃみ、眼のかゆみという症状で知られる花粉症ですが、皮膚科的には以前から花粉の接触による皮膚炎が認知されています。
しかし、鼻水、くしゃみの症状や眼の中のかゆみがなくて、皮膚のみかゆいという方も中にはいるようです。
眼の周りのかゆみに対して”花粉が関係していると思います”というと、”わたしは花粉症はありません”といわれてしまうのですが・・・
花粉が飛んでいるという時期に顔がかゆくなったり、頭がかゆくなったり、体全体がかゆくなる方は花粉皮膚炎の可能性があります。
外から帰ったら服を払い、できれば帽子やマスクをして花粉が皮膚につかないよう工夫するといいでしょう。
眼周囲が荒れる方は花粉眼鏡も有効です。
洗濯物は外に干さない方が良いと思います。
外から帰ったら、水で顔を洗うことをしてもいいと思います。

基本的に乾燥肌のバリア機能が落ちている方がなりますので、化粧をしていなければ、石鹸をつかわないで洗顔してください。
体もかゆいようなら石鹸をつかわないよう、バリアをこわさないように。
首などがかゆくなる方はシャンプーをやめるか、せめて低刺激のシャンプーにしてください。

それでも荒れがなおらないようなら早めに皮膚科を受診し、荒れている状態を早く正常化してさらなる花粉のアレルゲンが入らないようにした方がよいでしょう。

眼が荒れたまま放置すると、いずれ、目の周りに1ミリ以下の白いつぶつぶが多発する方もいます。稗粒腫です。
予防するためにも早めに対処してください。

2018年2月 9日 (金)

ささくれは引っ張らない。

 この時期、手が荒れている方が多いと思います。爪の脇にささくれができると思わず引っ張って取ってしまいたくなります。
 最近ささくれを引っ張って取った後にバイ菌が入って皮下膿瘍を生じて来院される方が多いです。皮膚科を受診される方が多いですが、当院では整形外科で麻酔下に切開排膿しています。
 ささくれを取ってから数日でだんだん痛くなり、最後には夜間痛で眠れなくなって翌日受診というパターンが多いですが、だんだん痛くなってきたらほぼ化膿しつつありますので早めに受診すると抗生剤の内服や穿刺のみで治るかもしれません。
 日頃指の腫れた患者さんを見ていると、指が腫れて夜眠れないのも辛そうですが指に麻酔するのも痛そうで、自分には極力されたくないと思いますので自分のささくれは絶対に引っ張らないようにしています。ささくれた部分の根元を細いはさみで丁寧に切るのが一番です。
 むやみに洗剤や石鹸で頻回に手を洗ったり消毒液を付けたりゴシゴシ擦ったりして手を荒らさないことも大切だと思います。

2018年1月26日 (金)

スマホネット依存の深刻度

 先日、WHOがネット依存を病気であると決めましたね。現在、ネットやスマホに依存する人が増加しています。かなり深刻な状況となっている場合もあり、社会生活に支障のある方も少なくない状況になりつつあります。
 現在のメディアには自律的精神が欠落しているので、自主的にネットゲームの宣伝を規制しようなどということには絶対にならないでしょうが、タバコの宣伝が制限されたように依存性のあるスマホやネット関連のコンテンツの宣伝や利用時間などをなるべく早く適切な範囲がどこにあるかを決めて対応しないと大変なことになると思います。
 ネット依存のスクリーニングをしているサイトもありますので(ここでもネットを利用することにはなってしまいますが…)、気づかないうちに深みにはまっていないかどうかチェックしてみるとよいかもしれません。
 時には旅行やキャンプなどに行って全くメールチェックすらしない時間を持つことは非常に大切なことだと思います。情報も新聞や本、雑誌、人々との交流からの伝聞などクラシカルな方法でも収集できなければ幼稚な発想になってしまいます。
 まずはネットやスマホがタバコや飲酒やギャンブルと同様にかなり深刻な依存症という病気を発症する原因だという認識をみんなが持つことが必要です。

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