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日記・コラム・つぶやき

2018年6月 6日 (水)

前向きな世界と後ろ向きな日本

 カリフォルニア州のマリブ市という所でプラスチック製のストローが禁止されたそうです。アップルは再生可能エネルギーを使用する工場へ製造を発注する方針になっていますね。ボルボは全車種をEVにするとのことです。パタゴニアは大量生産大量消費から脱却し、長期間使えて修理可能な商品を作ることを目指していますね。

 日本はどうでしょう。政治、経済、社会が昭和の頃はよかったな~と言っているようですね。今の日本でプラスチック製のストローを禁止しようとか言ったら受け入れる人がどれ位いるでしょうか。レジ袋とか、過剰包装とか、ペットボトル飲料とか、使ってしまうたびに罪悪感を感じている人がどれ位いるのでしょうか。イチイチイチイチ罪悪感を感じなから生きているのは結構辛いことです。物事を正しい方向へ進めようとすると大抵大きな苦痛を伴うものです。

 今の日本人は目の前の現実を忘れて竜宮城で暮らしているのでしょうか。このまま行くと、いつか国際社会から玉手箱を手渡されてしまうような気がします。開けてみると日本の現実が出てきて、今の太平な世の中が一気にしぼんでしまうかも。

 プラスチック製品やレジ袋やペットボトル飲料などが世界の非常識になったらと考えると。日本にはそれらを使わなくても何とかする知恵が本来備わっているはずなのに。それに変わる製品を作る力が本当はあるはずなのに。どこを成長させるべきなのか。成長戦略という言葉が泣いている気がします。

2018年5月26日 (土)

整形外科学会2018

 今週の木曜は整形外科学会総会に参加してきました。整形外科学会総会は明日まで行われていますので現在全国の整形外科医が学会に参加しており、外傷への対応が手薄になっています。運動会シーズン真っ只中で外傷への対応が必要なこの時期に総会をやっていることにはやや違和感を感じますが、まあ変わらないのでしょうね。
 脊髄損傷等に対するHAL(歩行アシスト装置)を用いたリハビリテーションの報告では、まだまだ試験段階だなという印象を受けました。しかし、リハビリ段階で積極的に使用できるようになったらリハビリも次のレベルへ行くことができるかもしれません。これから技術がさらに進歩してきたら、身体活動を補助するロボットやアシスト装置は発展していくと思います。現状動けないから閉じこもってしまう障害者や高齢者も将来的には積極的に活動できるようになるかもしれず大いに期待していますが、現状最も大きな課題はコストでしょうか。さすがに保険を用いて全員に供給することはできないでしょうから、電気自転車程度の費用で購入できるようになれば使う人も多くいるではないでしょうか。
 極細の関節鏡の開発という講演も面白かったです。以前からコンセプトはありましたが、実用段階にほぼ到達している印象でした。太い注射針を通すことができるので、外来で局所麻酔下に関節内を直接観察することが可能です。膝の半月板損傷や、手のTFCC損傷、肩の腱板損傷などの診断に有用かもしれません。腱鞘内注射や神経ブロックなども、流入している部位を直視して行うことができれば安全確実に行うことができるでしょう。今は撓む細い棒状ですが、自由に曲がるワイヤー状にできたり、切開とか剥離のできるデバイスを取り付けたりできるようになれば外来処置としていろいろできるかもしれません。これも今後に期待という印象です。
 医療機器展示に関しては診療所レベルではあまり目新しいものがありませんでした。展示会ではやはり人工関節や手術用のデバイスが大きな展示をしており診療所医師の見る領域は限られているのでやや寂しい感じがします。ストレッチ用のリハビリ機器はやや面白いなと思いましたが。高齢化社会で整形外科の手術もどんどん発展していますが、手術適応のない保存的症例や手術適応の厳しい超高齢者も増加している訳で、保存的治療も発展しないといけないなと思いました。
 学会は原則スーツでの参加なのですが、正直スーツはほとんど体が拒否するくらい嫌いです。そもそも機能的によろしくないと思います。せめてジャケットとチノパンでの参加で許容してもらいたいものです。

2018年5月13日 (日)

ハラスメントと言えば

 我々おやじは悪臭がするらしいですね。人間、年を取れば年を取っただけ貫禄のある匂いがするものです。それを嫌な顔をして消臭しないといけないようなCMを流すことは「体臭ハラスメント」ではないのでしょうか。
 人間年を取ると頭髪が減るものです。体質的に生まれつき無毛の方もいます。髪が薄いのがあたかもいけないことのような風潮を形成するのは、「薄毛ハラスメント」ではないのでしょうか。私はもう少しで薄毛になったらブルースウィルスのようにさっぱりしようと思います。
 人のコンプレックスを助長してビジネスにつなげるのはいかがなものかと思います。
 手に付いた常在菌を「ばい菌」として殺菌しないといけないような風潮を形成するのも、不安神経症を助長して除菌殺菌依存に陥らせるだけです。子供の頃はいじめでよく「ばい菌」という言葉が使われたものですが、人の手に菌がいることをいけないことのように言うのは「常在菌ハラスメント」ではないのでしょうか。人の身体には常在菌はいるものです。殺菌しようとして何の意味があるのでしょうか。

 翻って医療界ではどうでしょう。最近、「フレイル」という言葉をよく聞くと思います。フレイルというのは「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像 」とのことだそうです。  言いたいことは理解できます。なるべく健康寿命を延ばそうという努力も正しいと思います。しかし、人間必ず老いるものです。人が老いていくことを何かいけないことのように吹聴することも、「加齢ハラスメント」となるのではないでしょうか。診療所で長く診療していると、元気だった方も、食事や運動に気をつけていた方も徐々に動けなくなったり、認知症になってしまったりします。
 老衰の方を看取るようになって、人生というのは太陽が東から昇って西に沈むように自然な流れであり、例え日が暮れてもアフターファイブを楽しむ気持ちでいるように悲嘆しない方がよいのではないかと思うようになりました。健康に気をつけること大切ですが、人生が暮れていくことについて達観していくことも必要です。
 フレイルも、商魂たくましい各業界が集まってきています。フレイル予防のためにサプリを飲みましょう。フレイルはこんな運動で予防できます等々。人が老いることを何かいけないことのように吹聴することに違和感を感じてしまうのは間違った考えでしょうか。
 フレイルやロコモティブ症候群の予防には、何歳になっても何か生きがいを持って活動することが一番良いような気がします。体操や運動が苦手だったら何か遠出するような趣味を持って出かけてみる。カメラを担いで遠くの景色を撮りに行くだけでもかなりの運動になります。おいしい物を食べに小旅行に行ってみてもかなり歩くと思います。近所を散歩してスケッチしたり俳句を詠んでみることでも頭を鍛えることになるでしょう。夕食に惣菜を買って済ませたり買い物を何でも宅配にしてしまうのではなく、今まで作ったことのないお料理にチャレンジしたり買い物に歩いて行ったりするだけでも頭を使ったり有酸素運動になったりします。
 必ずしも何かを買ったり参加費用を払うことがよい対策である訳ではありません。フレイルを罹患率100%の疾患と捉えるか、誰もが通る道と捉えるか。前者とすると我々医療機関や介護機関にも商機なのですが、それに安易に乗っかるべきではないような気もしています。

2018年4月12日 (木)

木曜日、皮膚科と内科は診察しています。

 4月から、整形外科とリハビリを木曜日休診に変更させていただきました。学会参加や医師会仕事を考えた場合、木曜日に活動できた方がよいだろうというのが主な理由です。
 本日木曜日、私は外来診察を行いませんでしたが、往診と在宅診療が3件入っていましたので診療所には少し行きました。やはり整形外科とリハビリが休診ですと診療所自体も駐車場も空いています。
 できましたら、日頃混雑している皮膚科は木曜日の午前を狙って予約を取っていただけますと幸いです。内科も一人体制のため臨時往診に出てしまう場合も稀にはあるかもしれませんがそれほど頻度は高くないものと思います。木曜日の内科は午前午後通常通り行っています。
 どうも木曜日は診療所自体が休診になったと思っている方が多いように思われますが、皮膚科と内科を受診するにはチャンスかと思います。ご高配をよろしくお願いいたします。

2018年4月 7日 (土)

最初の1週間

 移転開院して最初の1週間が経ちました。引っ越しの1週間から、本当に目の回るような日々でしたが、なんとか無事移転開院することができました。当初の目標はとにかく混乱なく始められるよう、近隣の方にご迷惑をかけず受け入れていただけるようにすることでした。内覧会などは行わず、以前から通院投薬中の方には4~5月まで長期処方して徐々にご来院いただけるようにしたつもりですが、当初いろいろご迷惑をおかけした場面もあったかと思います。申し訳ありません。いろいろなご意見を伺って修正、対応していきたいと思います。
 診療所というのは本来、必要な時に最小限利用するインフラだと思っています。あくまで適切に診療していくことを最優先として、この地区に必要だと思っていただける診療所にしていけるよう、少しずつ地域に育てていただけるとよいなと思います。

2018年4月 2日 (月)

本日新しい診療所を開院します。

 ついに新しい診療所を開院する運びとなりました。当初は様々な場面で手間取ったりスムーズにいかないこともあるかと思いますがご容赦のほどよろしくお願いいたします。
 新診療所はいろいろこだわって造りました。整形外科としては、都市部の診療所ではあまり見ない天井走行のレントゲンを導入し、脊椎も膝、足関節も立位での撮影かが可能です。骨密度もDEXAを使用しています。内科としては、熱発時等に診療所外から別の入り口で入れる隔離室を兼ねた臨時診察室を設けました。普段は混雑時の待合や、点滴室として使用する予定です。皮膚科では混雑時2診でできるようにしてあります。
 2階に移ったリハビリ室は、介護リハの時などにくつろげるような待合にしました。テレビも置いて、テーブルも置いて(まだ未設置ですが)小さなデイサービスのような空間にしました。少し落ち着いたらお茶なども出せるとよいなと思っています。
 まだまだ最初は整っていないところもありますが、これから時間をかけてみなさまのご希望も伺いながらこの診療所を育てていきたいと思います。
 最初混雑するとますます手間取ることもありますので、あえて内覧会は行いませんでした。少し間をおいて、ゆっくりご来院ください。
 末筆で申し訳ありませんが、診療所開院までご迷惑をおかけした近隣の方にお詫びを申し上げます。また、本当に無理難題にも丁寧に対応していただいた三井ホームをはじめ関係された方々に深謝いたします。

2018年3月23日 (金)

あと1日

 現診療所での診察も残すところ明日3/24の1日のみとなりました。現在の診療所は私が3歳の時に建ち、以来45年診療を継続してきました。当初周囲は空き地が多く、診療所には入院設備があり看護師さんが住み込んでいました。幼稚園?から帰って、看護師さんにお昼ご飯を食べさせてもらった記憶がうっすらとあります。私自身も頭を縫われたり、石膏のギプスで手首を固定されたりしました。昔から通っている方に「最初は地下室でリハビリした」と言われましたが、私にはその記憶はないので、もう40年以上ことある毎に通院していただいている患者さんもいるのだなと感慨深いものがあります。
 その後周囲には家が立ち並び、診療所も増築増築を重ねてきました。さすがに最近は雨漏りや配管の損傷などいろいろ生じてきましたが、なんとか明日、最後の診察を行うまで持ちこたえてくれました。
 明日も通常通り診察します。その後は引越作業に移り、4月初めから新診療所に移転いたします。あと1日、明日はどんな気持ちになるでしょうか。

2018年3月 6日 (火)

「治らない」と言う方が難しい?

 よく「これで治る。」「これでスッキリ解消。」「5分で良くなる。」「〜〜が良くなる10つの方法」などという広告を目にします。テレビでも名医の先生たちが、「これで良くなる。」という単純明快な解説をしています。しかし、現実には腰痛や肩こりや膝痛の方が減っている気配は一向にありません。
 膝痛や腰痛や、その他様々な疾患も、一時的な疼痛で順調に良くなる確率の方が高いものです。最初はなるべく生活習慣の改善や体操や運動療法、逆に負荷がかかっている方は安静にしてみるなど、医療的介入に頼らない方法で経過を見ていただいた方がよいと思います。
 ただ、中にはどうしても順調には治らない状態もあります。肩で言えば腱板断裂や炎症性疾患や変形性肩関節症、膝で言えば無腐性壊死症や骨挫傷、末期の変形性関節症、腰椎で言えば不顕性の圧迫骨折、すべり症や高度な狭窄症などなど。すぐ治りますよとはとても言えない状態の方も少なくありません。
 誰にでも「これで良くなりますよ。」とか「すぐに良くなりますよ。」と言えればどれだけ医師の仕事は楽でしょうか。インスタ映えではないですが、メディア映えするキャッチコピーでサプリや本を売って商売した方がどれほど賢い生き方だろうと思います。腰痛の方にみんな骨盤が曲がってますよと言って矯正してほら治ったと言えるだけの度胸があればどれほど楽かなと思います。 
 最近、「いろいろ試したけれど治らないから来た。」というセカンドオピニオン的な方が少なくないように思います。サプリや体操からテレビでやっていたことからいろいろ試されて、どうしても治らないとのことです。診察してみると、根治的にはすぐに治りそうもない状態なことがよくあります。そんな時には、これは現状すっきりとは治りません。と言うことも少なくありません。過度な期待を持たせてみても仕方がないですし、どうにもならないことも人生にはあるものです。
 例えば末期の変形性膝関節症や無腐性壊死症では、延々と薬やリハビリを行っても治らない状態であればしっかりと手術の適応であることを伝えて検討していただかないといけません。絶対に手術は嫌という方もいますが、それであれば車椅子の使用や自宅内に手すりを付けたり年齢によってはヘルパーさんを依頼したりといった環境整備も必要です。腰痛でも、ストレスや心因性の腰痛などでは鎮痛剤を投与しても何をしても原因となっているストレスや精神的な問題が解消しないとすっきり治るのは難しいものです。狭窄症で神経障害が進行してきていれば、やはり手術を選択せざるをえないこともあります。なかなか治らない腰痛はもしかしたら転移性の腫瘍かもしれません。診療所でも年に数人は癌性疼痛の方を診断するものです。肩の痛みでも、多くの方が五十肩だと思っていますが、意外と純粋な五十肩の方は多くはないです。肩の腱板が断裂していれば、自然に元通り修復することはほぼありません。それでも腱板の機能が代償されてほぼ治る方も少なくありませんが、時間はかかります。
 「これは現状すぐには治らないですね。」などというと、またまたドクターショッピングに旅立つ方もいらっしゃいますが、ご本人やご家族が納得できるまである程度は仕方がないかもしれません。
 様々な投資話やネズミ講もそうですが、甘い言葉にこそ疑いの目を持った方が賢いのではないかなと思います。

2018年2月16日 (金)

日本車もある意味ジェネリック

 自動車は昔欧米の企業により発明、開発され、日本はその技術を導入し工夫して現在に至っています。つまり日本車も言ってみればジェネリックに当たる製品です。現在、日本車はジェネリックだから嫌という人がどれくらいいるでしょうか。
 薬についても、そろそろジェネリックに対する認識を変える時期になっているのではないかと思います。政府が生活保護受給者に対してジェネリックをなるべく使うように指導しようとすると、メディアや人権派という方々は人権侵害だとかいう話をしますが、ジェネリックをしっかり使える状況でそれはちょっと違うという気がします。
 私は、自分で薬を飲む時には大抵ジェネリックを使っています。診療所で主に一般名処方をしているのに自分だけ先発薬を選ぶのもどうかと思いますし、理系的・化学的に考えれば、しっかりした会社が作った薬に同じ化学式の物質が同量入っていれば薬効に大差はないはずだと思っています。添加物等によって差が出るという医師もいますが、どれほどの差が出るのか微妙ではないかなと思います。そもそも40歳の人と70歳の人でどれだけ同じ薬を使っているかと考えれば、添加物等の差など臨床的に経過を見ながら種類や量を調整すれば何とでもなるような気がします。
 そもそも開発費の回収が終わったはずの後もジェネリックより高価な設定がなされている先発薬にも疑問符がつきますが、先発薬メーカーには次の新薬の開発に努力していただかないといけないのである程度仕方がないのかもしれません。
  病は気からと言いますから、ジェネリックは効かないと思っている方にジェネリックを処方しても当然効きが悪いものです。そんな場合は精神面や心因性の要素を医師としては配慮する必要があります。
 もっとも日本の財政が健全であればみんな先発薬でよいのかもしれませんが、現状財政が厳しい状況ではお金持ちでもそうでなくてもジェネリックが標準でそれでは無理な場合に先発薬を考慮、という感覚に慣れていただいた方がよいのではないかと思います。

2018年2月 1日 (木)

お友達かどうか

 今新しい診療所の新築、移転準備を進めていてつくづく思うのは、公的な許認可を得るということは本当に大変なことだということです。地元で数十年安定して運営してきた診療所を近所に引っ越すというだけでも、国や都や市の認可を得て予定通り移転開院できるのかどうかハラハラする日々が続いています。
 やっぱりこの国で生きていくためにはお代官様と料亭で飲んだりゴルフで遊んだりする必要があるのでしょうか。残念ながらその辺はもっとも苦手なもので。
 頼もしい建築や法律の専門家に依頼しているのでほぼ大丈夫だとは思いますが、もう2月に入ってしまった今でも4月初めの開院というのはまだ「予定」です。

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